未明の犬【デジタル特装版】
」のレビュー

未明の犬【デジタル特装版】

ヲ米

通常版もありますが・・

ネタバレ
2026年3月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ フォロー様のレビューから。なんだかすごい作品を読みました。
言葉を選べば嘘くさくなりそうな、自分の本音を問われるような・・・
綺麗ごとにしてはいけない話だけれど、とても良かったです。

どんな環境で生まれ育っても持っているものだけで生きていくしかない状況で、それを不幸だとも嫌だとも口にせずニコニコと他人に言われるがまま生活してるアオイ。
利用されているという感覚もなく体を売って生活する日々。
欠落してる環境の中で、外側から見れば誰よりも不幸なように見えるのに、登場人物の中の誰よりも可愛くてピュアな彼に胸が詰まります。
でも彼を見てそう感じることが自分の傲慢さにも思えていたたまれなくなる。

アオイにも実は「ほんとは嫌だった」という感情があったことにホッとし、同時に苦しくなりました。
そんなアオイが危機に面した時、真っ先に駆けつけたのは春夜。アオイを飼い犬と呼び、体を売らせ、その生き方を教えた張本人なんだけど…彼の根底には初めから他の人間がアオイに向ける感情とは明らかに質の違う何かが存在していて。
終盤、春夜のアオイに対する感情が情愛だと気づいていく様子と優しい表情が、アオイの成長も相まって泣けてしかたなかったです。

あと金子の存在がすごく大きかったと思う・・・アオイの欠落している部分を認識したうえで、バカにせず庇護するでもなくアオイをアオイとして淡々と接する彼は本当に凄い。

特装版描きおろしは13P。ページ数だけだと割高に思えるけど読むと納得。
とても暖かくて幸せな2人が見れて私はこちらを買ってよかったです。
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