レビュー
今月(4月1日~4月30日)
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シーモア島


投稿レビュー
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食糧人類Re: -Starving Re:velation-
上質なスプラッター映画2024年7月7日もはや食物連鎖の頂点にいるのは人間ではない。地球外生命体に管理、補食されてしまう世界。人間のイヤな集団心理が描かれています。寄生獣のように「人間とは‥」などと考えさせられる感動ストーリーではありませんが、エンターテイメントとして構成がしっかりしているのと「早くこの腐った世界を何とかして欲しい!」という思いで、先がめっちゃ気になります。画力がとてつもなく麗しいので、かなりグロさもありますが、あまり倫理観とか気にせず没頭しちゃって下さい。特に辻先生のご自宅での対決や敵のアジトに乗り組むところ、エンディングは目茶苦茶カッコいい演出がされていて、映画を観ているような気分になります。ストーリーも長くなりすぎず調度良い巻数で完結してくれるので、スッキリ有難いです。前作は、化け物をやっつける打開策が衝撃的過ぎるナツネくん頼りだったので苦しかったのですが、今作は特殊能力者とかがいる分、心理的に読みやすかったです。こちらだけでも読めますが、前作からのキャラが少し出てくるので、突っ掛かりなく読むには、両方読むことをオススメします。
ナツネくんはもちろん、ソニックブームな頭の万智音くんや辻先生、万智音父‥主要キャラは皆カッコイイです。そして何といっても見た目最強なのが帆秋くんです。見てみて下さい。 -
これは趣向の塊‥!2024年6月23日少女漫画やTLはちょっと苦手なのですが、初々しいカンジの可愛いストーリーなので、読みやすいです。連載版で追っていましたが、結構読み返してる作品なので、単行本でも揃えていこうかなぁと思い、購入しました。連載版には掲載されていない、二人が恋心を自覚する瞬間が描かれており、それだけでも購入の価値あると思います。
王子様系のイケメンと美女の恋愛モノにはあまりセンサーが発動しないタイプなので、主人公の相手が異形頭にカッコイイ身体がくっついてるのサイコーです。ちょい細めですが、良さが際立つ‥!
(昔サイレントヒルの三角様もカッコイイと思っていたんです‥)
小柄&胸が大きい女のコがイヤな人はもしかしたら苦手かもしれませんが、主人公も嫌味なくとても可愛いです。健気で私は結構好きなカンジです。体格差も好きなので、まさに私の趣味が全部詰まっちゃってるカンジなんですよね~。
そして何よりラズさんの「我慢」が大好物なのです。主人公のアタックに理性と本能の狭間で震える姿がツボにハマる‥!
あまりどえろにはなって欲しくないのですが、今後ゆっくり期待です。
少々マニアックなので、読者を選ぶかもしれませんが、ついつい見ちゃう作品なのでオススメですよ~。 -
むっちゃ面白い。食わず嫌いダメゼッタイ。2024年6月16日歴史モノって読む人を選ぶカンジあるなぁと今まで思っていたのですが、全然そんな事ありません。とにかく面白いです。テスト勉強のためだけに教科書を開いてる位だったので、あまり興味も持てず日本人として恥ずかしいほど朧気な教養しかないのですが、胸熱しながら勉強し直させてもらってます。
将来「日本警察の父」となる川路利良にスポットをあて幕末から明治初期にかけて物語が展開されていくと思うのですが、序盤は島津斉彬公や西郷の人柄が丁寧に描かれていき比較的ゆっくりなので、立ち読みだけでは面白さは十分に伝わらないと思います。1巻中盤から各諸国から開国を迫られる中、徐々に薩摩、水戸藩対幕府の密偵や藩士のハラハラする情報戦や謀り事が始まっていきます。藩主に忠誠を誓いそれぞれの立場から良い国作りを目指して命がけで行動していくので、多少のフィクションがありながら史実なだけに感情がガシガシ揺さぶられていきます。昔も優秀な人材が居たんだなぁ。キャラ紹介が最高なんです。あと先生の描く男性キャラの腕が相変わらずカッコ良くて好き。
資料を集め、十分に研究と考察をなさった上で、今風にギャグを交えながら、且つ真剣に噛み砕いて解釈してくれていて、下ネタはあれど笑ここまで垣根をなくして誰もが楽しめる作品を描けるって凄いです。感じ方はそれぞれですが、今のところレビューが少ないのも低評価があるのも不思議でなりません。
ハコヅメは好きなんだけど、歴史モノはなぁ‥と二の足を踏んでいる方がいらっしゃったら、迷うことなく泰三子先生ワールドに飛び込んで良いと思います。オススメです。 -
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一度読み始めたら後はもう寝不足2024年5月18日何故か勝手にセクシー漫画だと思い込んでてずっとスルーしてたんですが、「そういえばドラマ化されてたかも」と思い出し、3冊無料の時に読み始めました。
読み始めたら奥が深くて面白すぎて、数日寝不足な日々を過ごしました。ホント何で勘違いしてたんだろ‥すみません。。
作者さんが元警察官との事で、交番勤務の日常から大きな事件までリアルな話のネタが豊富で、事情聴取の際の人選やテクニック、「捜査と被害者支援のバランス」などは実に興味深い内容でした。警察官の勤務環境がここまでブラックだったのは驚きで、読みやすく噛み砕いて描かれていますが、女性警察官が働く環境や男性警察官の育児、ハラスメント、事件対応の大変さも含めて内情を描くことで組織改革の必要性を問題提起しているのかな、と感じました。
犯罪や事件は被害者にとっても加害者にとっても大きく人生を変えてしまうものなので、愚痴を云いながらでもそれと向き合う警察官に求められる人格や能力、プレッシャーを考えると頭が下がる思いで、改めて感心します。
厳しい警察学校の訓練や数々の捜査を乗り越えた同志だからこその友情や、後輩育成の大切さも描かれており、グッと胸が熱くなるシーンがあって非常に良きです。あと安田を追い駆ける時の源がめちゃカッコいい。
重いテーマを扱うなどシリアスな回では、色々考えさせられますが、かなり吹き出しちゃう位笑える所も多くて、絶妙なバランスと言葉のチョイスが最高です。
各単話が意外な所で絡み合っていて構成力の高さも窺えます。時々ふわっとした恋愛要素があるのもスパイスで、恋愛に発展しそうでしない微妙なカンジに手のひらで転がされてしまうのも堪りません。ベースは藤&源っぽいですけど、藤&山田が好き。川合&如月の初々しいカンジも最高か。(個人的には川合&源が好きなんだケド)今後どうなるの..!
第二部もあるようですが、この作品は、きっとこれから何回も読み直すだろうな、という予感が今からしています。 -
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星5つでは足りないです2024年4月27日年齢を重ねるうちに面白いと思える少年漫画が少なくなってきて、しばらく漫画から離れていた期間があったのですが、衝撃を受けてまた読み始めるきっかけになった作品です。あまりにも名作であるのと今さら感があってちょっとためらうのですが、久しぶりに読んでみてやっぱり凄い作品だな、と思ったのでレビューさせてもらいます。
ブームを巻き起こすだけあり、一見王道に見えて斬新な設定と実に良く練られた構成、魅力あるキャラたちでテンポ良く駆け抜けていき、技の派生や強くなるまでの過程も論理的且つ丁寧に描かれているので読者を置いてきぼりにしません。特に16巻からクライマックスでは、主要キャラだけでなく皆が一丸となって悪を許さない意思の闘いとなり、それはもう息を呑む展開です。苦しくなりすぎない途中のギャグのバランスやセンスも抜群です。
何より鬼滅の刃の凄い所は、家族愛や仲間との絆だけではなく、炭治郎を通して、コツコツ学び努力することの大切さや礼儀のあり方、倫理観などについて考えさせられることが多い所です。少年漫画としては残酷な描写があるので、一部問題視されていた事もありますが、読んでいて嫌な気持ちにならないのはこういう所が丁寧に表現されているからだと思います。炭治郎の素直さや明るさ、優しさに惹かれるのはもちろん、様々なキャラが大切に描かれていて、色んな性格があっても良いんだと認め合えるたくさんの魅力もあります。作画も良いです。今の時代、自己犠牲が美しいとは思いませんが、どのキャラも見事な闘いぶりで、煉獄さんはもちろん、特に時透無一郎は第一印象を越えて「凄い柱だな」と読者全員に認めさせたキャラだと思います。
読み終えた後に「はぁ~」と感嘆の溜め息をつきたくなること間違いなし。全てにおいて秀逸だと感じます。 -
必見。ただのヤンキー漫画ではない。2024年3月2日見た目も性格も正反対のコンビが強い男たちとケンカしながら友情を育んでいきます。コメディもありシリアスもあり・・こう表現するとありがちな青春ストーリーに感じるかもしれませんが、だんだん物語のスケールが大きくなっていくので、ただのヤンキー漫画では終わりません。最初からあの展開が考えられていたとは恐るべし。
キャラの個性が際立っていて、それぞれの格好良さがあるので、好きなキャラを一人に絞りきることが出来ません。昔の漫画なので、最初は時代感や絵柄が苦手な方もいるかもしれませんが、米原先生の他の作品を見て頂ければわかる通り、徐々に上手になっていきます。かなり久しぶりに読みましたが、今でもアマギンの格好良さは不滅だなと思いました。仲間っていい。 -
一気読み間違いなし2024年2月24日数々のレビューの通り、とても面白いです。ラブコメでもありホラーでもあり、何か新しいジャンルのように思います。最初はほのぼのした絵柄で、触れられない切なさを描いた初々しいラブコメなのですが、時々急に怖くなりハラハラします。青野くんは本当の青野くんなのか。本当の青野くんはどんな人なのか。良く練られたストーリーで、不思議な世界観の中、得体の知れない謎や人間の闇、呪術じみた怖さが描かれていきます。(青野くんのお母さんの闇が一番怖いかも。。)
その中でも青野くんの事を好きで居続ける主人公。最後は少しでも望みのある結末になってほしい。
コマの使い方が非常に上手で表現力のある作品だと思います。 -
誰もが三歩さんを好きになる2024年2月24日数々のレビューが挙げられている通り、素晴らしい漫画です。新しい連載が始まって時代が過ぎた今もなお読み続けられ、何回読み返しても「良い」と感じる漫画です。物語序盤はショートストーリーで展開されていきますが、終盤は最高峰でハラハラドキドキしながらクライマックスを迎えていきます。死亡事故も取り上げられているので自然の過酷さや偉大さをひしひしと感じますが、山を通して人生観や人との繋がりを考える温かいストーリーになっているのであまり悲愴感なく読めると思います。
山と人に朗らかで、とても真摯に向き合う三歩さんが本当に格好良いです。様々な作品で色んなキャラが描かれていると思いますが、ここまで人を惹き付けることのできる魅力ある人物はなかなかいないと思います。