美しきMIYAの後家さんのような色気にあてられて、『赤くて』『青くて』『ウルフ』を一気読み。姫としてクラブボルゾイに貢献した気分です。
訳ありは訳ありでも正反対な動機でホストになったミヤとタマ。属性でいうなら陰キャと陽キャ、磁力でいうならN極とS極。いくら理屈がうるさかろうと、対極同士は必然のように惹かれあいついにはお互いから目を逸らせなくなっていく。その過程が素晴らしく人間臭くてわたしの心を掴んで離してくれず、もう何日も2人のことを考えてしまっています……
施設出身のミヤは不幸がデフォルトみたいなところがあるので、邑の与える取引関係のままでは廃人まっしぐらだったと思う。ギブアンドテイクではなく何の見返りもなしにギブギブギブしてくれる愛じゃなきゃ納得できないし安心もできないミヤの心を余裕でかっさらっていくタマが男前すぎる。
しかし夜の世界はなんというネガティヴの吹き溜まりなのでしょう…キャストは肉弾戦だわ客はメンヘルわで文字通り命懸けで生き急いでいて、永続性の見込めなさに切なくなりました。
騙し騙され絆され散財…ここまで掘り下げてくださった先生に敬意を表したい。