表題作+描き下ろし収録。好きな人と結ばれることが難しい時代の幼馴染もの。しっとり切なく、美しい。全232P。★4.5
「まことしやかに舞う花は」全6話
昭和の戦前から戦後を背景に、留学帰りの御曹司・颯太朗と舞踏家・春臣のお話。束原サキ先生の繊細で美しい絵柄が、作品の雰囲気に合っていてうっとり。さて今作は子供時代に些細なことで仲違いしてしまった二人の、長い両片想いのお話です。時代、家柄の違い、同性であること、そして戦争…という切なく難しい背景のもと、相手の幸せをひたすら願う二人。互いの為に想いを伝えることができないということが辛すぎて…。溢れる気持ちを抱えながらも悲しい時代の渦に巻き込まれてしまう二人が切なかった。…ハラハラしたけどハピエンですのでご安心を。描写は白抜きにて、Hは少なめ。水辺での褌が素敵でした。綺麗にまとまっていますが、もう少し長めでジリジリしたかったかも。
「神楽坂の春」描き下ろし10ページ
まさかの…にびっくり。楽しかった!