無口で友達のいない男とたくさん友達はいるが愛情に飢えている幼馴染とのちょっと歪んだ両片想いのお話。
ハルと光、タイプの違った幼馴染同士が、実はお互いに相手の一番になりたいと思っている中で、良き親友としてルームシェアをする二人。ちょっとしたルール違反を機にその関係性に綻びが生まれ、戸惑いながらも一歩深い関係を築こうとするが、すれ違いで拗れてしまう。読んでいて思ったのは、ハルの想いの方が強いだろうけど、ハルの方が独りよがりの恋愛をしているということ。ある意味、これが陰キャの代償なのか、光がどんな風に考えているかよりも思い込みの方が強く、それが原因で拗らせてしまっていることに光の涙を見るまで気付かないというのは、大学生としてはちょっと幼すぎるかなと思いました。この内容なら高校生の方が現実味があるかなと感じます。
ディレイルとは脱線すること。つまり、物事が予定通りに進まない事を意味するそうです。でも、予定通りに進まないその意外性が恋愛の良さでもあるし、トキメキの要素だと思います。もっと恋愛の予想外の一面を楽しむ姿が見たかったです。