一夜限りでできた子アッシュを命をかけて守り育てる人間のディリア。
アッシュは獣人の王の隠し子で、探しだしたのは王の弟ユドハ。その王はすでに亡き後で、ユハドなぜかアッシュとディリアを守ってくれる。
王亡き後の権力争いを絡めてかいてあるけれど、複雑な設定ではなくとてもわかりやすい構図。
それよりも愛情を知らないけれどアッシュを命に変えてでも守ろうとする健気なディリアと、そんなディリアをいっときも離さず慈しみ愛し守り抜くユハドとの関係性を軸にして、愛することをしっかりと描いてありました。
ディリアを邪険にする人は3人だけで、それもネチネチと陰険な感じではなく、アッシュとディリアの親子愛と、ディリアとユハドの深い愛を描いてあり、強くて幸薄なディリアがなんとも健気でホロリと何度もさせられました。