中国が舞台だから、設定や内容がめんどくさそうだなぁと避けてましたが、割引きがあったので購入してみました。
治水のことしか頭にない王佳が妃として皇帝に仕えることから話は始まります。
平和な国として持続していくためには大規模な治水対策が必要だと考えている王佳。治水対策の話もたくさん入ってきますが、要点をついてわかりやすくしてあるので読むのに苦労しませんでした。
そして天才にありがちな興味があることには抜きんでていても、それ以外(人間関係など)はうまくこなせない描き方も大袈裟ではないのがよかったです。
皇帝ですが冷たい雰囲気がありつつも王佳を特別に想っているのはわかります。宮中にありがちな身内のドロドロとした関係もありますが、回想で描いてあるだけですでに解決しているので嫌な気持ちになることなく読めました。
それでも皇帝が抱える傷は深く、それを王佳の優しさで包み込んでいく道筋が見えました。
古い時代の話だと、嫌な脇役がたくさん出てきて安っぽいメロドラマみたいになって読むのがイヤになるのが多いのですが、これは治水対策を中心に2人の愛を品よく描いてあり、続きがとっても楽しみな作品です。
セッセもサラッと触りだけなのも、この作品にはピッタリだと思います。