佐条利人の父とその部下
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佐条利人の父とその部下

中村明日美子

夏目さんは23歳

ネタバレ
2026年1月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 利人くんのお父様のお話。彼と近いか同じ世代かと思うので、佐条さんが息子の結婚式に参加できずあの様にジッと物影から見つめる、言葉にならないあの瞳の奥の感情に重ねてしまうものがありました。
しかしながら御祝儀はちゃんと渡していたんですね。それもかなりの金額と。佐条さんは妻が準備していたと言っていたけど、息子の為に夫婦で、息子の将来を2人で想って、横に分けていたお金だったんだろうかと。そうじゃないと急に渡せるものじゃないしなと。そんな所から利人が育った家庭はちゃんとあったじゃないかと、利人に思いましたよ。利人の思う様な父親じゃないかもしれないけど、顔を合わせたら喧嘩になって終わるかもだけど、それが家族じゃと、今は思います。

若い人とのギャップを佐条さんの様に私も感じますが、最近だと平成ナツ…と。平成って最近の感覚だったから…あともの凄く驚いたのがそんな彼らがクリスマス前から三が日後まで休暇を取っていた事。いや、本当に凄いなと。だから佐条さんの様に1番神経を使うのが、私も無意識に彼らに自分の常識を言わない様にと。私のはもう化石だろうし。だから佐条さんの様に聞き役が1番で。なのにそこに部下の夏目くんが来るんですよね…。佐条さん大変だろうなと思いました。

恋というより、佐条さんの為の子育てのやり直しの様に感じた物語。佐条さんは人生終わりの歳でもなく、若いでもなく、だけど節目ではあって。息子にどう言葉をかけ謝ったらいいのかも、社会人になった息子とは世代が違い過ぎて謝るきっかけもなく。そのまま病気になって人生終わるのかと思ったら、そうじゃなかった。病気を経験したから言える事ってあるなと。それがなかったら固定観念はそう変わらないなと。だから病気も必要とは言いたくないけど、あれがあったから佐条さんがゾッとする自身はもう彼の中でいないんだろうなと思いました。

にしても利人くんのお父様ですから…う腐腐。ヨーロッパの景色、2人…夏目さん、どう落とすの…?とひとり妄想。落とすというよりお願いして…ナドナド。子育てが終わって第二の人生が始まった佐条さんはきっと、と。長いとか仰っていたかと思いますが、愛されまくって下さいと2人を思いました。(中村明日美子先生の本は、アメリカの保守的なクリスチャン色が強い街の、市立図書館でも貸し出されていると。本当に社会が変わったなと)
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