寝ると前日の記憶を失ってしまうという特殊な設定が、ミチと恭一、灯の3人のリアルな気持ちが説得力を持たせていて、お話の中に引き込まれていきます。時系列通りでないので、読み返す度に最初はわからなかった恭一や灯の気持ちがひりひりと伝わって来て、2人を忘れることで傷つけてしまうミチの苦しみもよりわかるようになり、切なくてたまりません。恭一とミチが幸せになってくれて嬉しかったけど、灯が悪い子じゃないから幸せになってほしい。ミチの仲の良い両親を見て、ミチとなら自分もこんな2人になれるんじゃないかと思ってしまった気持ちもわかるから…。1人が結婚しているBLなんて始めてでしたが、この作品ではそれが魅力を増していると思います!