綺麗で色っぽい絵とパブリックスクールという特有の雰囲気との相乗効果で、現代ものとは思えない素敵な仕上がりにうっとりしながら読みました。
先生の作品は他に『ギリギリアウト!』を読みましたが、そちらもスパイものらしい独特の雰囲気が面白くて、雰囲気作りがおじょな作家さんという印象です。
イギリスのパブリックスクールには、良くも悪くも他国に類を見ない強烈なイメージがある気がします。いまだに王政が残っていて貴族が存在する国ですから…その子供が通うパブリックスクールだって階級社会の影響を受けて当たり前、親の地位や派閥・パワーバランス・立ち位置などを意識しながらの学園生活は大変だろうなと思いました。
生徒の中には、計算高く上手く立ち回れる子もいるでしょうけど、主役のノアもカイもそうじゃなく年相応に悩みなり不安や不満を抱えているようで、二人が少しずつ近づく様子が可愛いかったです。
なんというか…日本のDK学園ものをエレガントにした感じで、イケメン二人の可愛さにプラスして上品でロマンチックなお話でした。