四十九日のお終いに 田沼朝作品集
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四十九日のお終いに 田沼朝作品集

田沼朝

作者さまの描く人間が好き

ネタバレ
2026年1月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ ハルタで連載中の「いやはや熱海くん」の空気感が好きでこちらも購入。作者さまの平らかな持ち味をふんだんに堪能できる短編集。青年ジャンル。

父親を亡くしたばかりの主人公と世話焼きな友人との長きに渡る関係性を通して、人生の揺れと核について改めて気付くブロマンスな表題作が一番長く(50ページ位)、全235ページ8作品。あとご褒美みたいな描き下ろしがひとつ。
女性の友情や家族、ほんのりBL的な話も何組か。
少し不思議なお話もあって、靴のかかとが愛おしくなる。

大人の、学生の、生きていたら多分そんな日もあるだろう何でもない日常と、彼ら彼女らの思考。
生きていくため、後へと繋いでいくために毎日同じようなことを繰り返して生きているけど、意味がありそうで無いような日々に放っておくと固まってきてしまう心が、彼らの思考と空気感に触れ何となく解されていく、ような気がする。

作者さまの描く家族友人、人間の発する言葉がとても好き。
スーパーで買ってきたような惣菜をね、他人様の手作りって言うのですよ。こんなん、好きになるしか無いでしょ…

描き下ろしで描かれた表題作のふたり。
ジュースの一杯も断れないと指摘してからの提案、それまで横顔だった彼の真正面からのショットと、セリフ。
…たまらん。面倒見のいい奈良秋くん、私はもっと君が知りたいし、君に世話される司くんが見たいよ。
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