ソムニア
」のレビュー

ソムニア

冥花すゐ

やっと読めたメリバ。残酷で純粋な世界です

ネタバレ
2026年2月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 白と黒の対比と黄色いチューリップ。まるで2人だけのクワイエットルームのような世界にあっという間に引き込まれました。
先生の所業は神も仏も許さないと思うけれど、人間から全てを削ぎ落とした本質はこれなのかもしれないな、とふと考えてしまう。

2人で生きた時間が幸せだったのか不安だったのか正直わかりません。
夢の中の幸せが現実に続くことは赦されなかった2人。それでも寧のためにも一緒にいた時間は幸せであったと思いたいです。
ただ黄色いチューリップの花言葉にうわぁ~となってしまい……赤い方を信じたい。

メリバと言われる作品はわりとハピエンに捉えてしまうのですが、この作品は個人的には限りなくハピエンに近いバドエンなんじゃないかと思えて切ないです。
まさに読む人次第、捉え方次第とは思いますが、どちらにしても穢れて不穏なこの閉ざされた世界が澄んでいるのが不思議で、秀逸な空気感だなと思いました。

メリバ好きなら読むべき1冊と聞いていたのですが気軽に読めない気がしてしばらく積んでました。
でも思ってたよりずっと読後感も良かったし、メリバの良さがシンプルにたってる素晴らしい作品だと思います。
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