Kの支配者 ―奥田枠短編集―
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Kの支配者 ―奥田枠短編集―

奥田枠

真の共依存の行き先は天国

ネタバレ
2026年4月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ メリバ好き垂涎の圧巻としかいいようのない2作。
でもどちらもハピエンとしか思えない圧倒的な共依存。BLではよく出てくるワードだけど、これこそが真の共依存だと突き付けられます。単行本化していただいたことに感謝しかありません。

『Kの支配者』・・人間の欲の深淵を覗く。改めて読んでやっぱり神作だと確信しました。
果てない空を見つめていたアキの目がだんだんKだけを見つめるようになるその変化にゾクリ
アンドロイドではない意志を持った一人の人間が、その細胞に至るまで自分の思い通りになってくれる愉悦から逃れる術はきっと存在しなかっただろうと、アキを手中に収めていくKの幸福感を想像するだけで震えます。
そしてKの支配に恐怖し自由を奪われながら最終的にKをも呑み込んでいく、そんなアキの完全なる被支配にも圧倒される。
肉体・精神・命・その未来まですべてを捧げ、双方が支配者であり被支配者である2人。
これ以上の共依存がこの世に存在するのだろうか?
描きおろしは本当に必見!あのラストのKのセリフを読んだ瞬間、課金させてくれてありがとうと震え泣きました。

『HOUSE』・・単話のほうのレビューで龍蔵と龍彦のことを書いたので、ここではもう龍斗!彼のこの先に期待しかない。
いたぶられてボロボロになっている父を見て、ソソラレルだと?
一瞬で立場が入れ替わったあの数コマは見事‼何としても彼の将来を見届けたいです!
支配と被支配の無限ループにその血ごと組み込まれている家。
その恐怖を歓びと感じる者にしかその敷居は跨げないですね・・・やはりこちらも神作。

※このメリバ作品から感じるハピエン感の謎は先生のインタビューを読んで納得しました!
ハッピーエンド主義者?本当に?先生が?と一瞬思いますけど、作品を読めば確かに!ってなるのがすごい。これからも先生の作品ガンガン読みたいです!是非片っ端から商業化お願いいたします!
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