前作が素敵だったので、続編もそこまで深く考えずに読み始めたら、想像以上に深く濃いストーリーでした。
野末さんと世代が近いので、40を越えて無意識に自虐的発言してしまう感じとか、恋に溺れる自分を恥ずかしいオジサンと思ってしまうのが痛いほど分かる。年齢的に、世間においての自分の立ち位置を何となく確認してしまう保身の様な気持ち、すごく分かる。越えてみると、30と40の間の壁って凄く高かった…。
だから、野末さんが最終的に出した「俺のこれからの人生で…」という答えに、私が泣きそうになりました。
何でもない様なセリフなのに、野末さんの気持ちが痛いくらい響いた…。かつて羅川真里茂さんの作中に「感情が溢れると涙になって出てくる」というようなセリフがあった気がするのですが、それ位響いて、心から溢れそうになりました。
前作を読まれた方は是非読んで頂きたいです。