野末さんの39歳という設定が絶妙だなと思います。普通の39歳ならオジサン・オッサンと言える歳だと思うのに、作中の皆のセリフにもあるように、野末さんなら何をもってか分からないけど、オッサンではないんですよ。妙齢であるが故の悩みが現実的で、だからこそ入り込んで読めました。野末さんの見かけや性格も良いですが、外川のキャラも派手さがない割に存在感があって好きです。ここぞという場面での若さ故の押しの強さはあるのに、基本さりげなく寄り添うように野末の側にいたり、部下として過不足なくサポート・フォローするところなんて、公私ともにパートナーとしては手放しがたい存在だよなと思いました。お互いにいい所も頼りない所も受け入れあって、尊重し合う様子が伝わってくる素敵な作品です。