シリーズ三作目。またしても魅力的なキャラ登場でワクワクしながら読んで、すぐにはまってしまいました。龍神と人間の妻という設定も魅力的ですし、その二人の子達の見た目・性格があべこべというのも面白くて先が楽しみです。このあべこべな龍神兄弟という要素が入ることで、地架と天玻琉灘命の恋愛だけでない、何かしら物語の奥行きを出す効果に繋がる気がします。
このシリーズは、本編キャラに対してスポットを当て替えた所謂スピンオフというよりは、それぞれの作品のかすみ楼(妖怪専用遊郭)を介して(主役・脇役の)誰かが、少しばかりリンクしているという薄い繋がりがある感じです。なので、単品でも問題なく読めると思います。二作目の『羅城恋月夜』は単話で購入していますが長いので、まずはこちらか、一作目の『明烏夢恋唄』から読むのがいいかなと思います。
妖怪や鬼が出てきますが、怖かったり気持ち悪かったりはしません。美しく、ちょっぴり悲しい妖の世界に引き込まれます。