読んでいて感情のジェットコースターでした。作品の世界に没頭できる至福の時間に巡り合えた良作です。
こんなにも「神様どうか2人をただ出会えただけで終わらせないで」と、そわそわしたのはいつぶりだろう。青柳君は前世で徳を積んだのではなくて、ちゃんといままでがあったからいまの自分があるのだと思えました。自分とちゃんと向き合あえたからこそ、浅桐とも向き合えたのだと思います。大人になると誰しも過去にトラウマや忘れたくても忘れられないことってあるよね。忘れるとこは出来なくても、半分こにはできます、2人が一緒ならば。出合えて本当に良かったねっていうBLの神髄をしっかり抑えています。心揺さぶられる傑作です。
もっと評価されるべき作品ですし、心に明かりが灯る作品です。だからこそ1つだけ言わせていただきたいのは、商業BLなのでエチ描写をもう少し濃厚にしっかり描いてほしかったな、です。エチが少なくても満足出来る作品はありますが、この作品に関して言えば過去を乗り越えるって意味でもしっかりと描いて欲しい。同性同士ってやはりそこが出来るかどうかが鍵になると思うので、これはもう安心!とカプとして推せるくらいがっつり見せて欲しいし、あわよくばそこから得られる背徳感という萌えがあったらもっと良かったです。