二年前に発行されたこの本は高額でしたが、表紙絵の豪華さが功を奏して順調に売れたと思われます。
今後文庫本になるとすればもっと売れるでしょうけれど、装丁が些か変更されるかもしれません。
警察小説で、二作目にしてこの力の入れようは、出版社として相当のものです。
表紙絵の装画を描かれた風海氏の発想力と力量は、この本の出版に関わった人達を唸らせたでしょう。
さて、本の中身について触れると読む楽しさが半減してしまうので、何も言いません。
私達も経験してきたことですが、どこの組織にも真に尊敬すべき人と全く尊敬には値しない人がいるということです。
そして、得てして、尊敬に値しない人が地位と権力を持っていたりして、関わった人達は苦労させられるのです。
如何にしてあることが行われ、如何なる理由で、誰が行ったか。それを観察力と発想力と勘で筋道を立てて見出していく。
警察という組織で実際に活躍している多くの人々に感謝の念を捧げます。