2019年のTVアニメでギヴンを知り、コミックを読み始めた勢です。正直★5では足りないくらいのドラマ好きにはたまらないお話でした。私は誰が主役という視点では読まなかったのもあり、(他の方のレビューにありますが)主役にフォーカスしてないから感情移入しにくいなどとはそもそも思いませんでした。登場人物複数人すべて過去を深掘りしていて、それぞれが悩み、成長を遂げる物語。美形ばかりが出てくるので推しがころころ変わってしまう点が唯一困った点でした。
ギヴンのなにより素晴らしい点は、文字の音が“音”として脳内に響くこと。それは読み手である自分が先に触れたギヴンの媒体がアニメだったからかもしれません。アニメには劇中歌、OP、ED、劇伴もあります。しかし、紙面だと想像力を掻き立てられる楽しみ方もあります。どちらから始めてもギヴンには魅力がたっぷりあります。前述の通り、ギヴンの主な魅力は、私はドラマティックなストーリー性、登場人物の人間性、音楽だと思っています。作画も美しい。
実はBLという言葉も知らずにギヴンを観ました。なのでえちシーンの供給量とかえぐさとかそういう視点を持ってないので、もしそういうものを求めているならギヴンはちょっと違うかなと思います。紙面でも電子でも。当然全年齢が観れるアニメでも。
ギヴンを読めばきっとなにか楽器を始めたくなる...そんな衝動に襲われると思います。家に楽器が眠ってる、昔習ってた楽器をまた習いたい、真冬のように理由あって所持していてある日偶然出会った人と関わって始めることになった...、なんでもいいと思います。そっと背中を押してくれる作品です。是非細かい楽器の描写まで見てください。先生の取材がすごく丁寧だったことが読み取れます。
ギヴンは一生読んでいたい宝物のような作品です。おすすめしたいです。