にいちゃん
」のレビュー

にいちゃん

はらだ

美化してはいけない

ネタバレ
2026年7月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自分の中でもずっと2つの評価がせめぎ合い続けていたので一応決着させることに。

A・・小児性愛の現実を重ねて考えた場合はちょっと無理かも…
息子がちょうどゆいと同じ年頃なので、現実にあり得そうなこの題材はちょっと想像するだけで怖くて、はらだ先生だからこそ創作だと済ませられないほどの気持ち悪さやリアリティがあるのがしんどい。

B・・怒涛のストーリー展開で先生にしか描けないラブストーリー
子供の頃にゆいと同じ被害を受けていた、にいちゃんこと景。
大人の男に道を歪められ、両親に”普通”を強要されることで心に二次的被害を受けながら大人になった2人。特に景の人生は親によって今でもずっと破壊され続けている。加害者だけど圧倒的被害者でもある景が逃げるようにゆいの手をとったのは必然なのかもしれない。

元加害者と被害者という、グルーミングのような歪んだ土台の上だとしても
成長した彼らがお互いに傷を舐めあうように生きていくことを誰が責められるのか?
彼らにとって必要なものがそこでしか得られないとしたら・・
薬を飲みながらでも2人で生きていく選択を愛と言ってはいけないのか?

ぐるぐる考え続けてしまいます。

タブーに斬り込んでこれだけの賛否とレビューを集める作品であることや、マイという加害者家族を登場させたことの深み、そのクオリティの高さは間違いなく星5なんじゃないかと。
でもどの視点でみるかで評価がかなり変わる作品かなとも思う。すごく難しい作品・・・読後すぐハピクソを手に取りました
いいねしたユーザ27人
レビューをシェアしよう!