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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • イベリコ豚と恋の奴隷。

    SHOOWA

    悩ましい…
    ネタバレ
    2025年4月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 吉宗は過去のトラウマからEDなんんじゃなかったの?男にトラウマがあって、本来ゲイじゃないなら何で女子と付き合わないの?
    こういう心理的展開がしっくりしないと思うのは私がBL好きじゃないからなのかな?やっぱさ、トラウマから立ち直るって難しくて、いかに抱えつつ生きることに慣れてくかしかないと思うんだけど、そこら辺を丁寧に描いて欲しいってのは贅沢なのかな?
    そろそろ離脱した方がいいかも、となりました。
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  • ヴィランの学校

    奥嶋ひろまさ

    バカだねえと思いつつ、大爆笑
    ネタバレ
    2025年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ もう、のっけの前提から間違ってる秀才主人公がバカでまずオモロイです。日本のテッペンは極道なんてさ、誤解だよ。既得権益があるだけで、国内にテッペンがないのが日本の大問題なのよ!って、叱ってやりたいけどオモロイ。
    極道を究めるための高校って設定がまた奇抜ですね。校名は美蘭高校。ギャグがクドクて好みです。そんで、学校だから喧嘩も校則に則るのね。最初のバトルが戦争じゃんけん!?1年を仕切る組長を決めるガチ対決が怒血暴流(ドッジボール)!なんか破壊的なまでのネタ炸裂で大笑い。
    でもさ、漢気は筋通ってるのよ。そこんとこがいいのよね。
    いいね
    0件
  • イベリコ豚と恋と椿。

    SHOOWA

    トラウマ持ちの複雑骨折な関係性が気になる
    ネタバレ
    2025年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『同棲ヤンキー赤松セブン』があまりにも面白かったので読んでみました。
    BL通じゃないので感想の方向性が大間違いかもしれないと思いながら、こういう視点もありかなと文字打ってます。
    第1の感想は、あんまり喧嘩しえねえじゃん、です。喧嘩とかギャグとか、サラッとBGM的に流してくんですね。だから、ヤンキーなのにギラつき感がなくてジャンプ読者としては、肩透かし気味です。
    入江と椿の抜きあいから始まるお付き合いは、ポイント高いです。やっぱ、初心者はここからだよねって納得です。吉宗と源路の関係性は、かなり複雑骨折してますね。吉宗は本来ホモじゃないらしいし、過去にトラウマあるみたいなのに、なんで源路に手だしてんだろう?そこんとこ気になりますねえ。続きがよみたくなりますねえ。
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  • アシスタントアサシン

    奥嶋ひろまさ

    オモロイ!
    ネタバレ
    2025年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『ババンババンバンバンパイア』ですっかり奥嶋ファンになって、片っ端から読み散らかす毎日。この作品も、奥嶋ワールドならではの爆裂ギャグと濃い人情満載でオモロ過ぎです。
    ヘタレな主人公が実は殺し屋でしたというのはありがちな設定ですが、加えて漫画家デビューに苦節するアシスタントですというところが実に刺さるのです。連載する漫画家さんのアシさんの毎日の過酷さ、デビューできない焦りや苦悩、成功していく仲間への嫉妬や、それを超えて彼らを結びつける大いなる漫画愛。時には読み手を狂わせてしまうような漫画愛が恐ろしくも尊いのでした。
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    0件
  • WIND BREAKER

    にいさとる

    「知性とは」の初心を思いださせてくれた
    ネタバレ
    2025年3月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ あまり深く考えないで楽しめるヒーロー系ヤンキー漫画で、孤独でイキッた主人公に仲間が出来て成長してくんだよね。なんて、軽~いエンタメとして読み始め、梅宮の「喧嘩は対話」という言葉にハッとさせられました。
    捻くれたアウトサイダーで生意気盛りだった自分に主任教授が言った言葉「知性とは他者を理解しようとする努力のことである」が蘇ってきました。「もう世界は二極化されたんだよ、理解し合おうなんてやめときなよ」という言説に悩まされがちな今日この頃、諦めちゃいけないなと、励まされました。
  • 同棲ヤンキー赤松セブン【電子単行本】

    SHOOWA/奥嶋ひろまさ

    感動した!
    ネタバレ
    2025年3月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 思春期の鬱憤を喧嘩で解消するゲイ少年の赤松と、律儀なホームレスのセブンのタイマン。重い背景を背負ってそうな主人公たちのあれこれを、小ネタギャグで引っ張ってく作風がオモロクて読んでると、友情がもだもだ不器用な恋愛展開になって、とんでもない環境で育つ児童の人格形成が描かれていく。人生を決定するのは正しいことを貫ける意志の強さで、それは両親に愛された子供時代が育む自己肯定感がもたらすものという、当たり前の心理学がイキイキと描かれた作品だと気づきまして、思わず涙ぐんで感動しました。
    赤松もセブンも過去に足を取られることなく、今と未来を見つめているんだね。カッコいいぞ2人とも!
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    0件
  • 入浴ヤンキース

    奥嶋ひろまさ

    昭和ノスタルジー、銭湯いいなあ
    ネタバレ
    2025年3月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いきなりカマされるコテコテの昭和ギャグ、昭和歌謡、リーゼントのヤンキーに銭湯って、むっちゃ昭和ノスタルジーに爆笑しつつホッコリ。ヤンキー2人の都内にある銭湯巡り。なんか、ワシの町内の銭湯も紹介されてる。行ってみよう。
    主人公の片方が頭脳明晰でサリンジャーなんか読んだりしてる。そういう細かいところがエモくて好き。
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  • 家庭教師の岸騎士です。

    奥嶋ひろまさ

    激オモロからホッコリとなる
    ネタバレ
    2025年3月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 奥嶋先生作品ということで、物凄い期待感で読みました。「小田信長」「徳川家家」って、オモロすぎるテストの珍回答。期待以上の小ネタにハマって抱腹絶倒!なのですが、読み進むうちに勉強と向き合うBLテイストの成長ストーリーだということに気づいてホッコリ。
    私的な〆は「月が綺麗ですね」です。夏目漱石の奥ゆかしさが憎いよ、この人。
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    0件
  • インノサン少年十字軍

    古屋兎丸

    純粋な魂が利用され壊されていく悲劇
    ネタバレ
    2025年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 聖戦とは名ばかりで、イスラム教徒側から見れば貧しいフランク族の侵攻に過ぎなかった十字軍。その中でも、幼い少年たちが純粋な思いで出立したものの、厳しい大人社会に利用されきり、主の栄光にも世の栄華にも到達することなく壊されてしまった少年十字軍は特異な悲劇として、歴史を読む者たちの記憶に残っています。
    その、少年たちに声と姿を与えたのがこの作品。徒らな贅沢に酔い変質してしまった少年、旅路に耐える頑健さを持たなかった少年、大人の圧倒的な暴力により唯々ころされてしまった少年たち。可視化された少年達個人の物語は、一段と悲惨です。
    とはいえ、現代社会でも身勝手な大人たちから利用され、安全や健康な身体、命を奪われていく子供たちの悲劇は確実に存在します。
    子供は愛され、育まれるべき者。それを忘れてはならないという思いを、一段と強くした作品です。
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  • チ。―地球の運動について―

    魚豊

    思考停止してはならない。
    ネタバレ
    2025年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 天体観測と地動説の関連を説く話、教会の一部による残酷な弾圧の話としても、とてつもない魅力がある作品です。
    ですが、今目前で起こっている事象から帰納し、世界が動いているメカニズムを知ろうと努力し、その結実を世に問う“知”に目覚めた人々と、社会的権威から与えられた枠組みを鵜呑みにし、暴力的にそれを押し付け、知を抑圧する思考停止した人々。そのせめぎ合いは、今の世界、今の日本でも猛威を振るっています。思考停止してはならないのです。
    そして、知への欲望を欲しい侭にしてもイケないいけない。それは、知によるファシズムに繋がってしまうから。
    自己と他者への配慮を保ちつつ思考し続けなくてはならない。その思いを強くしてくれた作品です。
  • TVアニメ『呪術廻戦』 懐玉・玉折/渋谷事変 公式ガイドブック

    芥見下々

    中村さんの解像度が凄い!
    ネタバレ
    2025年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ キャラクターデザインや背景・音響・照明など、第2期アニメがどうやって作られていったかが本当に良くわかるガイドブックです。
    中でも、中村さんと櫻井さんの対談が珠玉。やっぱり、このお二人の読み込みは凄いです。特に中村さんは、五条の解像度も論理的整合性もメチャ高くて、うんうんと頷きながら読ませていただきました。五条の解析から俯瞰して『呪術廻戦』全体の考察なんてのを、いつかやって欲しいなと思ったりしてます。
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  • 真珠を産む少年【タテヨミ】

    インギン

    キャラが濃い~すぎる!
    ネタバレ
    2024年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 普段はBLとか読む気がしないのですが、無料だったので読んだらエロいだけでなく個性的なキャラの宝庫で、面白くて読み続けてしまいました。受け君は中身女子みたいな悲劇の主人公で、ここはお約束。でも、攻め側がオモロイんですね。本人は借金して逃げてるNO.1ホストで太客は乙女ゲイのハゲデブ親父。元カレは薬物中毒のビッ〇。クラブの後輩はしっかり守銭奴なんだけど仲間思いだったり、濃い~です。途中で、正統派ラブロマンスに路線変更してからは、攻めの男っぷりがマシマシで人気炸裂しました。そして、かれを救うヤクザの親分やら舎弟やらの義理人情もイケてます。仇側もIT企業の御曹司のサイコっぷりがエグイし、手下でAV撮影している近親相〇の双子とか、濃い~のオンパレードで飽きません。
  • 鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録

    吾峠呼世晴

    ファン必携のマストアイテム
    ネタバレ
    2024年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「思いを繋ぐ」日本ならではの伝統的倫理観や家族観を、鬼狩りを軸に伝える名作『鬼滅の刃』。作品を成り立ちから理解してその世界観の理解を深め、キャラの解像度を上げるには必読の書。例えば、『弐』に描出された音柱の「大正こそこそ話」などは、ギョッとするように残酷な家族の悲劇。派手好きのお祭り男が抱える深い悔恨と苦悩が偲ばれて、まるで別キャラのように見えてくるのでビックリ。これを読んで初めて、情報が完結するかんじです。
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  • イジメの時間

    くにろう

    苦しすぎる...
    ネタバレ
    2024年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 肉体的、精神的暴行であるイジメ。イジメが魂の殺人であることが痛いほどわかり、対象となった主人公の日々が辛くて、最初はなかなか読み進めませんでした。彼が死を決意するほどに追い詰められて始まる復讐劇。過剰なまでの「目には目を」の仕返し。それでも解決しない、深々とした主人公の葛藤。復讐の過程で分かるイジメる側のバックグラウンド。権力を勘違いした卑怯者、承認欲求の塊のような女子、虐〇の連鎖の中で狂ってしまった元被害者。前者2ケースはいずれは躓いた者たち。矯正のしようがないでしょう。最後のケースはなんともやるせないです。とても苦しい読書です。大人として、イジメにどう処すべきか?虐〇の起こる環境をつくらない。イジメの兆候を見逃さず、勇気を持って対処していく。それが、この本を読んだ私たち大人の責務だと思いました。
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  • 夢で見たあの子のために【分冊版】

    三部けい

    それでも、幸せさがしなんだよね。
    ネタバレ
    2024年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 幼い頃に両親と弟を殺されて、復讐することを糧に生きて来た主人公。なんだけど、犯人捜しをするうちに、どんどん信じていたこととは異なる事実が浮かんできて...。最初のうちは謎解きのサスペンスとして読んでましたが、次第に不幸な悲劇に巻き込まれた青少年が幸福に手を伸ばす悪戦苦闘が見えてきてホロっとしてしまいました。
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  • ババンババンバンバンパイア

    奥嶋ひろまさ

    オモロすぎる!
    ネタバレ
    2024年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 禍々しく、恐ろしく、ゴージャスなはずのバンパイアが銭湯の三助してる!?18歳童貞の血が好物だから、5歳児に惚れ込んで成長を見守ってるって。風呂屋の家族は、ヴァンパイアの思い出話をネタとして受け入れてるし、ヴァンパイアに恋したハンターはずっと童貞守ってるし、人間の時に子供が2人いたヴァンパイア兄も自分は童貞だと言い張るし…。微妙にズレた人々の、和気藹々の珍騒動がオモロ過ぎる!心置きなく笑える漫画です。
  • ポーの一族 秘密の花園

    萩尾望都

    エドガーの無私の友愛と人のエゴ
    ネタバレ
    2024年9月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 眠り姫を守るデジレ王子のように、棘ある薔薇の蔓に剣を奮うエドガーのカバーが、なんとも象徴的な作品です。
    カバー絵通り、エドガーは弱って長い眠りについてしまったアランを、何を犠牲にしても守り抜きます。アーサー・クエントン卿との出会い、エドガー版『ランプトン』が描かれる過程も語られます。
    アランに向けるエドガーの無私の友愛に、自尊心と忖度に満ちた自分の過去の友情を顧み、どんどんエドガーに惹かれていくクエントン卿。
    成長した少年たちの友情に女性への思慕が絡んでしまうと、それはもう純粋なものではあり得なくなる。何故なら、伴侶を得て自分の血を残すことが、限りある生を消費する人という生物のDNAに刻み込まれたエゴイズムだから。永遠の少年達には無用の問題なところが皮肉です。
    己のエゴイズムで人は不幸に陥っていく。なんとも、考えさせられる作品でした。
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  • ポーの一族 ユニコーン

    萩尾望都

    無垢なアランとエドガーが切ない
    ネタバレ
    2024年9月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 小さな消し炭のようになっているアランを何としても蘇らせようと奮闘するエドガーが切ない作品。
    タイトルのユニコーンは神話上の生き物、無垢なる乙女にしか近づくことがないと言われていますが、エドガーに絡む謎のヴァンパイア、バリーの通り名でもあります。
    バリーはユニコーンのようにアランに何故か執着。バリーとアランの出会いと度重なる再会の中で、アランのナイーヴな無垢が光り輝いています。
    そんなアランがいたから、エドガーは自分が罪深いヴァンパイアであることを忘れて、永遠の少年の日々を送ることができたのだと。エドガーなしにアランは生きられないけれども、エドガーもアランなしに生き続けることはできないのだという思いを、これまで以上に強くさせる巻です。
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  • 週刊少年ジャンプ

    週刊少年ジャンプ編集部

    呪術廻戦も終わるのか...
    ネタバレ
    2024年9月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ と思ったら、コミックス派なのに本誌買ってました。
    カラーの扉絵、倭助さんあってこその虎杖の真っ直ぐな強さ、宿儺の生への執着、伏黒の「いいんだ」の落としどころ、リアルタイムで読めて幸せです。
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  • ジャンプGIGA

    週刊少年ジャンプ編集部 編

    伏黒が足りない!
    ネタバレ
    2024年9月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 本屋さんの予約締め切り後、粘って予約ゲットで手に入れました。紙媒体にこだわったのはアクスタが欲しかったから。予約が遅れたのは、伏黒のアクスタが入ってなかったから。
    人気投票の後なのに、敢えて乙骨先輩が入ってるって、ここでお別れなの?心配でやっぱり予約。
    五条のブックレットもお得なネタ満載!
    でも、やっぱり伏黒のアクスタ欲しい!親子アクスタお願いします、集英社さん!
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  • ケーキの切れない非行少年たち

    宮口幸治/鈴木マサカズ

    理解できない!
    ネタバレ
    2024年8月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 医療少年院の院生たちのことを理解したいと思い、読み始めました。
    一生懸命読んでいるのですが、彼らの解像度は上がるけれども、共感も含めて彼らを理解できたという境地からは程遠いところにいます。私が一定のアクションを起こして、彼らのようなリアクションを返されたら、やはり混乱するなと思うのです。
    何故そんなに自己抑制ができないのか?欲望に振り回されるのか?分からないのです。
    鋭意読み続けていますが、難しいです。
    いいね
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  • ゴールデンカムイ

    野田サトル

    オモロすぎる!
    ネタバレ
    2024年8月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 頭のネジが何本も外れたような、トンデモないキャラたちがアイヌの金塊争奪戦を繰り広げる!
    人の皮膚に彫った刺青を集めないと場所が分からないから、ぶっ殺して皮を剥ぐ。とてつもなく陰惨な物語になりかねないのですが、アイヌの生活の魅力やぶっ飛んだキャラたちの大暴れで大笑いしながらノンストップで読んでしまいます。
    狂ったキャラの裏側には、新選組敗北の執念や戦争のトラウマといった重い主題や壮大な理想もあったりして、明治の漢たちの気骨も感じられる快作だと思います。
    とにかく、オモロすぎる!
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  • どうぶつの国 完全版

    雷句誠

    人間という凶悪な動物
    ネタバレ
    2024年8月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 捨てられた赤ちゃんが天涯孤独のタヌキに拾われて、愛され育てられていくというハートフルなオープニングに心和んで読み始めました。
    ところが、赤ちゃんは成長して弱肉強食という残酷な世界を、弱者生存のユートピアに変えていこうとする。彼の志を折るような肉食動物との邂逅や戦闘があり、それでも少年は諦めない。百折不撓の精神が素晴らしいなとおもいました。
    ただ、動物における弱肉強食は捕食のための必然の行為。代用できる食品があれば解決するものです。
    人間はそうはいかない。不可解なエゴや欲望から支配や破壊を望むのです。なんとも凶悪な生物です。だから滅びるのです。
    人口削減の必要性が説かれ、どんどん新生児の誕生が減っている現代の日本にあって、これは必読の書と言えるでしょう。
  • BANANA FISH

    吉田秋生

    残酷な世界と無償の愛
    ネタバレ
    2024年8月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 片親のネグレクト家庭で育った少年が、懐いてしまった少年野球の監督から性加害を受け、守ってくれる大人のいない故郷から逃げ出してNYCのストリートにたどり着き、さらに凶悪な少年たちを売買する組織に囚われてしまう。なんとも恐ろしいのは、これが荒唐無稽なものではなく、ありがちな現代の転落ストーリーだということ。
    主人公のアッシュは人並み外れた美貌と頭脳、戦闘能力を買われてこの環境を生き延び、少年ギャングのボスにまでなるけれども、ベトナム帰りの兄がこわれてしまった原因を探るうちに生物兵器にまでたどり着き、大ボスであるコルシカマフィアや華僑、傭兵団と苛烈な戦闘を繰り広げることになる。
    作品に描かれる性行為は侮辱や支配の手段。アッシュは数知れないトラウマを抱えながら、殺人マシーンのように戦い抜き、大量の敵を殺めていきます。
    そして、過酷な人生を生きる彼が求めていたのは無償の愛でした。その愛情を確信し、自分も新たな人生を求めることができると悟った時、彼の命は絶たれてしまう。
    なんとも、なんとも残酷な世界の残酷な物語です。
    それでも、アッシュは彼のような境遇の少年としては類稀な幸運児だという事実も心が痛みます。殆どの少年は病を得たり、薬物依存症になったり、精神を病んだりして未来を持てなくなってしまうようです。それどころか、臓器売買や薬物摘出の殺人目的で売買され、ゴミのように廃棄されていく子供たちも多いと言います。
    私たちが生きる世界の闇のリアリティを凝縮したような作品。読むのは辛いですが、これがリアリティであると、私たちは理解しなければならないのです。
  • 死役所 24巻 公式アンソロジーコミック付き特装版

    あずみきし

    死を通して人生そのものを描く
    ネタバレ
    2024年8月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 亡くなって成仏するために死者が訪れて手続きをしなければならない死役所の窓口で起きる悲喜こもごも。
    誰にも必ず訪れる者ではあるけれども、その訪れ方はそれぞれに異なっています。
    不慮の死、不条理な死、決意を持った死、願われた死。殺人、病、事故。無垢な幼子の死。様々な死の物語が犇めいています。
    そして、死を描くとは人生そのものを描くこと。なんとも見事なヒューマンドラマです。
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  • 大奥

    よしながふみ

    すぐれたソーシャルスタディ
    ネタバレ
    2024年8月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 徳川家歴代将軍が女性で、男性が大奥に封じられる社会構造。女が社会を背負って働き、男が生むための付属物となったら、どうなるのか?
    沢山の悲喜劇を盛り込んだジェンダーの役割が逆転した社会のケーススタディがとても
    面白く、興味深いです。
    ただ、男性が将軍になった場合も同じような矛盾と悲劇が付随しているので、単なるジェンダースタディを超えて、権力とそのツールとしての人間というより広い視点が得られます。
    残念なのは明治維新による西洋化思想を、簡単に、教科書的に肯定してしまっているところ。維新の裏には何の力が働いていたのか?権力と人間と金の流れ、この辺を突っ込んで描いてくだされば、もっと嬉しかったと思います。
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  • 告白

    湊かなえ

    ハリボテの達観とミステリーのライトノベル
    ネタバレ
    2024年8月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「若さを肯定しつつもハリボテの達観が青ざめ、挫けていくのを見るのが私達は大好きなのです」という芥見下々氏の推薦文に惹かれて購入しました。
    その通りの残酷な現実が暴かれていくスピーディーなミステリーです。
    ただ、あまりにも簡単かつ明晰に各登場人物の動機が説明、明文化されてしまうので、尾を引く読後感というものには欠けるようです。
    何故アンナ・カレーニナは『心』の先生は自死を選んだのか?ラスコーリニコフが殺害した金貸し老婆の部屋に飾られたドイツの少女の銅版画は何を意味しているのか?マルセルとアルベルティーヌ、被害者はどちらなのか?長引く疑問を残すところに、史的傑作の意味があると思うのです。
    簡単に結論にたどり着けると、ミステリーのライトノベルっていう最終評価になってしまいます。
    いいね
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  • 光が死んだ夏

    モクモクれん

    眩しくて恐ろしい少年たちの夏
    ネタバレ
    2024年8月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 死んだはずの幼馴染光に違和感を感じながらも、生前より幼く無垢な光への愛着が断ち切れないよしき。そんなよしきに懐いて、寂しさや慈しみを学習し、蔓延る魔のものであるケガレから、よしきと仲間を守ろうと自己犠牲も顧みない異界の存在ヒカル。
    因習村と大人たちや異界の介入がとても恐ろしいのだけれども、少年たちの純粋な愛が眩しい。
    とても愛しい作品です。
  • 呪術廻戦 公式ファンブック

    芥見下々

    呪術ヲタのマストアイテム!
    ネタバレ
    2023年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 私はリアタイで本誌読んでコミックス収集派なんですが、この本はフル稼働してます。最近では五条vs宿儺戦で領域解釈が曖昧だっだので早速チェック。領域展開、展延、シン・陰流簡易領域、御三家の落下の情を整理できました。
    『人外魔境新宿決戦』に入ってから、なんでこれが負けなの?みたいな疑問続々なので第2弾発行を心待ちにしてます。
  • アラベスク(完全版)

    山岸凉子

    バレエの真の魅力を伝えるバレエ愛漫画
    ネタバレ
    2023年10月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ バレエ漫画と言えば山岸涼子先生と確信を持つことになった漫画です。バレエ的な身体の美しさは日常的な美しさとは異なるので、デッサンがどんなに上手な漫画家さんでも「バレエを踊る身体はこうあるべき」という基本の理想がないと、説得力がない絵になってしまいます。例えば、ダンサーが理想とするグッとのびた膝としなう甲を持った足は、日常の中ででは曲がった病的な足だったりします。漫画的なデフォルメはありますが、その辺の美のツボを熟知されているところに、まずは安心感を持ちました。
    ですから、バレエとは何かを考えながら読み進み、美しいポージングと共に見せられる」「青白く透明な真のロマンチックバレエ」や「バレエの叙情性を理解した時には体がついてこない」といった名言が心にズシンと響いてきました。
    ロシアのバレエに詳しくなってから読み返すと、圧倒的な踊り手を生み出すロシアの教育システムや劇場のコーチングシステムへの解釈ができていなかったり、「青白く透明」なのは『ラ・シルフィード』ではなく『ジゼル』第2幕や『レ・シルフィード』であることなど、粗も見えてきます。
    それでも、この作品の中のバレエ愛は本物。166cmの女性プリンシパルバレリーナやラーラのしなう脚は、この漫画の舞台となったマリインスキー劇場では今やスタンダードになっています。そしてノンナが目指したパートナーから自立したバレリーナというのも、この劇場のプリマであるヴィクトリア・テリョーシキナが実現してくれました。
    かなった夢の証を堪能しながら、この漫画の先見性の凄さバレエ愛の深さに感動するこの頃です。
  • キリング・ストーキング【タテヨミ】

    クギ

    2人の運命を思うたびに胸が苦しくなる…
    ネタバレ
    2023年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ストーカーが連続殺人鬼に恋したらという、サスペンスホラーな設定に惹かれて読み始めました。物語が進むにつれて身内からの性加害のトラウマで壊れてしまった2人の物語だということが明らかになっていき、愕然としました。
    普通、BLってなんで2人がくっつくのかの理由が分からないのですが、この作品では悲しいほどの必然性に打ちのめされます。2人とも傷ついていて孤独で、愛を求めているけれども狂いすぎている。だから、お互いしかいないのですね。でも、狂っているから普通に愛し続けることはできない。相手がいなければ生きていけない。悲劇しか結論のない関係性。2人の運命を思うたびに胸が苦しくなります。
    だから、平和な日常回がとても貴重に思えます。テーマパークデートでウジンが見せた幼子のような笑顔がわすれられません。
  • 悪い上司【タテヨミ】

    NEON.B

    絶妙に後味が悪い~
    ネタバレ
    2023年10月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料作品となっていたので読んでみました。そこそこ面白かったです。
    大学時代に後輩に利用されて高額借金を負わされて辛酸をなめ、なんとか広告会社課長にのし上がった主人公は、過去のトラウマの代償のように他人を利用しつくす最低な人間になっています。で、その後輩が就職して自分の部下となったことで、課長が地位も女も利用して後輩に仕掛ける復讐劇。後輩も、汚い手でやり返すクズ。女たちも妄執婆やら粘着女やら、登場人物の端々までがエグくて強烈。
    とはいえ、ありそうな話ではあるのでつい読んでしまいます。人間の悪辣さを読みたい人にはお勧めの、絶妙に後味悪い作品です。
    いいね
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  • チェンソーマン

    藤本タツキ

    私たちは思考停止から抜け出せるのか?
    2023年10月6日
    凄いセンスの絵とトンでもな人生を気楽に生き抜く主人公の活躍、スラップスティックで乾いた感情表現とか、凄く今だなと思いました。
    人間が恐怖に支配されてるのも歴史的真実。恐怖の中で思考停止してるのは現在。そこを描いてるので惹きつけられました。
    でも、現在の一番の問題は「私たちは思考停止から抜け出せるのか?」ということだと思います。そこまで描かれたら、もう一度この作品を評価しなおそうと考えています。
  • キメツ学園!

    帆上夏希/吾峠呼世晴

    キャラが立ちまくりです!
    2023年10月6日
    カマボコも柱たちも鬼たちも、原作を踏襲しながらコメディとしてキャラ立ちまくってるのがウレシイです。何気に善逸と宇髄先生の登場が多いような…2人とも愛すべきトラブルメーカーだし、宇髄先生には最強の爆破オチがあるんで納得です!
  • 半神

    萩尾望都

    大人になるため切り捨てられた私の半身
    ネタバレ
    2023年4月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 考えがなくて、幼稚で素朴で可愛らしい子どもの私。そのままでは大人になれない小さな子供の私。子供の私の死を代価に、私は表面をきれいに取り繕った大人になる。
    大人の私の内面は沢山の失望を重ねて飢え、醜い部分が成熟した者なのです。
    そういう寓話だと思いながら読みました。
    いつもながらに苦しい萩尾ワールド。でも、そう感じているのは自分だけではないと作者の感性に安心するのです。
  • 訪問者

    萩尾望都

    飄々として見えたオスカーが...
    ネタバレ
    2023年4月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『トーマの心臓』の大人気キャラ、オスカー・ライザー。ノッポで飄々として大人っぽく、ちょっと引いた感じで主人公たちを見守っていたオスカーの苦しい出生の事情。それを背負っているから、それでも前を向いて生きて行く人だから、オスカーはあんな風にやさしくあれたのだと気づかせてくれる作品。それが表題作です。
  • 呪術廻戦

    芥見下々

    人間という業深き者たちとその救済
    ネタバレ
    2023年4月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ アニメ『幼魚と逆罰』のカタルシスのなさに驚愕して惹きつけられ、本誌派&コミックス派になり最終回を迎えた呪術ヲタです。
    作品世界の人間は生きているだけで呪いを垂れ流し呪霊を生み出す業深い存在。だから怒りや恨みだけでなく、恋愛、友愛、親愛、家族愛すらも呪いを生み出して登場人物たちを苦しめる。何の罪もない善人たちがひねり殺されていく。芥見氏は救いようもなく荒廃していく現実社会を肌で感じ、作品に落とし込めるとんでもない作家であり、その繊細な感性が同時に人の儚さや生の美しさ、救いも拾い上げる作家だと感じています。
    スピーディなバトルの背後にあるドロドロした人間の闇や切ない思い。作者は一コマで人間性を描き切る力があるので、スピードダウンすることなく重い人間ドラマを描き尽くします。そこが、『呪術廻戦』の本当の魅力だと思います。
    全能感にイキッた少年達の挫折を描いた『懐玉・玉折』。2人の親友、五条と夏油は既に亡いのですが、その思想の根幹に強さによる線引き、選民思想があったことが悲劇のトリッガーだったと今では思っています。それでも五条は自分を殺そうとした男の遺児である伏黒恵に未来への希望を見出し、強く聡い仲間を育てることに全振りする。そして、人生の終わりに「もう五条悟なんてどうでもよくない?」と真の諦観に達し、六眼・無下限を持つ最強という呪いから自分を解放することができたのだと思っています。だから、死後には非術師鏖殺の闇落ち街道を突き進んで自分に介錯されることを望んだ盟友と、心置きなく笑いあえたのかと。
    五条と夏油の失敗した友情は、姉のささやかな幸福を守るために術師として生きる伏黒と彼がエゴで命を助けた虎杖に受け継がれて花開いたのだと思います。虎杖は百折不撓の精神で五条とは異なる強さ、あらゆる人の命が尊いという信念の下にどこまでも共に生き戦うという強さを開花させたことで伏黒を救う。「手癖で作った料理を食べて」というささやかな生活への伏黒の眼差しがとてつもなく美しく、愛しい。
    人に上下をつけず、慈しみ、どこまでも共に在ること。それが『呪術廻戦』世界が提示する救済なのだと確信します。
    回収されない伏線は山のようにありますが、この結論に達することができて良かった。本当に読んで良かったです。
  • ウは宇宙船のウ

    萩尾望都

    ブラッドベリとポーの一族
    2023年4月17日
    ブラッドベリならではの哀切でリリックな短編を、感性がピタリと合う萩尾氏が漫画化したと聞いて、発売当時すぐ買いました。空気感、可視化された孤独。感動しました。
    どれくらい感性ピッタリかというと、この作品集にはなく萩尾氏が手掛けたこともない長編『何かが道をやって来る』の主人公たち。ジム・ナイトシェイドとウィル・ハロウェイがエドガーとアランみたいなんですね。どちらが真似したとかいう話ではなく、少年小説のダブル主人公の一つのプロトタイプなんです。同型のプロトタイプをえらぶくらい、それくらい感性が近いのです。
    こんな風に、読みながらいろいろな思いがこみ上げてくる短編集です。
  • ポーの一族 ~春の夢~

    萩尾望都

    永遠の少年たち
    ネタバレ
    2023年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 終わってしまったはずの『ポーの一族』、エドガーとアランにまた会えると大喜びで購入しました。40年の年月を経て絵柄は変わり、リアリズムが透明な叙情性にとって変わりはしましたが、とにかく嬉しかったです。
    名作『小鳥の巣』が始まる前のお話。アランは安定の我がまま、焼きもち、お子ちゃま全開。でも優しい子だし、エドガーが一人でヴァンパイアの闇の部分を背負っていることを気に病んでいるのですね。エドガーもアランがダークなものに触れないように守っている。多分、アランが永遠のお子ちゃまだからエドガーも永遠の少年の時間を享受できるのだなと、一段と思いました。
    2人でずっと幸せにしていて欲しいです。
  • イグアナの娘

    萩尾望都

    母と娘の近親憎悪が怖い
    ネタバレ
    2023年4月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ どうしても娘を愛せない母親がいて、娘はその理由を自問して自分がイグアナだからという悲しい答えに辿り着く。本当は可愛い女の子なのに、そう思うことで心のバランスを保っている。萩尾氏らしい悲しくも残酷なお話。
    その母もイグアナだったと大人になった娘が理解するのも一段とやるせない。自分に似ているから愛せない母親の性、人という業の深い生き物が怖いですね。
  • ENNEAD【タテヨミ】

    MOJITO

    因果が巡るエジプト神話
    ネタバレ
    2023年4月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ エジプト神話は漠然と知識がありましたが、この作品でエゲツないまでの世界だったのだと驚愕です。このお話に絞っての感想は主人公受けが悪逆非道な脳筋男神ってのが新鮮でした。彼の非道な行いが裁判により糾弾され半神に堕とされて、自分の罪業を身をもって知るという因果の過程が、『呪術廻戦』好きな自分にはBLを超えたおオモシロさです。彼自身も兄からの性暴力の被害者であったけれども、その後の運命の分岐点で悉く間違った、残忍な選択をしてきたのだから身からでた錆だなと思ってます。
    ただ、2部中盤から総受け守護フィルターがかかって来て、これが過ぎると自分は飽きるだろうなとも思います。
  • トーマの心臓

    萩尾望都

    漫画の中に神を見た
    ネタバレ
    2023年4月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ しんしんと降り積もる雪の中を歩いていく孤独な少年を上から俯瞰したような構図。そのとてつもないリアリティと詩情に第1ページから大傑作だと決めて読み始め、期待以上の完成度を味わい尽くすことができた作品です。スリリングな謎解き、ヘッセ的な少年たちの友情と愛。そして最後に辿り着く許されていること、幸福であること、生きつづけることの全的肯定。漫画のなかに神を感じた稀有なエンディングでした。「僕は幸せになるために生まれてきたんだ」という『鬼滅の刃』の傑作モノローグも『トーマの心臓』なしには生まれてこなかったと信じてます。
  • ポーの一族

    萩尾望都

    私だけの宝石のような...
    ネタバレ
    2023年4月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 霧深い森の樹木や土の匂い、恐ろしくも妖しい夜の気配、梢を渡る風、廊下を駆け巡る少年たちの騒がしさや心臓の鼓動、五感が捕らえる総ての感覚がコマの中に描きつくされいるのに圧倒されました。漫画読みじゃなかった私をマンガ狂いにした傑作シリーズ。永遠の時を生きるヴァンパイアと短い命を歴史の中でモミクチャにされる人間たち。どちらにも苦悩と悲しみがあり、並行して描かれることでそれが際立つ絶妙なストーリーテリング。詩的なモノローグも刺さります。いつも、大事な宝石箱をあけるようにページを開き、涙を結晶させていくような読後感。私だけの大切な大切な宝石みたいです。
  • 鬼滅の刃

    吾峠呼世晴

    日本を代表する少年漫画
    ネタバレ
    2023年4月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 可愛くてクセの強い主人公たち、カッコ良くて強くてやっぱりクセの強い柱たちが大正浪漫な背景の中で活躍する。それだけでもう魅力的。家族の悲惨を目撃した普通の少年が、仲間と出会い、努力の限りを尽くして巨悪を倒し妹を救う。友情・努力・勝利の王道少年漫画展開が、少女漫画的モノローグで語られてくも斬新。でも一番の魅力は、「命を繋ぎ、思いを伝える」というテーマの普遍性。文句なしの王道作品です!
  • 呪術廻戦 夜明けのいばら道

    芥見下々/北國ばらっど

    過ぎ去った愛しい日々
    ネタバレ
    2023年3月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 野薔薇の強さ、棘のやさしさ、孤独なメカ丸(幸吉)の三輪への思い、伊知地の気苦労、ヒネクレキャラと思われた真衣の誠意、伏黒の脳内に居座る五条のプレッシャー。今は亡くなっていたり、消息不明だったりする生徒たち。彼らが青春してた日々に触れられる、もう戻らない日々を描く作品集。本誌が辛いので、時々ここに避難してきます。
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  • 呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校

    芥見下々

    『呪術廻戦』のベストイントロ
    ネタバレ
    2023年3月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 芥見下々という世界の荒廃を全身で感じてしまう作家がいます。彼の世界観を炸裂させた『呪術廻戦』の、分かり易い導入部がこの作品。芥見らしいホラーテイストで、虐められっ子がヒーローになる友情・努力・勝利のストーリーが語られていきます。
    ただ注意深く読んでいくと、「愛ほど歪んだ呪いはない」という『呪術廻戦』全体を貫くモティーフが見え隠れして、五条と夏油を巡る悲劇は何だったのかという謎に引き込まれていくことでしょう。
    まだ本編を読んでいない方には、ここから読み始めることをお勧めします。
  • 進撃の巨人

    諫山創

    私達は壁の中にいる!
    ネタバレ
    2023年3月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日本は太平洋の孤島で、大半の国民が外国語アレルギーを持っているので、海外メディアに直接触れることはありません。国内のマスコミにセレクトされた情報の中で、平和な人生が続くと信じています。知識を持つことは私たちを押しつぶす。私たちはエルディア人そのものではないでしょうか?その視点から見ると、この作品の恐ろしさはさらに増します。
    だからこそ、今も読むべき作品だと思います。
  • 呪術廻戦 逝く夏と還る秋

    芥見下々/北國ばらっど

    癒されます
    ネタバレ
    2023年3月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ つらい!本誌があまりにつらい今日この頃。もう、ワチャワチャした日常には戻れない。
    だから、この作品集が尊い。時々読んで癒されています。
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  • ドラフトキング

    クロマツテツロウ

    こんなにアナログなの?
    2023年3月13日
    NCAAとかNBAとかの情報戦略を駆使したスカウティングに慣れてきた自分には、ショッキングにアナログで人間臭い世界です。眼と勘と人情ですか...。反対にすごく新鮮です。
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