ヒロイン(公爵令嬢オルタンシア)と義兄(公爵嫡男ジェラール)との物語。ヒロインは妃候補者の暗殺未遂犯として斬首刑に処されます。その瞬間に死に戻り、庶子として公爵家に引き取られた幼い日まで戻りました。時間を巻き戻したのは女神で、ヒロインの死後、狂気に憑かれ、魔神と融合し、世界に災いをもたらした義兄を闇落ちから救って欲しいと依頼されます。スケールの大き過ぎる話しを丸投げされて、困惑するヒロインですが、まずは義兄を味方につける努力から始めます。
一度死に戻った事で魂に聖女の加護を得たり、精霊の力も得たりで、一度目よりずっとチート能力を手に入れます。過去に逃げていた場面で逃げずに努力し、父親と義兄の愛情を勝ち取って行くヒロイン。家族への思いが深まっていきます。
原作のweb小説は現在も継続中。第一段階の話しは完結しています。いつも思っていたのは、「ヒロインと義兄の仲はどうなるのか?」という事です。
ヒロインは義兄に異性の魅力を感じているみたいだし、義兄の方も表面の取り付きにくさと裏腹に、行動は惚れている女に対する態度そのものです。ヒロインの思いも、義兄の思いも兄妹愛の範囲を超えているように見えます。しかし兄妹であれば、ふたりの仲を進展させる訳にもいかず…。相思相愛にも思えるふたりですが、血のつながりがグレーな状態で互いの思いをどう成就させるのか?疑問でした。
原作では第二段階のお話しが始まり、事情があってまったく別設定になっており、なかなか切ない展開になってきています。血のつながり問題も解消するのか?と匂わされていますが、どうなる事でしょう?原作もコミックも、まだまだ先の長い大作になりそうです。とても楽しみです。