えちで鳴けない男と、その男を拾い様々な手を尽くして鳴けるようにしようとする男のお話。
とにかくえちのページ数がものすごく多いです。そして、一つ一つのプレイが長くてエロい。鳴かせようとアレコレする様子がじっくりと描かれていて、読み応え抜群です。道具を使ってのプレイでも、そのやり方を一コマずつ解説するかのような描写で、そんな風に使うのかと感心すると同時に、その使い方エロ過ぎる、手慣れてると逆に生々しく感じました。まるでえちの指南書のようで、とにかく詳しい描写が楽しめます。
ただ、当初よりコウが優しくしてくれる理由が分からなかったので、コウサイドのお話はなかなか衝撃的でした。愛することを知りたいと愛に飢え、愛を知らないゆえに感情が欠けていることも分かっているとは言うものの、過去のシーンのコウが発した言葉の数々は少々サイコ的で異常さを感じさせます。愛を知らないという言葉では片付けられないコウの心の闇の深さが私にはとても怖かったです。
そんなコウもトヒコの真っ直ぐさと素直さで愛を知り、優しい表情に変わっていく様子がとても良かったです。彼らの行動は意図しない方向で相手に捉えられ、相手に心地良さを与えるというものすごい勘違いで成立していますが、こういうのが相性の良さなのかなと逆に運命的なものを感じました。
電子おまけマンガの「トヒコの可愛い鳴き声」ベスト3は本当に最高でした。ここまでえちに振り切ってくれるBLもそうそうないと思います。最後の1ページまで存分に楽しめる作品です。