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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 文庫 アル中ワンダーランド

    まんきつ

    千田さん出世したのかな
    2024年9月27日
    まんきつ先生代表作。吾妻先生の失踪日記がルポ風なのに対し、もっと私小説ぽいかんじ。まんしゅう家の憂鬱はよくあるエッセイ漫画っぽい可愛らしい絵柄+清野とおる風味で、美容バカは後書き寄せている増田こうすけ風のタッチ、そして今作はしりあがり寿。そしてそれぞれ内容にあっている。ブログのヒットから漫画家として多忙になったことがアルコール依存症になったきっかけとか禍福はあざなえる縄のごとしとはいえ、辛すぎる。アル中まではいかなくても、良くないお酒で記憶をなくすまで酔って翌日死ぬほど後悔したことある人には響くはず。にやにやできなくて、ピン顔になるとか。でも、家族仲よくて良かった。弟がつかずはなれず、過保護じゃないんだけど、お姉さんのこと好きすぎる。アラフォーでアルコール依存、アラフィフで美容医療依存。先生はどんなアラカンをみせてくれるのか。宗教?目が離せない。
  • そうです、私が美容バカです。

    まんきつ

    SMASなのかリガメントなのか
    2024年9月23日
    漫画界の浅野ゆうこ、まんきつ先生の美容本。安野〇ヨ子先生や東村ア〇コ先生など、企画で美容本を出される美魔女系漫画家は数多いるものの、これは、まんきつ先生の身体を張った美容本、いやが上にも期待が高まります。結論をいうと、期待を超えてこなかったかな、と。塩素系漂白剤を風呂にいれたとか、おでこの生え際自分で永久脱毛したとか、思い込みの突っ走りを、止めてあげられなかったことに胸が痛むエピソード満載なんですが、肝心な、知りたいことが出てこない。施術したクリニック、ディスクローズしなくてもいいから、切開リフトはリガメントだったのか、SMASだったのか、ネックリフトも同時にしたのか。情報出してほしかったなあ。続編の連載始まってるようなので、そこに期待。
  • 【無料ガイド小冊子】まんしゅう家の憂鬱(インタビュー付)

    まんしゅうきつこ

    宣伝本2話収録
    2024年9月23日
    本編のさわりの2話収録。排泄、流血系の下ネタ苦手な方は見ないほうがいいかも。でも私はこれの続きが読みたくてまんまと本編購入。増田こうすけ先生のあと書きが読めるのは本編へ。
  • まんしゅう家の憂鬱

    まんしゅうきつこ

    家族の肖像
    2024年9月23日
    「アル中ワンダーランド」「美容バカ」の、まんきつ先生の、ごく初期、旧ペンネーム作品。デビュー前にその名を知らしめたブログからの抜粋と小説スバルからの連載をまとめたもの。その美貌と、当時のお団子頭の漫画の自画像から、「裏東村アキコ」と思ってたんですが、自伝アレンジ風の今作のアングラ感。「裏ひまわり」ではない、じめっ、だらだらした、配偶者との別居期間中の水商売話から、ネタに使いまわしている弟の話とか、楽しい話ではないのにやみつきになる。あと、謎の民間療法を実施するおばあちゃんの話、大好き。切開リフトは躊躇するけど、すいかの皮を顔にこするのやってしまいそう。電子でお買い得。おすすめ。
  • ファミレス行こ。

    和山やま

    蒲田、西口サイゼリア、中華歓迎、焼肉弘城
    2024年1月13日
    ヤダ、聖地巡礼できちゃうじゃないですか。前作は関西舞台なんでフィクションとして楽しめましたが、今作はいきなり知ってるエリアのロケハンで俄然、内容の彩度が上がってわくわくしました。前作も傑作なんですけど。作中の森田みたいに語っちゃっうのを抑えようとは思うんですが、各キャラの設定とか、そこがそこでつながってるの、とか、はらはらどきどきの連続ですよ。裏社会ネタで北条先生は〇山ゴンザレスのビジュアルで、なんちゃってガー〇ィ着てるし、アナログ作画なのに、見開きネコ100匹とか鈴木さんひどいし、狂児は相変わらず男前だし。親元離れてバイトと学生生活に疲弊している聡実は世話してあげたくなるし。敢えて悪いところを見つけるなら、一巻で完結すると思ってたんで、え、これで終わり?このいいところで??となったこと。下巻待てねー。禁断の単話買いに手を出してしまいそう。聡実が時計鍋に落とすところマジで声出た。
  • 愚者の皮

    草野誼

    シリーズ第一弾、神話の始まり
    2024年1月2日
    上下巻2巻に収めるにしては盛沢山の内容。事故及び整形失敗で生来の美貌を失い、醜怪な容貌になり最愛の夫に捨てられたあよが、復讐及び夫の愛を取り戻すためとった行動とは。。。尼寺での修行で毒が抜けて、エレファント・〇ンみたいだった容貌が元に戻ったり、いや物理的に変わってたものがそれ無理でしょ、と思っても、そこは寓話・おとぎ話的な草野節。最後の春琴抄&賢者の贈り物&伊弉諾伊弉冉夫婦神の仲直りとか、肉体的不具になっても精神的な安息を得られてるところとかきれいにまとまってます。
  • かんかん橋をわたって

    草野誼

    嫁姑ハルマゲドン+シスターフッド
    ネタバレ
    2024年1月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「愚者の皮」の草野誼先生の嫁姑地域社会一大叙事詩大河ドラマ。個々の嫁姑関係も類型によらず、10巻というボリュームを感じさせない。正直画力がめちゃめちゃ高いわけでもないので絵面がかわいくなっているmpがおどろおどろらしさを中和し、おとぎ話・寓話感を演出。炊飯の水を抜くとか、マイルドな嫌がらせから始まって、衣装ダンスの防虫材を抜かれるとか、仕返しが生乾きの半襟を着物ダンスにいれてカビさせるとか、悲鳴ものの、嫁姑の闘いが繰り広げられエンタメ性抜群。ジェンダー間、世代間、親子間のずれと反発、和解、共感、共生は、古の萩尾望都、大島弓子漫画のよう。後半、嫁姑が手を組み、ラスボスを倒しに行く展開はマーベルか少年ジャンプの熱さ。最後仇敵同士が手を取り合い旅に出るのは横溝正史版テルマ&ルイーズ。いや、そうはならんやろ、という展開が相次ぎ、インド映画のよう、と表現する方もいるのも納得。楽しめます。お勧め。
  • デブとラブと過ちと!

    ままかり

    いよいよ話が動く?
    2023年11月1日
    ままかり先生の最高傑作の予感から読み始めて幾年月。52話目にしていよいよ真相が明らかになるきっかけが。いままでは、豊満な体型でも明るく回りを巻き込んでことをすすめてきた夢子が、以前の暗いキャラから人格が変わるイベント(事故か事件か)の真相にふれる可能性があるメモリが出てきます。今後の展開が楽しみです。
  • 声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~(分冊版)

    安武わたる

    一難去って、また。。。
    2023年11月1日
    絵が苦手なのに、話の良さから読み続けているシリーズ。女郎屋に売られた漁村のみなしごが、頑張って最後に幸せをつかむというだけの話ではありません。公娼廃止運動から女性の人権への目覚めなどからめてくる社会派の一方、お祭りでの女郎の着飾り合戦とか、華やかな話もあり、朝ドラ素材。いや題材からして昼ドラ素材かしら。主人公のちぬは、美人ではないが、持ち前の明るさと優しさで周囲を魅了するキャンディ・キャンディ系の愛されキャラ。2023年10月時点で最新話の89話まで読了。生き別れになっていた最愛の姉と再会を果たすも、変わり果てた姉の姿。和解して打ち解けるも、やはり姉は変わってしまっていて・・・一話の中での展開、そして、引き。まさに良質のソープオペラ。ほんと、昼ドラ枠で実写化してほしいです。
  • 恋と地獄

    今井大輔/COMIC ROOM

    情事の終わり
    2023年11月1日
    一話、分冊3巻分まで読了。派遣社員のノリが、自分を捨てた営業社員に復讐する話。相手の奥さんや、別の不倫相手じゃなく、相手を的にするところがグッド。さくっと復讐を完了させて、あんなに好きだったのに「大した男じゃなかった」とクロージャーがあるところが読んでてストレスなくていいですね。ネタバレになるので詳細省きますが、会社で公にするので、「やりすぎ」と思うか「もっとやれ」と思うか、男女で分かれそう。私は、「ここまでやったら刑事事件にして社会的に抹殺GO」派です。
  • ボスとヤス

    さいのすけ

    3巻にして深まる混迷
    2023年7月28日
    一巻の「Shallow Hal」、二巻の「モブサイコ」編に続いて三巻は何?「卒業」から始まって、謎のサウナ編突入?ボス語りによるなれそめ編の信ぴょう性、やすによると2割らしいけど、2割も?!一、二巻までは、「美女の姿でなくては愛せないボス」に尽くすやすの純愛に涙していた私も困惑を隠しきれない。本作、充分楽しんだんで、さいのすけ先生はその画力を生かすべく、女やすで、別作に挑まれたら、私、読みます。
  • おうちで死にたい~自然で穏やかな最後の日々~

    広田奈都美

    介護物は数あれど
    2022年11月20日
    人間加齢とともに読むもの、共感するものが変わってくるものですが、中年、初老期にさしかかると、親の介護及び、自分の老後への不安から、俄然「おひとりさまもの」「介護もの」に興味がわいてきます。未婚・既婚、子無子有関係なしに。とはいえ、まだこの手の漫画を読むのは有益な情報を得るというよりは、「涙を流したいから」。お涙頂戴、といえばそれまでですが、メインキャラ純子のお母さんの話や、資産家の姑を看取ったお嫁さんの話とか、うるっと来ました。
  • そもそもウチには芝生がない

    たちばなかおる

    コメント欄共感の嵐も納得
    2022年11月20日
    45歳の女友達3人の話ですが、共感というより、身につまされる感じが多くて、だからこそ読んでしまう。マキが介護方面に行ったのには顎が落ちましたが。この、「絶望的ではないけれど、家庭や私生活の、解決しない・取り返しのつかない小さな不運・不幸」を恵子・すみ・マキの3人が愚痴ったり、なめあったり、たしなめあったり、たすけあったりして乗り越えていく感じ。女の友情て、逆境にあってこそ、中年から試されるよなあ、としみじみします。
  • オリンピア

    丸木戸マキ

    丸木戸先生の短編
    2022年11月20日
    単行本未収録なので短話買いしました。音信不通だった父親の遺品のラブドールと意思疎通ができて、父親の子供に対する愛情を追体験する主人公の話です。話の筋は正直わかってしまいますし、正直物足らないのですが(先生は短編よりも中編が光る)丸木戸先生ファンなら買って損はないかと。
  • 真綿の檻【マイクロ】

    尾崎衣良

    夫婦生活藪の中
    2022年11月19日
    夫婦のことは当の夫婦にしかわからないことがある、とはよく言いますが、ある夫婦のことを、妻の弟嫁、弟、母親から語らせて、読者の視線を誘導した後に、当事者である妻と夫の心情吐露で話をひっくり返す演出が秀逸です。そして、娘の話の後に母親の話でオチをつける。母娘の相克はそれこそよくある話なんですが、このお話は、娘がメンタル病んで母親を延々恨むとか、母親が自立した娘を呪うとかの類型にならうこともなく、また安易に和解することもなく、個々の生活を大事にしてみつめていく話なので読後感がいいです。「深夜のダメ恋図鑑」と同一の作家さんなんですね。あれも共感6割で楽しく読みましたが、こちらも、母親(もしくは両親)との関係でもやもやしたものがある読者にはうなずくポイント多いと思います。
  • いよっおみっちゃん

    山田芳裕

    おみっちゃん
    2022年2月14日
    山田先生の江戸ウェスタン女任侠時代劇。昔持ってたんですがなくしてしまって、古本屋でも、紙の本が手に入り辛いのでこの際、電子で買おうと、クーポン利用できるシーモアさんで購入しました。短いし(打ち切り?)面白いし、レビューも高評価なのに、重版かからなかったの残念。山田先生て、「度胸星」もあんな面白いのに、打ち切りの憂き目にあってるし、「へうげもの」のヒットがあるとはいえ、そういう筋目の作家さんなんでしょうか。おみっちゃん、異次元に強いのに、お嫁にいける強い男を探してる、て鬼滅の恋柱みたいに今どきなのに。のらりくらりとした豆七親分がいい味出してます。あと、電子版仕様に編集されてないのか、見開きページが紙からコピーしたように割れているので、評価を☆一つ減らして四つ星にしましたが、内容は満点です。
  • 母を片づけたい~汚屋敷で育った私の自分育て直し~

    高嶋あがさ

    コメント欄の共感、わかる
    2022年1月23日
    前作の「母は汚屋敷住人」ほうがパワフルですが(工具を使った家具解体とか)、決して二番煎じではない内容です。
    「片付け」ではなく、母娘関係が主眼だとしたら、作中にある、母親の娘に対する「自分の人生の延長」「自慢できる経歴を得てほしいけど、自分より幸せになることを許さない」の呪縛からの解放が肝です。心理学、発達障害を調べることで、親子関係や自分の人格形成を言語化し、理解、整理していく過程、ありきたりかもしれないけれど、本当に大事。
    レビューは「こんなに不潔なの信じられない」という興味本位の怖いもの見たさで読まれた方か「ここまでひどくないけど、うちも似た感じだったから、分かる」という共感される方に二分されてる感じ。私は後者です。見世物じゃないねんで。冷やかしの方は帰ってや。
  • 薔薇王の葬列

    菅野文

    菅野文版シェイクスピア悲劇の傑作
    2022年1月9日
    本誌で最終回を迎えアニメ放映も始まる記念に。シェイクスピア史劇をベースにしているとはいえ、そこは菅野文先生、リチャードは醜怪で陰気な背むし男ではなく、両性具有の美形。王位簒奪者の悪役ではなく苦悩しながら、成り行きで王位につくところは、森川久美先生の短編「天の戴冠」(名作)を彷彿とさせます。話の進行は史実というか、ほぼシェイクスピアの「ヘンリー6世」と「リチャード3世」に沿ってすすみますが、そこは創作の自由で、ヘンリー6世とリチャードの悲恋というとんでも設定や、ヘンリーの息子やバッキンガム公、従者がリチャードガチ恋勢と、主人公が、もてもてです。ちなみにヘンリーとの絡みはBL風、バッキンガムや、ケイツビーとばベルばら状態が堪能できます(一途なイケメン従者X男装の麗人)。また、ヘンリーの妻マーガレット王妃や、リチャードの妻になるアン、魔女のジェインと女性陣が強いのもいい。名前被り問題が乗り越えられれば(ヘンリー、エドワード、リチャードが複数出てくる)楽しめること間違いなし。リチャード3世は英米ではアンチ・ヒーロー勢に人気が高く、日本のまんが・アニメファンによる海外のファンダムでも、本作は話題にのぼることがあるので、アニメ化をきっかけに海外でも「乙男」くらい盛り上がってほしいと思います。
  • いちげき

    松本次郎/永井義男

    傑作。松本次郎ファンなら読むべし
    2022年1月5日
    画力の鬼・天才松本次郎先生が、江戸人情物の名手(と個人的にカテゴライズしている)永井義男先生の原作(短編を膨らませて)をものにした傑作。
    江戸における薩摩による御用盗に対抗して、勝海舟が新撰組隊士に百姓をリクルートさせるところから話は始まります。
    歴史ものは究極のネタバレものだと思ってるんですが、これは幕末農民ゲリラ、名もない兵士たちの物語なので、誰が死ぬとか、生き残るとかが分からないのでそれはもうドキドキして最後まで読みました。主人公の丑五郎をはじめ、米吉とか市とか和三郎とか農民ゲリラ良キャラ揃い。また、師匠キャラの新選組隊士島田のクールさ、敵キャラの伊牟田の熱さ、どっちにしても幸せな終わり方にならないのが見えているので切なくなってきます。殊に最終巻おまけの伊牟田外伝、組織に梯子をはずされまくって不遇だった、伊牟田が幸せに余生を送れたかもしれない可能性に泣けました。
  • BEASTARS

    板垣巴留

    絵よし話よし構成よし
    2022年1月5日
    久々に20巻+の長編を完走しました。まず、板垣先生の絵がいいです。初め見づらいな、と思っても、慣れると、書き分けの妙に感心します。獅子組とかみんなライオンなのに、一人一人(一匹一匹?)顔が違って個性的。話も、巻数の半分で食殺事件が解決しているので、「引き伸ばしに入った?」と一時読むのを中断していたんですが、後半のダークヒーロー、メロンが、肉食獣と草食獣のハーフで、だとか、実はレゴシも混血でとか、レゴシとハルちゃんの今後を考えさせられるていうの、構成がうまいな、と思いました。主人公カップルが種の違いを超えて生きていくことの説得力が出てきます。
  • 花井沢町公民館便り

    ヤマシタトモコ

    アンダー・ザ・ドームと思いきやBENT
    2022年1月5日
    外界からある日突然隔絶されるコミュニティという理不尽さは、ベルリンの壁や、スティーブン・キングのアンダー・ザ・ドームの設定を借りているのかな、と思い読み始めました。連作短編の形ですが、時系列は前後します。なので何回か読み返しました。基本、閉塞感のある異様な状況での日常生活が淡々とつづられますが、感情を揺さぶられるような話も出てきます。頻出する主人公は3世代目の希、花井沢町の最後の一人となった彼女の最終話は圧巻です。境界をへだてた相思相愛の相手と、日常生活を送り、同じ食事をし、同じベッドで寝るのに、触れ合うことができない。彼女の慟哭は、ナチの収容所を描いた名戯曲「BENT」を想起させます。他のレビュアーの方のネタバレにもありますが、ハッピーエンドを示唆しつつ、彼女が境界を越えられたかどうかを読者の判断に委ねているのはうまいと思いました。名作。
  • ワタシ以外みんなバカ

    かたおかみさお/egumi

    泉さん、おそるべし
    2021年12月31日
    部下への指示は具体性に欠け感覚的、声がでかくて上司の評価を無理やり勝ち取る、まるで昭和の親爺のような、泉さん。おそろしいことに、こういう中間管理職はごろごろいます。こういう人、職場にいました。嫌いでした。しかもほんとに、泉さんの心の声のままの本音がありそうでした。ぞっとします。が、泉さん、根拠のない自信満々の勘違い女かと思いきや、自分の評価はトータルで「上の下」と以外と謙虚。高い自己評価で「上の中」くらい行くかと思ったんですが。で、むかつく上席、女上司の転落で留飲を下げる内容かと思いきや、泉さん、異動先の経理部で自分を変えず、企画に返り咲いたりで、意外としぶとい。いちいちつぼにはまる勘違いへのむかつきと、「目を覚ませ、そして、見栄をはらず、心穏やかになってくれ」と泉さんの幸せを願い始める矛盾、まだ読んでない方は是非体験してみてください。
  • モラハラ婚 ~夫に洗脳されていた私~(分冊版)

    poko/滝本たかえ

    いるいる、こういう人
    2021年12月30日
    主人公が依存するタイプだからこの旦那のようなタイプに付け入られるというご意見もごもっともなのですが、こういう、ちょっとした日常の支配、被支配でマインドコントロールすることがモラハラで、配偶者を追い詰めていくていうのがわかりやすく描かれていたと思います。この旦那の行いに腹が立つとともに、自分も日常、自分の配偶者、子供、同僚に、こういう態度をとってないか、チェックしてしまいました。
  • 正直不動産

    大谷アキラ/夏原武/水野光博

    ちょっと飽きてきた
    2021年12月30日
    今まで嘘八百で成績を上げていた不動産営業マンが、嘘がつけなくなり、しかし、嘘をつかなくても誠実にビジネスをすることで、好成績をおさめる、という、設定はジム・キャリーの映画の「ライアー・ライアー」と同系統。現行の不動産の賃貸や売買をめぐる話を絡めてくるので、初めは面白く感じて、まとめ買いもしましたが、ちょっと、最近飽きてきました。あまりにも、ライバル会社の敵役との対決とかが、顧客である地主や、店子や購入客をはさんで紋切り型で。落ちのつけ方も一律のめでたしめでたし系で。ちょっと「美味しんぼ」読んでる気持ちになります。
  • きみはぺット

    小川彌生

    すでに時代を感じてしまう・・・
    2021年12月30日
    リアタイで読んでた時は好きだったんですが、なんか時代をかんじてしまうというか、同時代の似た作品との累計をみてしまうというか。。。バリキャリ美女で、料理もできる、でも婚約を破棄されたすみれが、「拾った」元ひものモモ(仮名)は実は世界的なダンサーで、、、。癒しでペットとして若い男子を飼い始めるすみれの話。これ、14巻もあったんだ、て思いと(各章まとまっていて、それなりに事件もあって面白いです)、昔好きだった相手と無理しているよりは、一緒にいて楽な相手を選択するっていうのも、安心できるんですが、今だともう少し違う結末になりそう。誰も選ばず、独身を貫くとか。
  • 惡の華

    押見修造

    思春期の自意識
    2021年12月29日
    春日の自意識過剰ぷりに、「あああああああ」てなります。古本屋で買ったボードレールを好きな女の子に渡すなんて・・・。肥大した自意識抱えて悶えてる感じ、その時期を振り返ると、みな、大なり小なり抱えていた気持ちなんじゃないでしょうか。そこから、平凡な地方都市を背景に平凡な子供たちを巻き込んだ犯罪や事件に発展していくのが丁寧に描かれているのが、押見先生ならではだと思います。
  • 大奴隷区 君と1億3千万の奴隷

    オオイシヒロト/岡田伸一

    導入は悪くなかったんですが…
    2021年12月21日
    導入の学園ものを読み始めたとき、前作より、読みやすくて、面白いかも、と期待しましたが、進むに連れてダメでした。前作では登場人物が多くて途中でごちゃごちゃして興味を失ったのが、今作は、バトロワみたいにクラス内での勝負かと思ったんですが・・・。勝負を仕掛ける、勝った、いや実はそもそもSCMがワークしてなくてもしくはより優位なSCMに元々支配されていて、その勝敗は無効、みたいな展開が多すぎて・・・
  • ギフト±

    ナガテユカ

    美少女腑分け漫画
    2021年12月21日
    臓器移植、再生医療といういくらでも硬派にしようがある材料を、自身も移植臓器用に生まれた美少女が天才的メス捌きで、「クジラ」とされる、犯罪者及び犯罪者予備軍を内蔵提供者として解体していく、やや猟奇的な内容。ナガテユカ先生は、前、時代劇描いていた時に美麗な筆致が好きで読んでいて、クールビューティー描かせたら、沙村弘明先生レベルなのですが、なんか、絵柄と題材があってない気がします。本作も面白いといえば面白いんですが、もう少し、環に動きがあるといいのに。
  • のんちゃんの手のひら

    金子節子

    賛否両極端な評価
    2021年12月21日
    レビューをみると、5か1が多くて、評価が両極端にわかれている印象。低評価は、現実的でない、ダウン症児の親の正義と権利を掲げる姿勢が苦手、に尽き、高評価はその親の戦う姿勢及び周囲の協力姿勢に感動した、という感じに分けられると思います。ハンディのある子どもが普通教室にいることに経緯を含めて抵抗を感じてしまう時点で読めない人はいると思いますが、私は自分が小学生の時に脳性麻痺の同級生が、自身の子供が小学生の時、クラスにダウン症児がいたので、色々腑に落ちるところがあって、興味深く読めました。
  • 君と恋に落ちてなければ【新装版】

    話は好き。でも、ちょっと、設定が。
    2021年12月19日
    社員食堂のシェフと、会社のコンプラ責任者がヤンキーの昔馴染みで、というお話。絵もお話しも好きなんですが、中華とイタリアンと和食のシェフが一か所にいる、社員食堂て、従業員何万人の大企業やねん、とか、シェフの水増し請求不正て、コンプラ?広義ではそうかもしれないけど、もう少し、経理や会計の監査では?と本筋と関係ないところが気になって集中できませんでした。
  • まずはキミからたべさせて【特典ペーパー/電子書籍限定ペーパー】

    在原やっこ

    人類の三大欲のうちの二つ
    2021年12月19日
    まず絵がきれいです。性欲がみたされれない飢餓感が健康的じゃないから、て、まず食事をとらせようとする攻めが健気。受けの過去の彼が出てきたりちょっと類型的ですが、短く読みやすくまとまっています。
  • ニュクスの角灯

    高浜寛

    考証と絵がうまい。
    2021年12月19日
    長崎とパリを舞台に、西南戦争孤児の美世が成長していく物語。硬派な朝ドラ素材で、きちんとした考証と絵の上手さが説得力を持たせています。惜しむらくは、周囲の人がいい人で好意的に美世を助けてくれるのですが、その美世がやや、受け身で流され気味なことと、日本とフランスに話がいったりきたりで、ももさんへの美世への想いがややフォーカスがぼやけがち、ていうところでしょうか。
  • 夜明けの唄【単行本版】

    ユノイチカ

    絵も話も二重丸
    2021年12月19日
    個人的にファンタジー苦手なんですが、導入がうまいのか、さらっと読めました。一話で起承転結の起がうまく機能していて、舞台設定、背景、ミステリアスな部分、主役のエルヴァとアルトの出会い、お互いの献身が、とってつけたような感じがなくて、すっ、と入ってきます。続きが楽しみです。
  • 悪女聖書

    池田悦子/牧美也子

    昭和のレディース
    2021年11月29日
    初出が1980年代なので、時代を感じるところが多々あるし(服装・風俗はむしろ60年代・70年代ぽい)、主人公の業子の行動・信条にも一貫性がないのですが、数話ごとに話がまとまっていて面白いです。なんかルパン三世の古いアニメみてるみたいで。あと、絵がうまい漫画家さんです。絵柄が古いのに慣れてくると、業子が絶世の美女に見えてきます。さすが、60年代リカちゃんのデザインにかかわり、松本零士の奥様だけあって、睫毛バサバサ、きらきらした黒目勝ちの瞳とほんとうに美しいです。フランス編で仮装パーティにメーテルの恰好してる人がいて、ふふっとなりました。
  • 東京タラレバ娘 シーズン2

    東村アキコ

    前作より面白い
    2021年11月29日
    前作、好きだったんですが、後半の失速感のコレジャナイ感が半端なかったんで、続編にあたるこちら、期待してなかったんですが、面白い。思えば前作の「オリンピックまでにだれか見つけたい」という30代女子の切実かつちょっとこわい異性に対する焦燥感が今作はそれほどないのがいいんでしょうか。令菜(30歳)も森田さん(アラフォー)も年齢的には次世代というより倫子さんと大きなくくりではほぼ同年代。その若さ(30歳)で元号3つみたんだね、ていうのに、フフってなりました。明治末年生まれの祖母とかも昭和の初めにおんなじこと言われたんだろうな、と思って。
  • 私たちはどうかしている

    安藤なつみ

    和菓子屋が舞台の昼ドラ
    2021年11月29日
    ドラマ化もされた、金沢の老舗が舞台の愛憎劇。和菓子屋の主人が殺され、冤罪被害者の娘が、長じて、真相をさぐるべく、菓子職人として同店に潜入、若主人と(偽装)結婚し・・・という、火サス+昼ドラの娯楽作品。和菓子や茶道の世界なので、着物着衣率がたかかったり、親世代が息をするように不倫していたり、一年に一回だけ扉の開く開かずの間があったりするのがまた、横溝正史感があるというか・・・内容はどろどろしていますが、絵は王道の少女漫画。女将が出張りすぎですが、七桜(サクラ)に気持ちが入ればぐいぐい読めます。
  • 娘が初めて「ママ」と呼んだのは、夫の不倫相手でした

    リナ/釈氏とおる

    まとめサイトみたい
    2021年11月23日
    実体験に基づいているとしたらかなり、登場人物が類型的。学生時代から付き合いのある妻が家族のようになって、シリアル家庭クラッシャーのメンヘラと浮気する夫が気持ち悪く、読者がかなり妻側に感情移入して読んでしまうと思う。でも、離婚を有利にするために、気持ちがすでに離れている夫と夫婦生活を継続する妻もかなりメンタル壊れてる。
  • 無職の夫に捨てられました

    黒田カナコ

    夫も夫だが…
    2021年11月23日
    なぜ、こんな人と結婚して、子まで成したのか、というのは言わない約束なんでしょうが、夫も夫なら、妻(作者)も妻。一緒にいて楽な人がいいと結婚したというのは一見正しくて、でも目を曇らせてしまったんだなあ、と。人に甘い人は自分にも甘いんだなあ、と。
  • 【無料】arca comics試し読み版 vol.2/2017 estate

    ウノハナ/池森あゆ/こめり/三毛ナコ

    お試しに最適
    2021年11月21日
    ウノハナ先生ファンなので覗いてみました。先生の音楽誌編集とミュージシャンの話もいいのですが、こめり先生の元同人誌男子の話もかわいかったです。三毛ナコ先生、池森先生とか今まで読んだことなかったので、きっかけとして読み始めるのにちょうどいいと思います。
  • 人魚の恋【タテヨミ】

    もやし125

    かわいいんだけれど
    2021年11月21日
    なんでももっててなんでもできるけど、自死願望のある元アイドルと男体人魚、アイドルの後輩との三角関係。かわいくてどきどきもするけれど、もとが自死絡みなので、不穏な感じがします。
  • オメガ・メガエラ

    丸木戸マキ

    昼ドラ。4巻まで最高
    2021年11月10日
    丸木戸先生初の一般紙連載とのことですが、やっぱり、BL色は濃いめ。オメガバースですし。先生の作風はよく言えばクラッシック、悪く言えば昭和風。ほかのレビュワーの方も書かれてますが、昼ドラ。しかも、宝生舞とか、高木美保とかがでてきそうな、古き良き時代の。財閥の跡目相続を、出自を偽った家長の隠し子と、家長の孫娘、不妊で家長の息子の妻として不遇をかこう男性Ωを交えて争われます。メインキャラの不妊オメガ(メガエラ)の犀門のぽんこつぶり、彼より上位のはずの第一夫人の獅乃の情緒不安定、彼らの配偶者で圧倒的αのはずの征十郎の徹底した無関心ぶりが見どころ。引き込まれる面白さなのですが、第一部完、となってからの展開がちょっともたもたしてるような気がします。単話買いまでして追っているので、早く、展開が動いてほしいです。
  • ドロヘドロ

    林田球

    傑作
    2021年11月10日
    長きに渡って、掲載紙を変え、遂に完結した林田先生の傑作。ストーリー運びというよりは絵の巧みさ、設定・世界観の細かさが圧倒的ということで、ストーリー自体はカイマンの正体も割とすぐに割れるので、雰囲気や、対煙グループとの対決が主眼になるかんじでしょうか。今読み返すと、絵の書き込みというか情報量が多いので、近年のアニメ化はすっきりみやすくて頭の整理ができます。両方合わせておすすめ。あ。でも。二階堂や能井の女性キャラは原作のほうが圧倒的に色っぽいかも。アニメだと、筋肉ムキムキでガタイのいい、気のいいお姉ちゃんになってるので。
  • 三森さんのやらしいおくち【単行本版/電子限定おまけ付き】

    rasu

    rasu先生の傑作
    ネタバレ
    2021年11月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ rasu先生は同人時代から、好き。絵もエロも達者です。ストーリーはその絵とエロをみせるための背景でしかないところがあるんですが、今作は歯医者さんという設定が生かせてて、特殊性癖把握→好きになる→ライバル登場→もめる→元鞘という王道パターン踏襲も「またかよ」とはならなくて、よかったです。ハピエンだし、わき役、辻さんのスピンオフもあるので、そちらも是非。
  • 續・ポルノグラファー プレイバック

    丸木戸マキ

    あけみちゃんがでてくる
    ネタバレ
    2021年11月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 丸木戸先生のポルノグラファー続編。丸木戸先生の他作品「あけみちゃん」に出てくる、春子さんと静雄親子の前日談も出てきて作品世界がつながってる感じがしていいです。シリアスにみえて、木島先生の中年の逡巡とか、笑えない冗談とかがおかしいんですよね。静雄に「漢字、得意?」て聞くとか。続編とはいえ、単巻でかちっとまとめて読みやすいのでお勧めです。それにしても、北関東のどこかの田舎ていうのが、木島先生の実家設定らしいんですけど、家族、理解ありすぎ。
  • 蟷螂の檻

    彩景でりこ

    ザ・官能小説
    ネタバレ
    2021年11月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 話は昭和の官能小説。横溝正史とか小林乱歩をたたき台にエロを強化したような。座敷牢とか火事とか。絵はきれいで話も旨いとは思うのですが、4巻まで読了したものの、この調子で延々と続くと、ちょっと、完読は厳しいかな。あくまで個人の趣味の話なので、作品としては完成度高いと思います。
  • 女の園の星

    和山やま

    女子高あるある
    ネタバレ
    2021年11月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ コミティア同人出身の和山先生の、これが一般紙デビューになるんでしょうか。自分も女子高出身なんで、「くすっ」とするところ「わかるー」ていうこところ多かったです。星先生や、小林先生のようなかっこいい男性教師はいませんでしたが(もっといえば、中村先生やみどりちゃんもいなかった)。セツコ改めタピオカの眉毛は反則でしょう。車中で肩が震えました。
  • カラオケ行こ!

    和山やま

    カラオケ行きたくなる
    ネタバレ
    2021年11月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ コミティア初出の和山先生の傑作。やくざの狂児に歌唱指導する中学合唱部の聡実の話で、BL風味といえばそうなんですが、読ませるのはそこ以外というのが素晴らしい。和山先生の作品にはよく「声を出して笑った」ていう評価がつくんですが、「キティちゃん恐怖症」「三代目米津玄師」は耐えれても「令和のとし」で私は崩壊しました。爆笑。笑いのつぼは人それぞれなので、未読の方は是非読んで、ご自分が笑ったところを披露してください。