フォロー
0
フォロワー
0
総レビュー数
47
いいねGET
105
いいね
48
レビュー
今月(4月1日~4月30日)
レビュー数0件
いいねGET2件
シーモア島


投稿レビュー
-
千田さん出世したのかな2024年9月27日まんきつ先生代表作。吾妻先生の失踪日記がルポ風なのに対し、もっと私小説ぽいかんじ。まんしゅう家の憂鬱はよくあるエッセイ漫画っぽい可愛らしい絵柄+清野とおる風味で、美容バカは後書き寄せている増田こうすけ風のタッチ、そして今作はしりあがり寿。そしてそれぞれ内容にあっている。ブログのヒットから漫画家として多忙になったことがアルコール依存症になったきっかけとか禍福はあざなえる縄のごとしとはいえ、辛すぎる。アル中まではいかなくても、良くないお酒で記憶をなくすまで酔って翌日死ぬほど後悔したことある人には響くはず。にやにやできなくて、ピン顔になるとか。でも、家族仲よくて良かった。弟がつかずはなれず、過保護じゃないんだけど、お姉さんのこと好きすぎる。アラフォーでアルコール依存、アラフィフで美容医療依存。先生はどんなアラカンをみせてくれるのか。宗教?目が離せない。
-
SMASなのかリガメントなのか2024年9月23日漫画界の浅野ゆうこ、まんきつ先生の美容本。安野〇ヨ子先生や東村ア〇コ先生など、企画で美容本を出される美魔女系漫画家は数多いるものの、これは、まんきつ先生の身体を張った美容本、いやが上にも期待が高まります。結論をいうと、期待を超えてこなかったかな、と。塩素系漂白剤を風呂にいれたとか、おでこの生え際自分で永久脱毛したとか、思い込みの突っ走りを、止めてあげられなかったことに胸が痛むエピソード満載なんですが、肝心な、知りたいことが出てこない。施術したクリニック、ディスクローズしなくてもいいから、切開リフトはリガメントだったのか、SMASだったのか、ネックリフトも同時にしたのか。情報出してほしかったなあ。続編の連載始まってるようなので、そこに期待。
-
-
家族の肖像2024年9月23日「アル中ワンダーランド」「美容バカ」の、まんきつ先生の、ごく初期、旧ペンネーム作品。デビュー前にその名を知らしめたブログからの抜粋と小説スバルからの連載をまとめたもの。その美貌と、当時のお団子頭の漫画の自画像から、「裏東村アキコ」と思ってたんですが、自伝アレンジ風の今作のアングラ感。「裏ひまわり」ではない、じめっ、だらだらした、配偶者との別居期間中の水商売話から、ネタに使いまわしている弟の話とか、楽しい話ではないのにやみつきになる。あと、謎の民間療法を実施するおばあちゃんの話、大好き。切開リフトは躊躇するけど、すいかの皮を顔にこするのやってしまいそう。電子でお買い得。おすすめ。
-
蒲田、西口サイゼリア、中華歓迎、焼肉弘城2024年1月13日ヤダ、聖地巡礼できちゃうじゃないですか。前作は関西舞台なんでフィクションとして楽しめましたが、今作はいきなり知ってるエリアのロケハンで俄然、内容の彩度が上がってわくわくしました。前作も傑作なんですけど。作中の森田みたいに語っちゃっうのを抑えようとは思うんですが、各キャラの設定とか、そこがそこでつながってるの、とか、はらはらどきどきの連続ですよ。裏社会ネタで北条先生は〇山ゴンザレスのビジュアルで、なんちゃってガー〇ィ着てるし、アナログ作画なのに、見開きネコ100匹とか鈴木さんひどいし、狂児は相変わらず男前だし。親元離れてバイトと学生生活に疲弊している聡実は世話してあげたくなるし。敢えて悪いところを見つけるなら、一巻で完結すると思ってたんで、え、これで終わり?このいいところで??となったこと。下巻待てねー。禁断の単話買いに手を出してしまいそう。聡実が時計鍋に落とすところマジで声出た。
-
-
-
一難去って、また。。。2023年11月1日絵が苦手なのに、話の良さから読み続けているシリーズ。女郎屋に売られた漁村のみなしごが、頑張って最後に幸せをつかむというだけの話ではありません。公娼廃止運動から女性の人権への目覚めなどからめてくる社会派の一方、お祭りでの女郎の着飾り合戦とか、華やかな話もあり、朝ドラ素材。いや題材からして昼ドラ素材かしら。主人公のちぬは、美人ではないが、持ち前の明るさと優しさで周囲を魅了するキャンディ・キャンディ系の愛されキャラ。2023年10月時点で最新話の89話まで読了。生き別れになっていた最愛の姉と再会を果たすも、変わり果てた姉の姿。和解して打ち解けるも、やはり姉は変わってしまっていて・・・一話の中での展開、そして、引き。まさに良質のソープオペラ。ほんと、昼ドラ枠で実写化してほしいです。
-
-
-
夫婦生活藪の中2022年11月19日夫婦のことは当の夫婦にしかわからないことがある、とはよく言いますが、ある夫婦のことを、妻の弟嫁、弟、母親から語らせて、読者の視線を誘導した後に、当事者である妻と夫の心情吐露で話をひっくり返す演出が秀逸です。そして、娘の話の後に母親の話でオチをつける。母娘の相克はそれこそよくある話なんですが、このお話は、娘がメンタル病んで母親を延々恨むとか、母親が自立した娘を呪うとかの類型にならうこともなく、また安易に和解することもなく、個々の生活を大事にしてみつめていく話なので読後感がいいです。「深夜のダメ恋図鑑」と同一の作家さんなんですね。あれも共感6割で楽しく読みましたが、こちらも、母親(もしくは両親)との関係でもやもやしたものがある読者にはうなずくポイント多いと思います。
-
おみっちゃん2022年2月14日山田先生の江戸ウェスタン女任侠時代劇。昔持ってたんですがなくしてしまって、古本屋でも、紙の本が手に入り辛いのでこの際、電子で買おうと、クーポン利用できるシーモアさんで購入しました。短いし(打ち切り?)面白いし、レビューも高評価なのに、重版かからなかったの残念。山田先生て、「度胸星」もあんな面白いのに、打ち切りの憂き目にあってるし、「へうげもの」のヒットがあるとはいえ、そういう筋目の作家さんなんでしょうか。おみっちゃん、異次元に強いのに、お嫁にいける強い男を探してる、て鬼滅の恋柱みたいに今どきなのに。のらりくらりとした豆七親分がいい味出してます。あと、電子版仕様に編集されてないのか、見開きページが紙からコピーしたように割れているので、評価を☆一つ減らして四つ星にしましたが、内容は満点です。
-
コメント欄の共感、わかる2022年1月23日前作の「母は汚屋敷住人」ほうがパワフルですが(工具を使った家具解体とか)、決して二番煎じではない内容です。
「片付け」ではなく、母娘関係が主眼だとしたら、作中にある、母親の娘に対する「自分の人生の延長」「自慢できる経歴を得てほしいけど、自分より幸せになることを許さない」の呪縛からの解放が肝です。心理学、発達障害を調べることで、親子関係や自分の人格形成を言語化し、理解、整理していく過程、ありきたりかもしれないけれど、本当に大事。
レビューは「こんなに不潔なの信じられない」という興味本位の怖いもの見たさで読まれた方か「ここまでひどくないけど、うちも似た感じだったから、分かる」という共感される方に二分されてる感じ。私は後者です。見世物じゃないねんで。冷やかしの方は帰ってや。
-
菅野文版シェイクスピア悲劇の傑作2022年1月9日本誌で最終回を迎えアニメ放映も始まる記念に。シェイクスピア史劇をベースにしているとはいえ、そこは菅野文先生、リチャードは醜怪で陰気な背むし男ではなく、両性具有の美形。王位簒奪者の悪役ではなく苦悩しながら、成り行きで王位につくところは、森川久美先生の短編「天の戴冠」(名作)を彷彿とさせます。話の進行は史実というか、ほぼシェイクスピアの「ヘンリー6世」と「リチャード3世」に沿ってすすみますが、そこは創作の自由で、ヘンリー6世とリチャードの悲恋というとんでも設定や、ヘンリーの息子やバッキンガム公、従者がリチャードガチ恋勢と、主人公が、もてもてです。ちなみにヘンリーとの絡みはBL風、バッキンガムや、ケイツビーとばベルばら状態が堪能できます(一途なイケメン従者X男装の麗人)。また、ヘンリーの妻マーガレット王妃や、リチャードの妻になるアン、魔女のジェインと女性陣が強いのもいい。名前被り問題が乗り越えられれば(ヘンリー、エドワード、リチャードが複数出てくる)楽しめること間違いなし。リチャード3世は英米ではアンチ・ヒーロー勢に人気が高く、日本のまんが・アニメファンによる海外のファンダムでも、本作は話題にのぼることがあるので、アニメ化をきっかけに海外でも「乙男」くらい盛り上がってほしいと思います。
-
傑作。松本次郎ファンなら読むべし2022年1月5日画力の鬼・天才松本次郎先生が、江戸人情物の名手(と個人的にカテゴライズしている)永井義男先生の原作(短編を膨らませて)をものにした傑作。
江戸における薩摩による御用盗に対抗して、勝海舟が新撰組隊士に百姓をリクルートさせるところから話は始まります。
歴史ものは究極のネタバレものだと思ってるんですが、これは幕末農民ゲリラ、名もない兵士たちの物語なので、誰が死ぬとか、生き残るとかが分からないのでそれはもうドキドキして最後まで読みました。主人公の丑五郎をはじめ、米吉とか市とか和三郎とか農民ゲリラ良キャラ揃い。また、師匠キャラの新選組隊士島田のクールさ、敵キャラの伊牟田の熱さ、どっちにしても幸せな終わり方にならないのが見えているので切なくなってきます。殊に最終巻おまけの伊牟田外伝、組織に梯子をはずされまくって不遇だった、伊牟田が幸せに余生を送れたかもしれない可能性に泣けました。 -
絵よし話よし構成よし2022年1月5日久々に20巻+の長編を完走しました。まず、板垣先生の絵がいいです。初め見づらいな、と思っても、慣れると、書き分けの妙に感心します。獅子組とかみんなライオンなのに、一人一人(一匹一匹?)顔が違って個性的。話も、巻数の半分で食殺事件が解決しているので、「引き伸ばしに入った?」と一時読むのを中断していたんですが、後半のダークヒーロー、メロンが、肉食獣と草食獣のハーフで、だとか、実はレゴシも混血でとか、レゴシとハルちゃんの今後を考えさせられるていうの、構成がうまいな、と思いました。主人公カップルが種の違いを超えて生きていくことの説得力が出てきます。
-
アンダー・ザ・ドームと思いきやBENT2022年1月5日外界からある日突然隔絶されるコミュニティという理不尽さは、ベルリンの壁や、スティーブン・キングのアンダー・ザ・ドームの設定を借りているのかな、と思い読み始めました。連作短編の形ですが、時系列は前後します。なので何回か読み返しました。基本、閉塞感のある異様な状況での日常生活が淡々とつづられますが、感情を揺さぶられるような話も出てきます。頻出する主人公は3世代目の希、花井沢町の最後の一人となった彼女の最終話は圧巻です。境界をへだてた相思相愛の相手と、日常生活を送り、同じ食事をし、同じベッドで寝るのに、触れ合うことができない。彼女の慟哭は、ナチの収容所を描いた名戯曲「BENT」を想起させます。他のレビュアーの方のネタバレにもありますが、ハッピーエンドを示唆しつつ、彼女が境界を越えられたかどうかを読者の判断に委ねているのはうまいと思いました。名作。
-
泉さん、おそるべし2021年12月31日部下への指示は具体性に欠け感覚的、声がでかくて上司の評価を無理やり勝ち取る、まるで昭和の親爺のような、泉さん。おそろしいことに、こういう中間管理職はごろごろいます。こういう人、職場にいました。嫌いでした。しかもほんとに、泉さんの心の声のままの本音がありそうでした。ぞっとします。が、泉さん、根拠のない自信満々の勘違い女かと思いきや、自分の評価はトータルで「上の下」と以外と謙虚。高い自己評価で「上の中」くらい行くかと思ったんですが。で、むかつく上席、女上司の転落で留飲を下げる内容かと思いきや、泉さん、異動先の経理部で自分を変えず、企画に返り咲いたりで、意外としぶとい。いちいちつぼにはまる勘違いへのむかつきと、「目を覚ませ、そして、見栄をはらず、心穏やかになってくれ」と泉さんの幸せを願い始める矛盾、まだ読んでない方は是非体験してみてください。
-
-
-
すでに時代を感じてしまう・・・2021年12月30日リアタイで読んでた時は好きだったんですが、なんか時代をかんじてしまうというか、同時代の似た作品との累計をみてしまうというか。。。バリキャリ美女で、料理もできる、でも婚約を破棄されたすみれが、「拾った」元ひものモモ(仮名)は実は世界的なダンサーで、、、。癒しでペットとして若い男子を飼い始めるすみれの話。これ、14巻もあったんだ、て思いと(各章まとまっていて、それなりに事件もあって面白いです)、昔好きだった相手と無理しているよりは、一緒にいて楽な相手を選択するっていうのも、安心できるんですが、今だともう少し違う結末になりそう。誰も選ばず、独身を貫くとか。
-
-
-
-
-
-
昭和のレディース2021年11月29日初出が1980年代なので、時代を感じるところが多々あるし(服装・風俗はむしろ60年代・70年代ぽい)、主人公の業子の行動・信条にも一貫性がないのですが、数話ごとに話がまとまっていて面白いです。なんかルパン三世の古いアニメみてるみたいで。あと、絵がうまい漫画家さんです。絵柄が古いのに慣れてくると、業子が絶世の美女に見えてきます。さすが、60年代リカちゃんのデザインにかかわり、松本零士の奥様だけあって、睫毛バサバサ、きらきらした黒目勝ちの瞳とほんとうに美しいです。フランス編で仮装パーティにメーテルの恰好してる人がいて、ふふっとなりました。
-
前作より面白い2021年11月29日前作、好きだったんですが、後半の失速感のコレジャナイ感が半端なかったんで、続編にあたるこちら、期待してなかったんですが、面白い。思えば前作の「オリンピックまでにだれか見つけたい」という30代女子の切実かつちょっとこわい異性に対する焦燥感が今作はそれほどないのがいいんでしょうか。令菜(30歳)も森田さん(アラフォー)も年齢的には次世代というより倫子さんと大きなくくりではほぼ同年代。その若さ(30歳)で元号3つみたんだね、ていうのに、フフってなりました。明治末年生まれの祖母とかも昭和の初めにおんなじこと言われたんだろうな、と思って。
-
-
-
-
-
-
昼ドラ。4巻まで最高2021年11月10日丸木戸先生初の一般紙連載とのことですが、やっぱり、BL色は濃いめ。オメガバースですし。先生の作風はよく言えばクラッシック、悪く言えば昭和風。ほかのレビュワーの方も書かれてますが、昼ドラ。しかも、宝生舞とか、高木美保とかがでてきそうな、古き良き時代の。財閥の跡目相続を、出自を偽った家長の隠し子と、家長の孫娘、不妊で家長の息子の妻として不遇をかこう男性Ωを交えて争われます。メインキャラの不妊オメガ(メガエラ)の犀門のぽんこつぶり、彼より上位のはずの第一夫人の獅乃の情緒不安定、彼らの配偶者で圧倒的αのはずの征十郎の徹底した無関心ぶりが見どころ。引き込まれる面白さなのですが、第一部完、となってからの展開がちょっともたもたしてるような気がします。単話買いまでして追っているので、早く、展開が動いてほしいです。
-
-