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レビュー

今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • はじめて、はじめました。

    暮田マキネ

    ピュアの極み
    2025年4月29日
    表紙に惹かれて購入。思った以上にピュアッピュアな2人のお話で、さすがに番外編では関係が進展するだろうと思っていたら全然そんなことは無く、ひたすらピュア道を邁進している2人がとても尊かったです。この先が見たい気持ちと、このままでいて欲しいと思う気持ちが葛藤しております。BLというくくりを越えて、人が人に惹かれるってこういう事だよな~ってしみじみと味わえる素敵な作品でした。
    2人ともそれぞれ人生における大きな節目にあるわけですが、特に鴇ちゃんが抱える悩みって、仲が良くて深く愛し合う家族だからこそ生まれるものだから、なんだか切なかったです。鴇ちゃんは概ね芯が強いのでしょうが、一部超柔らかいところがある感じがして、少し危なっかしい気もします。続きが読めるなら、先に前に進み始めたタカラ君と共に、鴇ちゃんが自身の抱える問題を乗り越えていくところが見たいです。
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  • こたえてマイ・ドリフター

    大島かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2025年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 思慮深く聡明で、想像力豊かな少年だったリンチェ。欲しい物を欲しいと言えない、何かにつけて自分を抑えることでその場を凌ぐような子。親にすら異物扱いされ、どこにも居場所がなかった。
    対照的にエリオットは思慮が浅く現実主義。優秀でもないのに周りを小馬鹿にしてるところがある。恵まれた家庭で愛されて育ったため、強引で我儘なところがあるが、それは長所でもあり、根拠の無い自信で、どこまでも自分を信じ貫く強さを持つ。
    自分とエリオットは住む世界が違うのだと気付かされる度、彼を遠ざけようとするリンチェ。憎しみではなく、エリオットとの思い出を糧に生きてきたから、それを美しいまま守り抜くことが彼にとっての生命線になっているように見えました。欲しいものに手を伸ばさず、想像して満足する方を選んできたのは自己防衛本能なのかな。願いに真っ直ぐ突き進むエリオットに対し、リンチェがちぐはぐな行動をとっているうちに、事態は最悪な状況に陥ります。
    しかし、別れを告げるリンチェからの手紙で、彼がどんな気持ちで生きてきたかの一端に触れ、エリオットの覚悟が決まります。リンチェが出所するまでの5年間の描写はありませんが、彼を守るのだという幼い頃から変わらない想いを貫き通し、がむしゃらに生きてきたのは想像に難くありません。
    ラスト、喜びを瞳に称えながら愛おし気にエリオットを見つめるリンチェと、得意げな顔で見つめ返すエリオット。この横顔、まぎれもなく大人の顔なんですが、子供時代の顔にも見えるんです!そういう表情が全体を通して何度もあって、鳥肌が立ちまくって、風邪ひいたかと思った!どんなにその手が汚れても、子供の頃のままの純粋で穢れない魂を、2人の表情に見る事ができます。このシーンまでくると涙が溢れて、また初めから読み返したくなり、毎回無限ループに陥ります。
    辛酸をなめ尽くした2人ですが、今までの全てがあったからこそのこのラストだと思うので、全て必然だったのだと思いました。明日にでも終わりを告げそうな2人の生活ですが、1秒でも長く共に居られることを願ってやみません。彼らの幸せなその後が読めたら嬉しいです。
  • コントラディクト

    大島かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2025年3月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 今回の攻めはとても面白い男で、読んでいる間とことん楽しませてもらえました。
    消防士として能力は高いが自惚れも強い矢島。1巻序盤では「小学生か!」と言いたくなるような言動だったのに、そこから本気の恋をして思春期真っ只中みたいになり、2巻では「失う怖さ」を経験し、ようやく精神年齢が年相応になった感じでした。2巻ラスト、照れることなく鳥飼への想いを口にした矢島の穏やかな表情が印象的。
    受けの鳥飼は過去の失敗がトラウマになり、矢島との関係に対して常に逃げ腰だったけれど、すれ違いからの一連の出来事で、ようやく過去を通して現在を見る事をやめて、今この瞬間の矢島と真正面から向き合えるようになった感じでした。そんな鳥飼に寄り添うような言葉を掛ける矢島を見て、「そんなこと言えるようになったんか!」と感無量になりました。ただのデリカシーの無い脳筋ゴリラだと思ってたけど、根は優しい子なんだなと思いました。
    大島先生の作品の中でも、これはエチシーンが多い気がしますが、どれも全て最高でした。初エチの時点で既に矢島から興奮が見て取れましたが、毎回理性が飛びそうなくらい欲情しているのが伝わってきて、先生のその表現力の高さに改めて目を見張りました。また鳥飼はいじらしさが大爆発で、矢島と繋がれる喜びが全身から溢れ出ていて、いつになく素直で無防備で、とんでもなく感じまくっている様子が、冴えわたる画力で余すことなく描写されており、もうエロいなんていう一言では表しきれないです。自尊心が服着て歩いてるような矢島にしてみたら、自分が唯一認める男がこれほどの想いをぶつけてくるなんて、もう満たされ感が天元突破なんじゃないですかね。鳥飼のナカがめっちゃくちゃイイのも、「矢島が大好き」って思いがナカの状態に現れるからなんだろうなと思いました。
    大島先生お得意のユーモアにあふれたライバルBL、明るく楽しいお話だし、消防士は無条件にカッコイイし、エチは全て最高だし、そこまで読む人を選ばない気がします。とにかく良いので、多くの方にお勧めしたい作品です!
  • 逢縁カタルシス

    大島かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2025年3月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 竜次目線のシーンが多いせいか、竜次の生い立ちや過去ばかりが明らかになっていく反面、近藤について分かるのは、被災して職を失い大阪にやってきたということだけ。何でかなと思いながら何度も読み返していて気付いたのは、生い立ちや過去よりも、物語冒頭の近藤がどういう状態なのかがとても重要なのではないかということでした。過去に積み重ねてきたものが根底から覆るような地獄を体験してきた直後だと思えば、心がキャパ越えしてフリーズ状態にあり、表情も感情も乏しく、どことなく虚ろな感じがするのも頷けます。そんな彼が、竜次の気遣いや優しさに触れる度、少しずつ自然な笑顔を見せるようになり、更に竜次に恋をして湧き上がってきたエネルギーは、彼にようやく生きている実感を与えたのではないでしょうか。何気ない日常の描写にも愛しさを感じました。
    近藤は竜次を自分のものにしたいという願いに突き動かされるように、真正面からアプローチしていきます。「ちょっと調子に乗りすぎなんじゃないの?」と見ているこちらがハラハラするくらい、竜次のパーソナルスペースにずかずか入り込んでいきます。ここで竜次の懐の深さと柔軟な心が顕わになるのですが、図星を指されても怒らず受け入れる。それどころか竜次は近藤の言葉をきっかけに自分と向き合い、おざなりにしてきた問題の解決に向けて自ら動いていく。
    自分からけしかけておいて、予想以上の変化を遂げる竜次に焦る近藤でしたが、そこからの初エチまでの流れが神懸っていて、不意打ちだったこともあり鳥肌が立っちゃいました。これはもう「とにかく読んでみて下さい!」としか言いようがないです。子供の様に夢中で欲しがる竜次と、見事竜次を縋りつかせた近藤の何とも言えない表情に、私は昇天しかけました。
    被災して凍り付いたままだった近藤の心を溶かしたのは、竜次の温かい人柄でした。竜次のその温かさの裏には、幼い頃からの苦労があって、生きるために守り続けていたはずが、守るために生きるようになっていて、ずっと息苦しかったと思います。失うものなど何もないかのような恐れを知らない近藤の姿を見て、今度は竜次が抑え込んでいた想いを解放し、ラストは竜次の曇りのない笑顔で締めくくられていました。欲を言うなら、生まれ変わった2人の再出発を続編にして欲しいです。絶対面白くなるはず!
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  • チキンハートセレナーデ【電子限定描き下ろし付き】

    大島かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2025年3月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ただのセ●レから始まった二人が、お互いかけがえのない存在になっていく過程が、2人の過去や生い立ち、現在の状況、心情、あらゆる面から丁寧に描写されているので、とても分かりやすく説得力がありました。
    攻めのヒロミチは、自分を押し通すことで誰かが悲しむのは見たくない。それなら自分の心に蓋をして胡麻化しながら生きる方を選んでしまう。繊細で優しい心の持ち主です。
    そんなヒロミチの優しさに折に触れて気付き、惹かれていくハヤト。彼もヒロミチを気遣って、明るく振る舞ったり、食事や遊びに誘ったり。
    大きな孤独を抱えて生きていた二人が引き合ったのも偶然ではないんだろうと思わせる描写が本編や番外編からも見て取れて、お互いが相手の心の機微を察することができるから、そっと寄り添い合えるんだなと思いました。共に時間を過ごすほどに、その心地良さから離れがたくなるのも頷けます。
    私がこのお話で一番素敵だなと感じたのは、心にポッカリあいた穴を、相手の愛情で埋めようとせず、逆に埋めてあげようともしないところ。自分で自分と向き合って、家族と向き合って、自問自答を繰り返し、傷付き何かを失っても、つかみ取った答え。それは信じるに値する、確かに存在する自分自身。
    先に答えを出したのはヒロミチで、一度は別れたハヤトの元に帰ってきたところからのエチ、素晴らしかった!この時の私はエチに対する期待より、ただ息を吞んで成り行きを見守っていました。不安が拭いきれず、この期に及んで受け入れることをためらうハヤトに、ヒロミチが言ったセリフが、なんかもう、感無量で「あ~、ヒロミチ頑張ったんだなぁ」ってしみじみ思いました。
    あと、ハヤトが依存していた兄とヒロミチの存在を比較できるようになっていたのも、分かりやすくて良かったです。この兄には逆立ちしたって弟の心情を想像することはできない。結局兄には弟が自分だけに縋るように依存している状況はまんざらでもなかったのでは?無自覚だから余計たちが悪い気がしました。ハヤトを手放したくないのがダダ洩れな兄に、ヒロミチが放った言葉には心底スカッとしましたね。兄と3人で話し合った帰り道、ヒロミチに自分の気持ちを言い当てられたハヤトが思い切り赤面して、そこからのハヤトがヤバいくらい可愛くて、最後に彼の口から「愛してる」という言葉が出た時は泣きそうになりました。願いが叶って良かったね!
  • 恋ときどき、焼きサバ定食

    大島かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2025年3月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作は3話+描き下ろし。ナルシストの自称エリート証券マン永瀬と父親と大衆食堂を切り盛りする仁。描き下ろしまで一貫してコメディ色の強いお話でした。やっぱり大島先生のユーモアセンス好きだな~って改めて感じました。独りよがりで空回ってばかりの永瀬が見ていて痛々しいですが、食堂の常連さんや仁の父親などが良い仕事をしていて始終楽しく読めました。永瀬のお面を張り付けたような表情が、仁の言葉で緩んで素に戻るところ、良かったです。見た目とは裏腹に、仁が世話好きのオカン系男子というか、ダメな子ほど可愛く思っちゃうようなタイプだったみたいで、なんだかんだで絆されてくれて良かったね!
    2つ目は1話だけの短編でしたが、私はこれが一番好き。セリフから表情から、何から何まで無駄がなく必要なものが全て詰め込まれていて、一呼吸で読めちゃったような錯覚に陥るくらいスルンと読めて、読後の満足感もバッチリ。小6男子が性に目覚めるエピソード、めっちゃエロく感じたのは私だけ?すごく印象に残りました。
    3つ目は飼い犬が人間になって飼い主を助けに来てくれるお話。可愛くて、ちょっと切なくて、素敵なお話でした。トオルの心情もクロの喜び悲しみも良く伝わってきたので、ラストはただただ「良かったね~!」って気持ちになれました。父親が亡くなってから一人ぼっちだったトオル。お父さんも、この結末にあの世でホッとしているのでは?
    とても読みやすい短編集。3作品とも読後ホッコリできる良作でした。
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  • 陰と日向のボーダーライン

    大島かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2025年3月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作3話+描き下ろし、「街角のエピローグ」前後編。短いのにとてもきれいにまとまっている2作品。対照的な読後感でしたが、2作品とも読み応えがありました。
    表題作はかなりヘビーな内容ですが、読者がその後を連想できる要素がさりげなく押さえられていて、共依存モノとして満足度の高い作品でした。「無事に共依存の関係が成立してめでたしめでたし」という、いつもなら堕ちていくしかなさそうな2人の未来にゾクゾクしながら読み終えるところですが、なんせ私も丸山と同じ穴の狢。自分の黒歴史がフラッシュバックして、不必要な感情移入をしてしまい、脳が勝手に2人の未来に希望を持たせようと、彼らの行く先を阻みそうな問題の解決策を考え始めてしまいます。描き下ろし以外は一貫して丸山目線で語られるのも、私の余計なおせっかいを加速させました(笑)
    そういう私情は脇に置いておいて、大島先生の描く表情の素晴らしさには毎度感動を覚えます。この作品はとくに表情が重要な要素になっているせいもありますが、セリフのない顔アップのコマが凄い量の情報を与えてくれます。エチの時の表情は言わずもがなですが、ラストで柴村が丸山に顔を近づけながら「嬉しいんです・・・」と言う時の顔。妖艶で自信を感じさせる、初めて見る柴村の表情に、彼の心情の全てが詰め込まれている気がして鳥肌が立ちました。
    「街角のエピローグ」の方は、2人の性格が陰と陽で対照的なところは同じでも、一転して明るいお話。正反対の2人が少しずつ馴染んでいく過程が丁寧に描かれています。イタリア人らしからぬ生真面目で陰気な男、ロベルト。コミュ力最強な天性の陽キャ日本人留学生ユースケ。このお話も片方(ロベルト)の視点のみで進んでいくのですが、きちんとユースケの大事な表情が押さえられているので、お互い惹かれ合っているんだなと伝わってきます。だからなのか、ラストまでの展開が早くても置いてけぼりにならず、気持ちのいい読後感を味わえました。ここからというところで終わっていても全く物足りない感じがしなかったです。
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  • 猫背が伸びたら

    大島かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2025年3月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ラフなタッチでササっと描かれている中に、不意に表れるドキッとするような表情が見るものを釘付けにします。
    攻めの新井は中学時代の出来事がきっかけで心を閉じてしまい人と深く関わらないようにして生きてきました。自分の周りに壁を作って、好きな人に対してさえも普段口から出るのは当たり障りのない返事ばかり。その反動なのか心の声は饒舌で、お陰で新井という人間がくっきり浮かび上がって感情移入しまくれました。冒頭に書いたドキッとする表情というのは全て受けの石渡のものですが、纏わりつくような新井のモノローグの合間に、何とも言えない石渡の表情が、暑い中吹き抜ける涼風のようで、一瞬全部忘れて見入ってしまうんです。「あ~、好きだな~」って思ってしまう。
    また石渡という男がとんでもなくイイ男なんですよ。特別な何かがあるわけじゃないのですが、本当に自然にありのままで存在してる感じが凄くイイ。仕事柄か洞察力もあって、新井のことをよく見ていて、壁を作る相手に対してどうアプローチすればいいか慎重に考えるところなんか、とても優しい人なんだなと思いました。そういうさりげない気遣いは一朝一夕で身に付くものではないと思うので、石渡にも今まで生きてきて色々あったんだろうなと察します。石渡の背景についてはほとんど触れていなかったけれど、彼自身が分かりやすい性格なのでモヤモヤすることはなかったです。
    エチシーンは修正がいらないくらいの描写でしたが、石渡の表情がいいのなんのって!2人の初めての夜も経験値の差を感じる中、キスされて驚いて2回目をねだる石渡に私まで大興奮!そんなねだり方反則だよ。想いが通じ合った後の仲直りエチも、告白の仕方が物凄く石渡らしくて、私が言われたわけではないのに心臓を撃ち抜かれ即死でした。石渡がモテてたのは顔が良いからだけじゃないのでは?正にケツで抱く男ですよ。母性すら感じます。
    石渡の人柄に触れ、恋愛だけの問題ではなかった大きな壁を乗り越えることができた新井。猫背が少し伸びるまでの過程は、誰もが共感できるのではないかと思います。自分と向き合うきっかけにもなる素敵な作品。お勧めです。
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  • 仕立て屋と坊ちゃん

    大島かもめ

    もう何度も読み返してる
    ネタバレ
    2025年3月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大島かもめ先生にハマるきっかけになったのも、初めてオジ受けの魅力に気付かせてくれたのもこの作品。最近の作品に比べると絵柄に癖があり、話運びもぎこちない感じですが、私はそこがすっごく好きです。先生の作品の中で一番好きかも。
    20歳の大学生、秀一郎に熱烈な求愛を受けるのは、42歳の仕立て屋、片山さん。秀一郎はアプローチの方向が明後日なので片山には全く相手にされず、辛うじてセ●レの座をもぎ取ったはいいものの、全然恋人として見てもらえない。しかし!秀一郎は考えも甘く言動も子供っぽいんだけど、メンタルだけは鋼なので、どんなにつれなくされても何度でも立ち上がり思いの丈をぶつけていきます。ひたすらそれがを繰り返すうちに、2人とも自分自身と向き合って、少しずつ心境に変化が表れていく様子が丁寧に描かれていて、とても読み応えがありました。
    片山さんは繊細で傷つきやすい人なのかもしれない、傷ついても直ぐに立ち直れるほど若くもない、そんな彼がいつ飽きて心変わりするかもわからない20歳のボンボンにそうやすやすと本気になれる訳もない。秀一郎と寝るのは「気持ちがいいから」というのも言い訳っぽく聞こえます。エチシーンがとても印象的で、見えない構図でサラッとしてますが、普段は無口な片山さんの全身から彼の正直な想いが伝わってくるようです。何度も試して、自問自答も繰り返して、ようやく秀一郎の胸に飛び込んでいけたラストには、初読み当時片山さんと同じ42歳だった私は、彼の安堵が伝わってきて目頭が熱くなりました。
    あと、「これ笑っていいのかな?」って感じの際どいジョークが物語の至る所に散りばめられており、イギリスが本場の仕立て屋との恋の演出に一役買っていました。2巻番外編に出てきた遊園地のマスコット。無邪気に名前を叫んで一緒に写真を撮ってもらう秀一郎でしたが、さりげなく不安を煽ってくるところ、タダモノじゃないですね。「ロウゴ・コドクダーネ三世(42)」ご丁寧に名前に年齢まで含まれていて思わず吹き出しましたが、「これって私のことでは?」と一瞬で現実に引き戻されました(笑)
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  • お前に抱かれるなんて聞いてない!~ハマった男はAV男優【単行本版/電子限定おまけ付き】

    夏原サイケ

    読み始めたら止められない
    2025年3月14日
    大昔に単話のタイトルと表紙を見てスルーしていた作品が、気付けば単行本で6巻も出ててレビューも高評価で「そんなに面白いの?」と気になり試し読みしたらノンストップ!そのまま息をするのも忘れるほど夢中で読みふけってしまいました。ちゃんと読めばこのタイトルしか考えられないくらいのベストなタイトル。最初は主人公2人の目つきが苦手だったのですが、エロいシーンではこの目つきが超ど級の威力を発揮していることに気付き、それからは全く気にならないどころか、目を見るだけで何の変哲もないシーンでもエロく見えてくるようになりました。
    受けの名取君から目が離せなくて、彼の全てが私の性癖にクリティカルヒットしてくるので、子宮がギュンギュンしすぎて潰れるかと思った・・・。4周目辺りからようやく思考が復活し、話が入ってくるようになりました。2人が少しずつお互いを知り、関係を深めていく過程が丁寧に描かれており、感情移入もしやすいです。エロシーンの描き方が本当にお上手で、売れっ子AV男優という設定が見事に表現されていると思いました。すごくテンポの良いお話で、Hも多くて、あっという間に読めてしまうので、6巻あっても何度も読み返せます。そして何度読んでも色褪せないエロさがあるんですよね~。
    割と早めに付き合うことになった2人だったので、最初は2人の間にあんまり愛情を感じなかったのですが、巻を追うごとになるほどな~というエピソードが沢山出てきて、特に名取じゃなきゃダメだと思う瀬尾の気持ちが理解できるようになりました。
    エロだけじゃなく、話の構成や心情描写も分かりやすくて読みやすい。性癖に刺さらなくても楽しめる作品だと思います。私の様にタイトルと表紙でスルーしちゃった過去をお持ちの方は是非試し読みされることをお勧めします!
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  • 小泉先生はみだされたくない

    はなさわ浪雄

    作者買いです
    2025年3月13日
    はなさわ先生の作品に出てくる受け君は、いつも本当に可愛くて、この世のモノとは思えないです。小泉先生に対して「なんだこのかわいいいきもの」と言う鰐淵先生のセリフには激しく共感。「こんなの地球に生息してたんだ!」っていう貴重生物発見の驚きと喜びが伝わってきます。
    過去を引きずっている小泉先生がトラウマを乗り越えるまでを描きながら、小泉先生自身や鰐淵先生の人となりを自然に読者の腑に落とし、お互い惹かれ合うのも分かるな~ってなったところからの初Hは最高でした。鰐淵先生も読者も最後まで焦らされた甲斐があったと思われます。特大の大花火が打ち上げられる夜空をバックにするなんて粋ですね~。
    はなさわ先生の作品は4作目なのですが、どれも読後の満足感がすごいんです。短編まで例にもれず。なんでかなぁと思って読み返していて気付いたのですが、読者の呼吸に寄り添うように漫画が描かれている気がしました。普通なら省く一コマを敢えて入れている感じがして、追い立てられることなくゆっくり読んでいけるんです。逆にそういうのがまどろっこしくて苦手な方もいるかもですが、私は炬燵でぬくぬくしている時みたいな気持ち良さを覚えます。この感覚以前にもあったなと思ったら、マミタ先生のを読んだ時と似てるんですね。動物の使い方がお上手なのも似てる。お二人とも癖になるというか、ず~っと読んでいたくなるんです。あったかくて、気持ちいい~って感じで。
    まだ完結表記されていないので2巻も期待しているのですが、表紙は鰐淵先生が正面を向いた感じになるのかな?1巻は小泉先生がメインで、鰐淵先生はサポート役って感じだったので、逆のお話も読みたいです。
  • シュガーとマスタード【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】

    はなさわ浪雄

    作者買いです
    2025年3月12日
    最初はDomSubかなと思ったのですが、SとMの欲求が満たされることを重要視した社会のお話で、この作品独自の設定でした。SとMがパートナーとなり互いの欲求を満たし合う制度を社会が後押ししていて、それは恋人や結婚相手とは別に持っていてもよい関係。これのお陰で犯罪が随分減ったとか、そういう視点も興味深かったです。少し変わった設定でも、当たり前のように話の展開に集中できるのは、はなさわ先生の成せる業。話の流れに合うように、自然と設定が理解できるように話が作られている感じがしました。
    Sの聖司とMの雅親がマッチングで紹介されて出会い、そこから関係を育んでいくお話でしたが、SとかMとか関係なく、パートナーとの関係を、こんな風に試行錯誤しながら丁寧に進めていけるなら、素晴らしい関係を築けるのではと思いました。その結果別れを選択するカップルもいるかもですが、共に過ごした時間はその後の人生の糧になると思います。こういうことって、どうでもいい相手とはできないこと。相手が好きで、どうしてもこの人がいい!っていう執着があるからこそ、ぶつかり合ってしんどくても、面倒くさくても、話し合って何としても擦り合わせて、より良い未来に繋げたいって気持ちになれるような気がします。
    番外編も読みましたが、とっても良かったです。お仕置き&ご褒美Hのお話でしたが、本編を読んでいる時から、私は雅親が感じている顔が好きでした。気持ち良さや満たされ感が伝わってくる表情が、すごくいいなと思います。それがたくさん拝めるありがたいお話でした。
  • 淫魔じゃないのに!

    はなさわ浪雄

    表紙買い
    2025年3月11日
    ごちそうΩを読んではなさわ先生の他の作品を探していたら、すでに持っていたのがこちらの作品。表紙があまりにも可愛くて衝動買いした後、放置されていた模様。さっそく読んでみたら、なぜすぐに読まなかったのかと悔やまれるくらい良かったです。
    表紙のベル男に惚れて購入しただけあって、どのページもどのコマも、ベル男がいれば「か、かわいい・・・」と思考が停止してしまい、特別かわいいカットにはキュンキュンしすぎて涙が滲むくらい私の母性本能は測定不能レベルに陥りました。
    そんな状態で読んだので、一読目はストーリーが全く入ってこなくて、なんかクズい攻めと愛の無いHをしている印象しか無かったのですが、最後の描き下ろしに意外な匂わせがあって、その上でもう一度読み返すと、2人のやり取りが全然違う意味合いを持ち、愛が無いなんてとんでもない!ベル男の可愛さに目がくらんでいた私は、とんだ見当違いをしておりました。隅々まで愛に溢れた素敵な物語でした。後半のベル男の兄とその元親友のお話も、前半に負けないくらいすごく良かったです。短編も綺麗にまとまっていて、読後感がすごく良い!はなさわ先生はお話を作るのがとってもお上手だと思いました。
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  • Levius/est[レビウス エスト]

    中田春彌

    Levius新装版からの続き
    2025年3月7日
    カラーもモノクロも、とにかく雰囲気のある趣深い絵を描かれるので、眺めているだけでも買ってよかったと思います。お話の方も壮大で、扱っているテーマも深いので読み応えがありました。ただ、物語の厚みに対して巻数が足りていない感じがしました。途中までは良かったのですが、ラスト2巻でいきなりNo.2のアーサーが出てきてから全てが説明臭くなり、置いてけぼりをくらったまま迎えたラストも微妙な感じでした。
    格闘シーンは迫力があって、大勢の拳闘士だけでなく、星の数ほどいる観客の一人一人も丁寧に描き分けられており、背景まで全て作者様自身が描かれているのではと思われます。この作品に対する作者様の愛と情熱を感じました。物語の設定なども「よくこんなことを思いつくなぁ」と思うくらい細かいところまで考え抜かれていて感心しました。それだけに、もう少し要所要所を掘り下げられるくらいページ数に余裕があったら、凄い大作になっていたのではと思えて、もったいないなと思いました。
    私は察しが悪い方なので、まだ気付けていない部分もあると思います。何度も読み返して作者様が何を描きたかったのか感じ取れたらと思いました。
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  • Levius 新装版

    中田春彌

    絵柄に一目惚れして購入
    2025年3月4日
    物語の雰囲気と絵柄がしっくり馴染んで、本当にこの世界があるかのような錯覚に陥ります。蒸気が技術の中心になっているところが大きな違いとしてありますが、基本的なことは私達の世界と似ているので、一見複雑そうな設定も、2~3回読み返せばなんとなく背景は理解できます。かなり細かいところまで綿密に設定がなされている感じがして、こんな世界を創り出せる中田先生は本当にすごいと思いました。上下巻共に300ページ以上あり、左開きで少々読みにくいですが、先が気になりどんどん読み進めていけました。続編のエストも読もうと思います。まだ序章にすぎない印象ですが、ここからどんな展開になるのか楽しみです。
  • ホンノウスイッチ

    KUJIRA

    最高だった・・・
    2025年3月2日
    幼馴染設定が大好きで、人一倍幼馴染モノを読んできましたが、これはベスト3に入るくらい良かったです。こういうのが読みたかったんだよ~って悶えました。
    聖と小和カップルの尊みが凄まじくて、ただただ2人には幸せになって欲しい!って心の中で手を合わせながら祈りながら読んでました。だから、最終巻を詠んでいた時、話が思わぬ方に展開していった時には「え!何で?どうして?いやぁぁぁーー!」ってなって胸が張り裂けそうになり、不覚にも泣いてしまうくらい取り乱しました。そこで初めて自分がこの2人に相当入れ込んでいることに気付き、驚きました。作者様の話の運び方がめちゃくちゃ上手くて、知らぬ間に作者様の手のひらで転がされていたんですね~。貴重な体験ができました。ありがとうございます。
    ここまでハマってしまったのは作者様の話運びの上手さ以外にもう一つ心当たりがあり、恐らく聖というキャラのせいかと思われます。このガチャピンを思わせる目元のヘタレ男子が男気を見せるところにグッときて、もう応援せずにはいられなくなります。幼馴染モノに興味がない方でも十分楽しめるしキュンキュンできるお話だと思うので、1巻試し読みして気になった方は是非続きも読んでみて欲しいです。
    ちなみに番外編の榎本君のお話も、良かったです。榎本君にはそれほど興味なかったけれど聖と小和が出てくるだろうからとりあえず読んでみたのですが、思ってた以上に読み応えがありました。本編では描かれなかった榎本君の魅力に気付けたので、また1巻から読み直したらまた違う見え方をするんだろうと思います。
  • ごちそうΩはチュウと鳴く【コミックス版】

    はなさわ浪雄

    盛りに盛られた設定
    2025年2月23日
    獣人モノで完全に獣の姿になる作品はいくつか読んだことがありますが、はなさわ先生の描く動物は、先生の動物に対する深い愛情を感じます。ネズミは本当に愛らしくて、大福にしか見えなくて、私でも食べたくなりました(笑)狐は常に何か企んでいるかのような狡猾な感じがよく出ていて、そこを魅力的に見せているところがすごいなと思いました。狐ってこんなにカッコ良かったんだな~。
    獣の姿の時の良さは、そのまま人間の時にも反映されていて、特に宇賀野の狐目は素晴らしかったです。いかにも腹に一物持ってますと言わんばかりの胡散臭い糸目。うっすら見える瞳が怖いくらい。糸目が大好きな私は、たま~に拝める瞳にキュンとするのですが、宇迦野の場合はゾッとしました。いかなる時も本能的に食べようと狙っているのがひしひしと感じられ、終始緊張感があってドキドキさせられました。といってもコメディ要素も多くて、その辺の塩梅が絶妙だからかドンドン引き込まれていき、詠む手が止まりませんでした。
    あと、宇迦野の胡散臭さと誠実さのギャップがたまらなかった!見た目からして何を考えているのか分からず「なんか怪しい攻めだな~」って疑っていたところに、あんな誠実さを見せられたら、もう落ちるしかないですよね。すっかり宇迦野さんに夢中です。また一方で受けのさちおは自虐的なことばかり言ってはいるものの、ある意味悟りの境地に近いのでは?と思いました。仏のように慈悲深い人だなあという印象。ネズミのオメガとして生を受け、今まで生きてきたからこそだろうと思いますが、呼吸するように人に優しくできるところが素敵だなと思いました。この2人、ずっとずっと見ていたいくらい大好きです。
  • イノサン Rougeルージュ

    坂本眞一

    人間なら誰でも内包しているもの
    2025年2月13日
    とても正気の沙汰とは思えない残酷な処刑がなされたり、街中なのに戦場の如く隣人と殺し合ったり、かなり残酷なシーンが最高レベルの画力で描写されているので、受け付けない方が読んだらトラウマになるのではないかと思います。ただ、私にとってはグロイ描写よりも、この作品に描かれている人間の闇の部分の方がよっぽど目を背けたくなりました。現代の日本に生まれ育った私には、人間がここまで醜悪で愚かな行いをするなんて想像できないけれど、私だって同じ時代に同じように育てば、似たような行動をしていたのだろうと思います。そう思うと、誰かが自分を攻撃してきても、その人の言動は成るべくしてなっただけで、その人の中の無垢で純粋な魂があるのだと思える気がしました。そうやって一人一人の心が平和になれば、世界もいずれ平和になるんだと思いました。なんとなく希望が感じられない世界情勢でも、フランス革命の地獄のような状況から現代を見れば随分人間も成長したように思えます。物語の中でも、演出として時々現代の描写が出てくるのですが、作者様もそんな気持ちで未来に希望を感じて描かれたのかなと思いました。
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  • イノサン

    坂本眞一

    ただただ圧倒される
    2025年2月13日
    絵が、絵が~!!なんかもう上手いを通り越して生身の人間がそこに居るかのようです。飛び散る血も臓物も、目を背けたくなる描写でも、あまりの美しさに無になって凝視してしまう自分がいました。どうやって描いていらっしゃるのか、一部始終を情熱大陸とかでドキュメンタリーにして欲しいです。数えきれないほどの貴族達が集まるシーンでも一人一人違うデザインのドレスや装飾品を身に付けているし、背景や小道具まで徹底的に描き込まれていて、想像を絶する仕事量だったのではと思いました。
    一読目は絵に圧倒され過ぎて内容が入って来ませんでしたが、再読を重ねるごとにストーリー自体にズブズブとハマっていきました。本当に奥の深い物語です。イノサンは兄のシャルル、イノサン Rougeは妹のマリージョセフが主体ですが、全体として兄妹のダブル主演でフランス激動の時代をサンソン家の視点から描いている感じです。ストーリーの感想はRougeの方のレビューに書こうと思います。
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  • みにあまる彼氏

    ほしの瑞希

    いろいろ振り切れてる漫画
    2025年2月4日
    一般的な少女漫画の高校生モノとはちょっと違って、イベントとかはちゃんと定石を踏んでいるんだけど、転がる先が斜め上の方向なので、毎度意表をつかれました。
    正直言って主人公の2人は理解しがたく感情移入や共感はしづらかったけれど、その分展開が予想できなくて意外な行動に出る2人が見ていて楽しかったです。ラストも高校生モノでここまで到達するカップルは珍しいので、そんなところも2人らしいなと思いました。
    日下部君は闇が深すぎて、いろはは天然が過ぎて、二人がイチャコラしていても全くキュンキュンしませんでしたが、とにかくずっと笑わせてもらえたので、個人的にはこの作品をラブコメというよりコメディとして認識しています。
    主人公2人がいろいろ振り切れているキャラなのに、更に脇役達まで輪をかけてあらぬ方向に振り切れていて癖が強かったです。みんなが集まるとカオス化しますが、崩壊はしないという絶妙な匙加減も良かったです。
    王道にときめくのも好きだけれど、たまにはこういう少女漫画も面白いなと思いました。
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  • 好みじゃなかと【SS付き電子限定版】

    見多ほむろ

    これが1番好きです!!
    2024年12月31日
    山中梅鉢先生が別名義でBL描いていらっしゃると知り、シーモア島で質問したら、親切な方々が見多ほむろ先生だと教えて下さり、オススメはこの作品だとのことで買ってみたら大当り!あの時答えて下さった皆様に感謝です。他のもいくつか読ませて頂いて、どれも楽しめましたが、やっぱり私はこの作品がダントツで大好きです。まさに私の好みドンピシャな受けで「こういうのが読みたかったんだよ~」と悶えました。攻めの中年っぽさも性癖をくすぐられます。主人公が立場上、割としんどい思いをするので少しヤキモキしますが、それも恋愛の良いスパイスとなる感じで読後は大満足!買った当初はエンドレスループに陥るほどハマりました。
    2巻発売から随分経ち、3巻はもう出ないかなと諦めていたところに新刊通知を見た時は思わず驚きと喜びで声が漏れました。しかもまだ続くっぽいので、すんっごく嬉しいです!方言なのも良いし、お仕事の方にも比重を置いて話が構成されているのも良いです。仕事に情熱を注ぐ男は見ていてカッコイイ!続刊が楽しみです。
  • Happy Birthday ちとせくん【電子限定描き下ろし付き】

    上野ポテト

    作者買いです
    2024年12月31日
    どう言葉にしたら良いのか、自分の表現力の無さが恨めしい!もうとにかく良かった!全てが最高でした。上野先生の作品は初めてレビューしますが、いくつか読ませて頂いており、毎度良い意味で裏切られ、読後はパズルのピースがピタッと全部ハマって完成した時のような爽快感を味わえます。作品を構成する全てに無駄なものが一つも無い感じ。本当に凄いと思います。過去作は、淡々と心を抉ってくるお話が多かった印象ですが、今作は高校のエピソードを20歳の誕生日に思い出す主人公のお話だったので、ヒリヒリ感や痛々しさよりも未知数な可能性や前に進むエネルギーを感じて、ワクワクや希望の方が勝りました。あと話の筋とは関係ないですが、上野先生の少し癖のある絵柄が、癖を残したまま洗練されてきた感じがしました。私は癖のある絵柄が好きなので、癖を残したままなところが嬉しかったです。
    初読み時はネタバレ無しで読む方が楽しめると思いますが、結末を知った上でも何度も読み返したくなる味わい深い作品だと思います。私もこれから何度も読み返すと思います。
  • マチネとソワレ

    大須賀めぐみ

    14巻まで読了
    2024年8月20日
    このお話に出てくる登場人物達は、自分の欲求に忠実で自己中な人が多いので、常に誰かしらがバトルを繰り広げており、暑苦しいんだけどエネルギーのぶつかり合う様は見ていて爽快です。実生活では抑えないと社会で上手くやっていけないからコントロールしているけれど、本当は思い切り言いたいことぶちまけられたらいいのにって思っている人にうってつけの作品だと思います。私は演劇に興味がないのですが、そんな私でも舞台見に行ってみようかなという気持ちにさせるスゴイ演劇漫画です。
    兄の御幸も狂ってる感じが最高で大好きなキャラなのですが、私は主人公の方に更に魅力を感じました。普通なら他人に知られたくないような剥き出しの欲望を堂々とぶつけてくるところが痛々しいの通り越して尊敬してしまいました。私なんて自分のそんな欲望を直視すらできていない気がします。
    兄弟のバトルの勝敗の行方や、元の世界に帰れるのかという問題がどうなるのかラストまで目が離せないです!
  • 炎の魔法使いは氷壁の乙女しか愛せない 魔女は初恋に熱く溶ける

    クレイン/ウエハラ蜂

    娘と孫
    2024年8月15日
    前作主人公のアリステアとララの娘リリアと、ルトフェルとニコラの孫のルイスのお話。前作程の感動は無かったけれど、初々しい二人が結婚するまでの軌跡はとても面白かったし、何より前作主要メンバー達のその後が読めて嬉しかったです。一つ分かりづらかったのは、リリアの前世って、三百年前に結界を張った大魔術師なのかな?なんか中途半端に匂わせただけで終わっていたのでモヤモヤしました。
    この世界設定なかなか個性的で面白いので、もっと続いて欲しいなと思いました。
  • ヤンデレ魔法使いは石像の乙女しか愛せない 魔女は愛弟子の熱い口づけでとける

    クレイン/ウエハラ蜂

    めっちゃ良かった!
    2024年8月14日
    コミカライズを試し読みして面白かったので、原作を読みたくて購入しました。アリスのララに対する想いの深さは常軌を逸しているようにも見えますが、彼が歩いてきた人生を思えば、ララだけに執着するのも当たり前のように感じました。例え自分が生きている間にララが目覚めなくても、彼女が夢見た世界を作って目覚めたときに喜んでもらいたい、弟子の功績を知ったら誇らしく思ってくれるかもしれない。それを生きる希望に20年生きてきたなんてっ!ここの下りは泣きました。ララのアリスへの想いも恋愛ではなくてもとても深くて、それが基盤になっているからか、ただの恋愛を描いたTL小説と違い、Hばかりに意識が持っていかれず、全体で大きな愛の物語という感じがありました。とても読みやすい文章で、無駄なところもなく、かといって説明不足で迷子になることもなく、ストレスフリー。凄く良かったので、二人の子供が主人公のも読むつもりです。
  • 29歳・地味局の突然なモテ期【単行本版】

    高山ねむ子

    人間ここまで変わるものなのか
    ネタバレ
    2024年7月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 冒頭の大利根君のあり得ない言動の数々に主人公と一緒にドン引きし、正直こんなヒーローの物語読んでも面白くなさそうって思っちゃったんですが、なんとなく続きが気になって読み進めたら意外にも最後まで楽しませてもらえました。大利根君の頑なな部分が鈴原さんと付き合うことで柔らかくなっていって次第に言動がまともになり、終盤は同一人物と思えないくらい良い男になっていました。ヒロインの鈴原さんも大利根君と付き合うことで良い方向に大きく成長して、二人の愛の育み方が素敵だなぁと思いました。後半は成長した二人で問題を乗り越えていく感じだったので、特に読み応えがありました。毎回同じようなHなのでTLとしては物足りなさもありますが、エロ以外の要素で読ませてくる、どちらかと言えば女性漫画カテゴリに分類しても良さそうなお話でした。
    当て馬の部長さんの番外編も面白かったです。酔っ払って寝ているところを何度も襲われてるのに気付かない男性なんて有り得るのか?とも思いましたが、女性側が襲われるのはTLに良くありますけど、男性バージョンは初めてだったので新鮮でした。
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  • 恋をしたらこんな顔【電子限定描き下ろし付き】

    たつもとみお

    作者買いです
    2024年6月25日
    設定や話の展開は良くある感じですが、たつもと先生の手にかかると味が出て、噛むほどに美味しさが増すスルメのような作品に仕上がっていました。ラブする二人はどっちも良い子でしたが、私は攻めの航平の性格が好きでした。同性なら友達になりたいくらい人として魅力的でした。
    航平と蒼太の仲を阻むものは人間・出来事問わず一切無くて、自分に自信のない蒼太が順調過ぎる現実に不安になり航平を信じられず自滅していく過程が重点的に描かれているところが興味深かったです。
    二人の人となりが分かりやすいので、どの言動にも違和感がなく、しっかり感情移入して最後までドキドキハラハラを楽しめました。
  • 明治従属タングステン

    たつもとみお

    作者買いです
    2024年6月15日
    はぁ~、最高だった。これはいい!明治という時代背景とか主従関係とか技師のお仕事とか、萌えが萌えをよんで大渋滞!「日の当たらない場所」もすごく良かったけれど、こちらは個人的に萌え要素が鮨詰め状態だったので、それをたつもと先生の麗しい絵と素晴らしい構成で読めて幸せでした。前作もそうですが、主人公のお仕事や社会的な関わりなどの描写に力を入れているからなのか、恋愛が人生の一部分としての自然に存在している感じがします。感情移入がしやすいので、登場人物と共に一喜一憂しながら物語を楽しめました。
    印象的だったのは、エドが推定年齢17~18歳のイギリス人という設定でした。まだ発展途上の身体でも、日本人と比べるとずっと筋肉も逞しくて、骨格もゴツくて、体温も高くて、、、と脳内でどんどん妄想が膨らみ大興奮!あと相当アレが大きいだろうに、それを匂わせるだけでデカさを強調しないところが奥ゆかしくて良かったです。そんな若々しく精気溢れるエドに対して、27歳にして既に枯れてる感のある亮二が受けというのも私の性癖に刺さりました。
    装丁もレトロな感じで美しく、色気を纏ったイケメンが物憂げにこちらを見つめていて、もう表紙見ただけで購入を決めても問題ないくらいですが、中身も最高なので是非気になった方は読んでみて下さい。
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  • 日の当たらない場所

    たつもとみお

    作者買いです
    2024年6月14日
    たつもと先生のお話は、穏やかで明るい中にしっとりした落ち着きも感じられて、その塩梅が好きなのですが、こちらは苦い過去と厳しい現実がシビアで、ラスト近くまで重く苦しい空気が続きました。予想以上に暗くて失敗したかな?って思ったのも束の間。主人公の寛也が何かもう凄い頑張るんですよ。完全に拒絶され希望の光は潰えてしまったように見えた時でも、最後まで諦めずぶつかっていく姿に感動しました。頑なな人達の心を動かす存在として説得力がありました。少年漫画の主人公みたいに力業で闇雲にぶつかっていく訳じゃなく、かといって合理的にでビジネスライクな接し方でもなく、寛也の物事の運び方には愛を感じました。BLなので、恋愛の方もしっかりありますが、それ以上に家族の愛や故郷への愛など、色んな愛が描かれていて、そのすべてが絡み合って綺麗に一つにまとまっているから凄いです。そしてそんな健気で頑張り屋さんの寛也が、好きな人の前では無自覚に弛んでめっちゃ可愛い&エロいので、そっちも十分満足できました。メガネのオンオフにキュンとしました。タイトルと表紙でジメジメ暗そうな印象からスルーしちゃったら勿体無い、素敵作品だと思います。
  • 1/365の恋人

    たつもとみお

    作者買いです
    ネタバレ
    2024年6月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ たつもと先生の作品はTLや少女漫画から入りましたが、たつもと先生の描く男性キャラは何とも言えない色気があって、女性キャラを食ってしまう程に思えたので、その点BLは相性抜群。まずネコネコを読んでその確信を得たので、作者買いしていくことを決めました。
    こちら先生にとって初めてのBL作品とのこと。目の保養が当初の目的でしたが、物語自体も楽しめました。同級生のノンケ颯に恋しちゃったゲイの隆史がこの恋を十年引きずって、いい加減諦めようと決心したところから物語が展開していきます。設定としては良くある感じですが、興味深かったのは、颯の言動。隆史の告白を断った癖に、好きな人ができるまで年に一度デートしてやるって何なんだ?無自覚に酷いことするなぁと、私の最初の颯の印象は最悪でした。その後も、何かにつけて隆史に対する反応がフワフワしてるんですよね。ちゃんと颯目線でも描かれていているのに、最後まで何を考えてるのか分からないままでした。それがカバー下のオマケ漫画読んだ時、全てが府に落ちたんです。照れると身体のどこかを触りながら「あー」とか「おー」とか言う男いるいる!てかうちの父親が正にそれでした。典型的な日本人男性の不器用さを颯に感じました。颯って、イケメン設定の割には顔に締まりがなくて、私的には言動と相まって残念極まりなかったのですが、颯の内面を理解すると、この顔が妙にしっくりきます。そうして改めて読み直すと、颯の言動は戸惑いながらも隆史を傷付けないように気遣う、男性特有の分かりづらい優しさが見てとれて、印象が変わりました。確かに、同性愛に対して偏見も嫌悪感もなくても、ずっと他人事として生きてきて、いきなり当事者になった時、心がついてくるまでに十年位かかっても不思議じゃないかもしれません。BL読んでいて珍しく、自分だったらどんな反応になるかなぁと考えていました。
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  • さよなら恋ヶ窪

    波真田かもめ

    作者買いです
    2024年6月11日
    波真田かもめ先生の作品は、まだ全部読んだわけでは無いけれど、これは先生の魅力を凝縮したような作品だなと思いました。刺激的な要素は一切無いし、私の性癖にはかすりもしないけれど、「読んで良かった!」としみじみ思えて、読後はしばらく浸れる味わい深いお話でした。
    拓人と春美、それぞれがどんな人間でどう生きてきたか、描写されてないところまで読み手に推測させてくれるので、ただの名も知らぬ隣人同士だった二人が惹かれ合うことに違和感がなかったです。理解しようとしなくてもスッと人物の感情が伝わってきました。個人的に印象的だったのは3話。初めてキスの先に進もうとする二人の一連の会話。からの翌朝の拓人のセリフ。これは拓人に全部持っていかれましたねー。不意討ち食らって、ギュン!ってなりました。これだけじゃなく、拓人くんは不意討ちが過ぎるですよ。春美じゃなくても「モテるでしょ?」って言いたくなります。
    自己肯定感が地の底まで落ちていた拓人が、春美と付き合う中で、ありきたりで平凡な日常をいとおしむようになり、自分自身をもありのまま受け入れるようになっていく。その様子を見守るように読んでいくうちに、きっと誰もが意識しなくても、そのままの自分を生きているだけで誰かを勇気づけたり喜ばせたりしてるんだろうなと、私の心までとても穏やかで優しい気持ちでいっぱいになりました。
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  • 放課後はちみつ【単行本版】

    波真田かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2024年6月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ もうこれは満夫が可愛すぎて悶えました。なんなの、君?中二っぽい痛さまで可愛く思えて、やることなすこと心の声まで全てがいとおしいんですけどぉ!
    授業中のケガで接点を持った満夫と蜂谷。それまでは満夫が一方的に目で追っていただけでしたが、それ以降満夫に興味を持ち、グイグイ攻めてくる蜂谷。最初読んだ時は、蜂谷が何を考えてるのかモノローグが全然無いので分からなかったけれど、書き下ろしの「ハチヤの目線」を読んだ後に再読すると、モノローグなんかなくても蜂谷から色々駄々漏れていて、思わず笑ってしまいました。ラスト近くで蜂谷が満夫には振り回されてばかりだったと告白するところ、割と意外だったというか、何でもそつなくこなしているイメージの蜂谷だったので、急に可愛く思えてきて、「なんだよ、二人とも可愛いかよー」ってなりました。
    最後までテンポ良く駆け抜けるように読めて凄く気持ち良かったし、アオハルの甘酸っぱい恋を存分に楽しめました。おすすめです!
  • 地上100メートルで、逢いましょう

    マミタ

    作者買いです
    2024年5月21日
    2作品収録されていて、一つ目は大企業を若くして継いだイケメン環と窓拭き職人陣のお話。一般的な感覚とはかなりずれている環の心情を、言葉ではなく絵や画面全体を使って表現していて、共感しづらいところの理解が補われて読みやすかったです。陣の方は「そりゃそういう反応になるよね」と隅々まで分かりやすいキャラだったので、そんな彼がどうほだされていったのかも見物でしたし、自分の感情の認識が雑な環が、陣への想いと向き合うことで変化していく様子も見応えがありました。あと、環を信じてあくまでも見守ることに徹した秘書の滝山さんも素敵でした。
    2つ目のお話はタイトルまんまな二人のお話。受けのみいさん、見た目は全然可愛くないけど、反応や思考回路がいちいち可愛すぎて、そのギャップがたまらない。攻めの渉、見た目は溢れんばかりの色気を纏う長身のイケメンなのに、ちょっぴり寂しがりでお祖母ちゃんっ子。見た目とは裏腹に中身はフツーで子供っぽいところもあり、こちらもギャップ萌えでした。かなり年下のワンコ×枯れ始めたオジサンの組み合わせ、好きだな~。ストーリーは攻めも受けも可愛すぎかよぉ~ってなる、シンプルで短くても満足感の高いものでした。私はどちらかといえば2つ目のお話の方が好きかなぁ。
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  • ギンモクセイの仕立て屋

    マミタ

    作者買いです
    ネタバレ
    2024年5月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 仕立て屋さんのお話って、何故だか艶っぽく感じてしまうのですが、だからなのか(?)自然と目にとまります。こちらも以前から気になっていた作品でしたが先送りにしていて、「え、これもマミタ先生のなんだ!」と、やっとこさ購入。この作品も受けが本当に可愛くて愛しくて、食べちゃいたい!って思いました。張り詰めた空気のシリアスな場面の合間に、頻繁に差し込まれる抜けた感じの絵が、程よく読み手の肩の力を抜いてくれて、マミタ先生の作品はとっても読みやすいです。視覚から入ってくる情報もシンプルで明確なので、意識せずとも人物達に感情移入できて読み応えもあります。
    攻めの灯生は外も中もスペックが高い上に情熱のある努力家。人生上手くいっていた矢先、仕事でトラブルを起こして初めての挫折を経験。自分の原点を改めて問い直していたタイミングで、受けの生吹と出会いました。生吹はその時、人生万事上手くいかずドン底でした。しかし灯生と出会い、祖父から受け継いだ仕立て屋を立て直していく中で自分自身と向き合い、変わる決心を固めると物事はどんどん上手くいくように。物語はそんな感じの流れでしたが、正反対の二人が関わり合うことで刺激を与えあって、それぞれが抱える内面の問題を乗り越えていくというお話が私は大好きなので、めっちゃツボでした。「あぁ、なんか良かったなぁ」って読後は胸が熱くなり、「私も明日から頑張るぞー」ってなります。今回もそんな気分に浸っている正にその時、本編ラストで二人が全身収まるページの隅に、ぎんさんとゴトウさんを見つけた時は、圧倒的な異物感に思わず吹き出して、力が抜けてしまいました。も~!こんなのマミタ先生しか描けないよー。
  • となりのメタラーさん

    マミタ

    作者買いです
    2024年5月18日
    以前からこの表紙とタイトルには無性に惹かれていたけれど、買わないまま放置していた作品。マミタ先生のだと気付き即購入。良かった。めちゃめちゃ良かった。マミタ先生の描く受けの可愛さよ。特にこの荘志くんは反則でしょ。今時こんな純粋で優しい人いるのかね?でも存在してそうな気がしてくる生い立ちだったりして、何とも言えない気持ちになりました。恋に落ちる前、出会って一年で熟年夫婦みたいな空気感を漂わせていた二人が、お互いの好きを確認し合うところまできた時は、なんか人生ドラマを逆再生してるみたいで面白かったです。荘志は自分を守る鎧を脱いでも良いと思える人に出会えて、これからどんどん変わっていくだろうし、遣斗は遣斗で荘志との接し方を見る限り、先生になったら園児に寄り添う素敵な先生になるんだろうなと勝手に妄想していました。雪国のお話って見た目は寒そうなのに、静かにじんわり心が温まるものが多い気がします。この作品も正にそれ。ジャンル関係なく色んな人に読んでもらいたいと思いました。
  • 40までにしたい10のこと

    マミタ

    溺愛されるアラフォー
    2024年4月29日
    ドラマチックで派手な感じではないけれど、登場人物達の心情がじんわりと、でも確実に心に染み込んできて、読んでいる時はそれぞれの感情が混ざって、何とも言えない複雑な感じでした。何でこんなにそれぞれの心情が伝わってくるんだろうと考えましたが、一つ思い付くのは表情の描き方の素晴らしさかなぁ。キメ顔にはしばらくページがめくれない程の威力がありますし、雀が虚無の時の顔みたいなギャグ顔には毎度吹き出してしまいました。でも私が特に印象的だったのは何気ないふとした表情。セリフなくても表情だけで感情の微妙なところまで語っている気がしました。
    あと、細かい演出が巧みだなと思いました。ぬいぐるみなどの小道具の使い方もそうですが、見せ場で背景が真っ白になるところとか、大胆な構図とか、キャラ数が少ないのも良かった気がします。
    後書きで「アラフォーが愛されるBLだーーーい好き!」と叫んでいらした作者様、私もです!雀のアレが揺するとふるふるするのが可愛いって思う慶司には激しく同意!マミタ先生の他の作品も読んでみたくなりました。
  • 魔女と野獣

    佐竹幸典

    10巻まで読了
    2024年4月28日
    まだ完結していない作品を鬼リピートすることは滅多に無いのですが、これは永遠に読んでいられます。どのページもどのコマも中世の絵のような美しさで、人物や背景、小物に至るまでギッチリミッチリ描き込まれているので、眺めていると時が経つのを忘れます。そんな視覚から得られる満足感に加え設定が素晴らしく、王道のように見えて全然そうじゃなく、今まで読んできた異世界ファンタジーにはない斬新な設定にワクワクが止まりません。そしてギドとアシャフには妄想が止まりません(笑)ダンウォードも何かくすぐられるものがあります。バトルシーンは迫力がありすぎて何がどうなってるのか分からないけれど、雰囲気が伝わってくるし、見せ場はしっかり分かるように描かれているので大丈夫。とにもかくにも男女問わず全力でオススメしたい作品です。
    2023年3月に11巻発売予定とありましたが、遅れているのかな?早く続きが読みたいです。
  • 殺し愛

    Fe

    登場人物達の過去が切ない
    2024年4月24日
    タイトルが気になって試し読み後、先が気になり購入。最初は絵が苦手だなと感じたのですが、それも一瞬でした。一冊が170ページ前後と若干短めなのもありますが、とにかく勢いのあるストーリー展開で没入具合が半端なくて、全巻読むのに半日かかりませんでした。どんどん明らかになっていく事実が頭の中でパズルみたいにはまっていって、謎だらけの序盤から、終盤に全貌が見え始めるまで集中力が途切れる暇を与えません。登場人物達はそれぞれ魅力的でしたが、私はドニーが印象的で、誰より純粋で情深い人なのに、あんな生き方しか選べなかったことが悲しい。父を守ろうとして銃で撃ってきた少年とドニーが重なって、やりきれない気持ちになりました。あと、ラストのその後が読みたかったので、番外編が出たときはとても嬉しかったです。Fe先生、もっと描いて下さらないかなぁ。
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  • 幼なじみバーテンダーと始める快感レッスン【電子限定特典付き単行本】

    高篠らみ

    2巻まで読了
    ネタバレ
    2024年3月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 幼馴染みモノは大好きなので数えきれない程読んできましたが、この作品は付き合うまでの流れがめちゃくちゃ良かった!そして最高だったのは思いが通じあって初めてするところの描写。衛の佳奈への思いがが表情やセリフの全てから伝わってきて感動的でした。初読み作家様でしたが、相手への愛おしさをHの描写で表現する天才だなと思いました。読んでいると私まで愛されてる気分になってきてエネルギーチャージできます。付き合い始めた二人のこれからはどんな展開をしていくのか3巻以降も楽しみです。1巻には短編も収録されてましたが、こういうオマケ的に入ってる短編は可もなく不可もなくといった感じのが多い中、表題作と同じくらい面白かったです。絵もきれいで話も分かりやすく短編ながら読み応えがありました。
  • カラオケ行こ!

    和山やま

    作者買いです
    2024年3月23日
    「夢中さ、きみに」や「女の園の星」ではページをめくる度に吹き出して、もう絵を見るだけでも笑ってしまうようになってましたが、この作品はストーリー性があったせいか真顔になる瞬間がありました。とはいえ、思春期真っ只中の中学生男子と理不尽な893のオジサン達が奏でるハーモニーは抱腹絶倒でした。もう本当に和山先生が好きすぎてヤバイです。続編が読めると知ったときは天を仰ぎました。実写の方も観てみようと思います。
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  • たまゆらの日日

    波真田かもめ

    作者買いです
    2024年3月22日
    このお話好きだな~。激しくときめくような派手さはないけれど、登場人物一人一人が、亡くなった人達まで含め、みんなどんな人となりかが伝わってきて、スーっと感情移入できます。みんな愛に溢れた人ばかりなので、感情移入するほどに、じんわり心にぬくもりが拡がっていく感じがしました。中でも一番印象に残っているのは充の泉水への眼差しです。色んな思いが詰まっているのでしょうが、根底に流れているのは深い愛だというのが伝わってくるので、充が泉水に視線をやるたびにホロリときました。この二人はこの先も死ぬまでずっと、一番近くで時を重ねていくのだろうと自然に思えました。
  • 相愛シネマトグラフ113

    波真田かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2024年3月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 青春エンドロールの続編ということで、大好きな二人だったので迷わず購入。前作より青春度数高めで、夏樹が自分の将来のことを考えて、一歩踏み出そうかなというところまで、明らかな成長が見てとれて、なんだか私までワクワクしてくる素敵なお話でした。その分いちゃラブは控えめでしたが、夏樹と忍の信頼関係は、曲者ののび多君でも崩せない磐石さ。前作同様お互い自分に無いものを補い合いながらも、依存せず自立した二人であることが、今作を読んで分かりました。「本物とヤれてどうよ?」って聞いちゃう夏樹と、それに素直に答える忍が、めちゃくちゃ二人らしい気がしてすごく良かった!
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  • 青春エンドロール113

    波真田かもめ

    作者買いです
    2024年3月21日
    タイトルからして映画を彷彿とさせますが、最初の数ページ読んだ段階で私は映画館に座っているような気分になって、スーっとこの作品の世界に入って行きました。派手で話題性のあるタイプのじゃなくて、淡々として地味だけど味のあるタイプの邦画です。
    物語は夏樹の視点で語られていきますが、夏樹や忍がどういう人となりなのか、さりげなく、でも丁寧に描かれていて、彼らが自らにないものを補い合うように惹かれ合っている様にとても説得力がありました。この二人に流れる空気は彼等だけのものといった感じが伝わってきて凄く良かったです。
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  • アンラッキーと恋の嵐

    波真田かもめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2024年3月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 灯と春人の視線が合って、そのまま自然にキスをするところが凄く好きでした。更にそのまま雪崩れ込むエッチも二人の感情の高まりが伝わってきて良かったです。
    春人がアンラッキー体質という設定なのですが、確かに災難ばかりに見舞われて端から見てると気の毒ではありました。でも、灯との関係が客と店員というところから動き始めたのはアンラッキーのお陰であり、その後もアンラッキーが起こる度に二人の仲はどんどん進展していくんですよね。こうなると、何がアンラッキーでラッキーなのか分からなくなります。面白かったのは、二人が一緒に虹を見て嬉しそうに笑ったところから、「古くは虹は凶兆と捉えられていて」というニュースがテレビから流れる下り。結局、良いことも悪いことも起こっていなくて、起きたことを本人がどう捉えたかなんだなと思いました。なんだか前向きな気持ちになれる、素敵なお話でした。
  • スウィートホーム、レモネード

    波真田かもめ

    作者買いです
    2024年3月20日
    人の心に寄り添うって、こういうことだよなぁ。愛はぶっきらぼうに、倫太郎はテキトーな感じで、ちょっぴり落ちている相手の心をそっと掬い上げる感じ。この二人のさりげない優しさが心に染みました。一番印象的だったのは、愛が倫太郎に「生きてて、えらい!」というところ。それなーって思いました。生きてるとつらいことや悲しいこと、絶望的な気持ちになること多々ありますが、それでも私もみんなも生きてて超えらいよね!って改めて思いました。朝起きてえらい!歯を磨いてえらい!一人で服着てえらい!そんなのできて当たり前と思っている事も、実は当たり前じゃないんですよね。愛みたいに、自分のことも周りの人も、もっともっと褒めてあげたいです。
  • スモークブルーの雨のち晴れ

    波真田かもめ

    じんわり染みる
    2024年2月25日
    波真田かもめ先生の作品は試し読みするだけで購入には至らないことが多くて、この作品は試し読みすらしていませんでした。2月のパワープッシュ作品だったので何気なく試し読みしたら止まらなかった!吾妻と久慈の年齢を通ってきた身としては、たとえ自分とは全然違う背景の二人でも妙な親近感というか共感があって、めちゃくちゃ心に染みました。
    最初は久慈が何を考えてるかわからなくて、吾妻も久慈よりは分かりやすいけれど掴み所がなくて、全体的に良く分からないまま、とりあえずページをめくって淡々と読んでいました。でも、二人の人となりが徐々にはっきりしてくると、驚いたことに、セリフもモノローグも表情も無いようなカットなのに、視線一つで気持ちが伝わってくるんです。そこからはもう、一気読み!視線や顔の角度、間の取り方とかで、沢山のことを表現できる素晴らしい作家さんだなぁと思いました。BLではありますが、家族との関わりや人生とどう向き合うかに重点を置いているので、性癖に刺さらなくても読み応えのある作品でした。
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  • めぐみとつぐみ【電子限定特典付き】

    S井ミツル

    ケンカもメンタルも最強オメガ
    2024年2月23日
    タイトルと表紙が超可愛い!と思って試し読みしたら自分の性癖ドストライクでそのまま購入。今まで読んできたオメガバースモノでは出会えなかったアルファを腕力で倒してしまう狂犬受けに驚きましたが、読んでいて爽快でした。つぐみはオメガだからという理由で自分の行動を制限せず、自分のしたいようにしてるところが凄くイイ。痛い目に遭っても、オメガのせいにしない。自分勝手なように見えるけれど、私はそんなつぐみはカッコいいと思うし大好きです。そして恵も見た目はヤンキーっぽくしているけれど、誠実で真面目でつぐみにベタ惚れで、めちゃくちゃキュンキュンさせてくれる素晴らしい攻めです。性癖に刺さるとストーリーが頭に入ってこなくなるのですが、これは単純明快なあるある展開なので、脳が一旦停止して子宮で考えるようになっても理解できて楽しめます(笑)明るく楽しいオメガバースが読みたい方にオススメです。
  • 放蕩息子と恋の穴

    九號

    作者買いです
    ネタバレ
    2024年2月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いやー、これも文句なしに面白かった!!九号先生の作品は外れがないなぁ。主人公の攻めが陽キャの自由人なので、全体的にコメディ調で、何度か吹き出してしまうほどでした。一方受けが繊細で思い詰めるタイプで、シリアス担当といった感じでとてもバランスが良かったです。九号先生の描く表情が本当に素晴らしくて毎回感動するのですが、今回のようなアホなギャグ顔でも「これ以外無いよね」っていうベストな表情が描かれていて益々ファンになりました。そんな最強の画力に加え、セリフやモノローグからもキャラ達の心の機微が分かりやすく、まるで私もその場に居合わせて当事者として話を聞いているかのような錯覚に陥ります。最後、病院のベッドでやっちゃうのには驚きました。蒼介は自由人なので置いておくとして、稔がこんな後先考えず行動するなんてよっぽどだったんでしょうね。今まで抑え込んできた分、解放されて溢れてきちゃったのかな。でも後になって反省して落ち込む稔を、蒼介が元気付ける光景を勝手に妄想してしまいました(笑)
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  • ACID TOWN

    九號

    続きが読みたい!
    ネタバレ
    2024年2月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「羊の皮~」を読んで九号先生の他の作品も読んでみたくなりいくつか購入したのですが、私はこの作品が一番好きです。絵柄を物語の雰囲気に合わせて変えていらっしゃるのか、「羊の皮~」より渋い感じがして、私はこちらの方が好みです。ストーリーも圧巻で、読んでる間中鳥肌立ちっぱなしでした。ゾクゾクしすぎて風邪引いたかと思うくらい(笑)最初は謎だらけで状況がイマイチつかめないけれど、早い展開で色々分かってくるので、すぐに物語の世界に入り込んでいけます。なかなかに複雑な話なので、一回読んだだけでは全体を把握できませんでしたが、それも一度読み返せば大丈夫でした。読み返して全体を理解した時は、もうゾクゾク通り越して震えました。なんかもう、人間が持つあらゆる感情が詰め込まれていて、ただひたすらに切ないんですけど、龍児と椿とユキオの家族の愛が人と人を繋げていて、あぁ!もう上手く言語化できなくて悔しい!とにかく読んでみて欲しいです!任侠もの好きな方には是非とも読んでいただきたい。ジャンルの枠を越えた良作です。7巻が出ないまま随分経つようですが、まだ物語はこれからというところなので、絶対完結まで読みたいです。この続き読めずに死んだら、無念過ぎて怨霊になりそうな勢いで続刊を待ち望んでいます!
  • 羊の皮を着たケモノ【SS付き電子限定版】

    九號

    没入感がスゴイ
    2024年2月19日
    九号先生の作品はBL読んでることを忘れるくらい物語自体の牽引力?のようなものがすさまじいです。何故これほど我を忘れて読めてしまうのか不思議です。イチャラブとかはないのに、この読後の満足感。私は1巻最後のキスシーンがすごく好きでした。希望を感じさせるラストだったし、辰巳と生きていくのは並大抵の困難ではないと思うので、二人が苦しむ姿は見たくなくて、1巻読了時点では続きを読みたいとは思ってませんでした。そんなこと思ってても、2巻が出たと知って我慢できず読んじゃいました。辰巳が見せるすがるような執着に危うさを感じるし、新たな展開が不穏過ぎて、平和な日常どころか二人とも最後まで生きていられるのかな?とすら思えてきますが、怖いもの見たさで続きが読みたくて仕方ない!最後はどんな着地を見せるのか今から楽しみです。
  • 禁愛~獣人オメガバース~【単行本版】

    ともち

    作者買いです
    2024年2月2日
    このカップル、ピュアっピュアだなぁ。恋愛に対してうぶだとかいうよりも、魂レベルでピュア。受けのマヤは何も知らないまま生け贄として死ぬ予定だったからピュアでも問題ないのですが、攻めのバルドは王の嫡男として自分の本音を隠すように生きてきた感じです。マヤと二人の時のバルドは素の自分でいられるんだろうな。どんな形でもいいからマヤを側に置きたいバルドの切実さが伝わってきました。
    すごく好きなお話でしたが、正直もう少しページ数かけて読みたかったです。童話の登場人物のようなピュアな二人の物語は、個人的に大好きなのですが、展開が絵本並みに早くて、その行動に至るまでの心情など随分削られている感じがしました。あとがきで作者様自身嘆いておられましたが、今回は本当にページ数が足りず泣く泣くカットした部分が沢山あるようでした。それ全部読みたかったな~!
  • 従順ビッチLover【電子単行本版限定カバー特典付】

    ともち

    作者買いです
    ネタバレ
    2024年2月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 今まで読んできたともち先生作品の攻めの中で一番好きです。嫉妬に狂い始めた時は、毎度お馴染みなクズい男なのかと思いましたが、明るく単細胞な裏表のないイイ奴でした。湊の過去はドロドロしていましたが、これくらいならともち先生らしさを添える程度。そんな過去があるからこそ、海斗に溺愛されて戸惑う可愛い湊が拝めるのだから、元カレのクズ男にはむしろ感謝です(笑)。色々良い方向へ変わっていく彼らに希望を感じるラストも良かったです。
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  • まきちゃんは彼とセックスしたい

    ともち

    作者買いです
    2024年2月2日
    ともち先生の幼馴染みモノは両片思いのジレキュンラブだけに終わらなかった。重なる時はこれでもかというくらい重なるのが不幸というもの。最後のページ、大粒の涙をこぼしながら「よかった」と呟く真希が健気でいとおしかったです。自分のツラさより、修の気持ちを気にするとは。泣けますね。ともち先生の受けってみんな優しすぎる。だから傷だらけになっちゃうんだろうな。高校生という柔らかく無防備な心に深い傷を負った真希ですが、修とのこれからでつらい過去を上書きしていって欲しいです。
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  • 泥沼

    ともち

    作者買いです
    2024年2月1日
    ともち先生のメンタル弱くてダメダメの受け、好きです。何やってんだ、しっかしろよー!って思いながらも、しょうがないな~って受け入れてしまう魅力があります。クズい元カレ光一も良かったな。彼なりの愛があって切なかった。信じられないようなことする人って、その人が生まれつきクズい訳じゃなくて、ただ自分がしてることがどういうことか気付いてないだけということが多々あります。望む結果が得られなかった原因は何か気付くために、光一にはこの体験が必要だったんだなと思いました。光一には今回の学びを生かして、いつか好きな相手と幸せになって欲しいです。おまけページの続き読みたくて仕方なかったです。
  • 二番目の男

    ともち

    作者買いです
    2024年2月1日
    ともち先生の初オリジナル作品で、同人誌で出した物を単行本化したそうです。絵柄が好きなわけでも性癖に刺さったわけでもないのに、すごく話に入っていけたのは心情描写が細やかだからでしょうか。流れるような展開で、あっという間に一息で読めてしまいます。クズい攻めとすがりつく受け。普段は選ばないタイプの話でしたが、面白かったです
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  • GOOD BOY中毒【単行本】

    ともち

    心の柔らかいところにグサグサ刺さる
    2024年1月30日
    律に褒めてもらいたい心の声が、他人事とは思えず、めちゃくちゃ感情移入してしまいました。BL作品では滅多に感情移入しないのですが、好きな相手の犬に成り下がろうとする気持ちわかるな~。冒頭はコミカルな感じだったので、こんなにシリアスな展開になるなんてびっくりしました。1巻読んだ時は辛かったけど、その分2巻で救われて超嬉しかったです!初読み作家様でしたが、心揺さぶられる物語でとても引き込まれました。ともち先生の他の作品も読んでみたいです。
  • 田部さんは食べられたい

    栗崎三号

    6巻まで読了
    2024年1月27日
    陽キャの申し子のような飯田くん。田部さんへのアプローチは理性が飛びすぎてて変態認定されてもおかしくない感じですが、彼ならばオールOK!生い立ちからして下手すればひねくれちゃってもいいところを、歪まず真っ直ぐ大人になれたのは、彼が周囲の愛情を素直に受け取れるからなんだろうと思います。そういう面で田部さんは正反対なので、この二人がどうしようもなく惹かれ合うのも分かるし、共にいることで学び合える気がします。自己卑下は酷いけど、田部さんはめっちゃ良い子なので、トラウマ乗り越えて自由になれたらもっと魅力が花開くのではと思いました。脇のキャラ達も個性派揃いで物語を盛り上げてくれるし、エッチ描写は文句のつけようが無いほど最高なのでTLとしての満足度も高いです。ただのフェチものではないので迷われている方いたら是非読んでみて下さい。
  • 手中に落としていいですか【単行本版】

    くれの又秋

    4巻まで読了
    2024年1月27日
    初めて読む作者様でしたが、思い切り心臓を鷲掴みにされました。
    糸目を見つけたら現実でも漫画の中でも推さずにはいられない性分の持ち主なので、こちらも巳鹿島の糸目に惹かれて購入しました。しかし、物語の最初の方こそ糸目を愛でる余裕があったのですが、すぐにストーリーに引きずり込まれ、ドキドキしながら糸目そっちのけで夢中で読んでいました。
    実を言うと割と終盤まで巳鹿島は裏でヤバい事してるとか、とんでもない闇を抱えている裏の顔があるとか、とにかく「こいつはヤバい奴に違いない!」っていう思い込みが私の中にありました。4巻を読んでようやく、「あ、なんだ、可愛い糸目そのまんまの、めっちゃ良い人じゃ~ん!」って気付きました。いやむしろ、漫画の世界でも滅多にお目にかかれない360度全方位的に良い人でした。優しさや気遣いが完璧すぎて怖いくらいです。だから裏があるように見えちゃうのかな?
    最初は少し絵が苦手かもしれないと思ったり、「どこまで焦らすんじゃ~!」っていつまでたっても進まない関係にヤキモキしたりしましたが、4巻で全てが吹き飛び、私はこれを読むために生きてきたのかもしれないとすら思いました。とにかく昇天しそうなくらい良かった・・・。焦らされた分、余計クルものがありました。その頃には絵柄も「これじゃなきゃ嫌だ!」って思うくらい好きになっていました。
    私は察するのが苦手で、作品によっては「察してください」という空気を漂わせるだけで明確には表現しない部分があったりするので、その度にモヤモヤします。でも、くれの先生はそんな私でも察することができる表現力をお持ちでいらっしゃる。画面上のあらゆる要素を駆使して言葉の部分を補っているので、私のような者にも察することができるんだと思います。大変ありがたいです。特に4巻最後の長い長い2人の絡み。私の中に流れ込んでくる情報量が膨大過ぎて脳みそが爆発するかと思いました。これはもう、とにかく読んで欲しい。みんなに読んで欲しい!!
    やっと思いが通じ合った二人がこれからどんなお付き合いをしていくのか、続編が楽しみで仕方ないです。
  • 正反対な君と僕

    阿賀沢紅茶

    私の心の栄養剤
    2023年12月31日
    氷の城壁に感動して、同じ作者様の新作ということで読み始めました。同じ高校生の日常でも、こんなに雰囲気が変わるなんて。割とシンプルな題材なのに、阿賀沢先生らしい描き方で特別な物語に仕上がっています。読むと元気になるし、読んでる間ずっとニマニマしちゃってるので、一人の時しか読めないです(笑)人を選ばずオススメできる作品です!
  • 発情する運命~エリートαの理性が限界~【単行本版】

    七緒リヲン

    紳士過ぎるヒーロー
    2023年12月30日
    分冊版で試し読みして面白かったので此方で購入。今まで読んできたTL作品の中でも特に好きなものの一つです。王道な設定と展開ですが、序盤から勢いがありグイグイ引っ張られて夢中で読んじゃいました。指でイカされる処女のヒロインがエロいのなんのって。Hシーンも清潔感があるのにエロくてドキドキします。普段は紳士なヒーローが自分を抑えきれない感じなのも好き。運命の番は置いておいても、価値観とか人間性が近い感じがするヒロインとヒーローなので、一緒になるのが自然に思えるところも読んでいて気持ちいいです。早く4巻読みたいです。
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  • ボクはイケメン

    きづきあきら+サトウナンキ

    身近な人の死を無駄にしない
    2023年12月25日
    他に類をみない主人公のせいか、最後にどうなるのかわかりそうでわからず、ラスト近くまでドキドキしながら楽しめました。読んでいる間は登場人物達の言動に随分感情を揺さぶられました。それぞれの長所短所が良く描かれており、反感を持ったり、共感したり。悪役に徹した鮫島さんや蛇沢君にも、最後の方ではそのセリフに納得させられたりしました。主人公をはじめとして癖強めな人達がやり合う中で、徐々にそれぞれが本音に近づいていくのを、我が身を振り返りながら見守りました。読み返す度に気付きを得られそう。購入して良かったです。
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  • 俺が好きなど嗤わせる【コミックス版】

    里つばめ

    作者買いです
    2023年12月23日
    俺が好きなら跪けのスピンオフということで、本編でとてつもなく存在感を発揮していた色気ダダ漏れ神谷次長と無精髭のムサイ梶次長のお話。里先生の作品はいくつか拝読していますが、毎回全然違うカップルのお話で魅せて下さるので驚きます。今回のお話は付き合うことに消極的な受けに攻めが猛アプローチするという点で本編カップルと同じですが、全く異なる感触をもってしまう不思議。人生の酸いも甘いも経験したちょっと大人の二人の恋。ガチで攻めてぶつかり合えた若い頃と違い、行動の動機が守りに入ってるところに、中年っぽさを感じました。梶は男が惚れる男って感じで、分かる人には分かるタイプのイイ男。今まで読んできた里先生の作品の攻めの中で、私は梶さんが一番カッコいいと思いました。神谷はそんなデカイ器の男にピッタリなパートナーだなと思います。
  • 俺が好きなら跪け

    里つばめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2023年12月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ G aps シリーズとは全然雰囲気の異なるお話ですが、コレもめっちゃ面白い!受けの松田がとにかく良い!ギャップ萌えってこういうことかと改めて思い知らされました。松田は加藤が大嫌いだけど、初めから意識しまくり執着しまくりなところ、はたから見れば大好きなんだなとしか思えないヤツですよね。先輩すら小バカにしている松田。能力を認めライバル視している相手が告白してきたら嬉しくなるのも頷けます。狙った女性に告白されるより、ずっと嬉しいんだろうな。口や態度では加藤を拒絶していても、最後まで「満更でもない」という気持ちが漏れでていて、そんなところも可愛いなと思いました。リテイクのラストの加藤のセリフには、「これで完璧に落ちたな」と察して、一人でニヤニヤしちゃいました。そして、メインの二人の傍らで、凄まじい色気を放ち存在感を残していた神谷次長。正直気になって仕方なかったのですが、梶さんとのスピンオフがあると知り歓喜したのは言うまでもありません。里先生って、どこまでも読者の期待に応えて下さる。ありがたや~。
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  • 風待ち休暇

    里つばめ

    作者買いです
    2023年12月21日
    短編集はどうしてもその短さ故に、読後は物足りない気持ちになることが多いので、作者買いでなければ手を出さないようになりました。今回も作者買いでしたが、読んでビックリ。何この満足感!4話収録されていましたが、全て異なる設定で登場人物の性格も被っておらず、それぞれ新鮮な気持ちで楽しめます。長編ならここから始まるというところで終わっていますが、描かれなかったその後が目に浮かぶようで、物足りなさを感じません。妄想がはかどるのは、各キャラの性格が読者に十分伝わっているからでしょう。付き合うまでのモダモダを描きつつ、人物の人となりを読者の中で確立させてくれるので、里先生の作品は読みやすいのかもしれないなと思いました。短い中でも伝えきる、里先生の凄さを改めて感じました。あと、表題作の「風待ち休暇」の続きだけ、最後に収録されていて、読めないものと思い込んでいただけに、少しでもその後が読めて嬉しかったです。
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  • 未熟な僕らの卒業論文

    里つばめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2023年12月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 里先生の作品はリーマンの色気ムンムンお仕事物語の印象が強烈ですが、そうじゃないものも良作ばかりだなと思いました。今回は理系大学生の親友同士のお話で、グダグダ思い悩む主人公大輔と、竹を割ったような性格の旭の対比が鮮やかで、学生らしい若さも相まって眩しかったです。これほど対照的な性格だと、恋愛関係なくても惹かれ合いますよね。自分にないものを求めてしまうのが人の性です。折に触れて想いが溢れてしまう大輔に、最初はつれない態度だった旭が突然その想いを受け入れた時は驚きました。でも、考えてみれば自然なことで、旭にとっては自分の気持ちが恋情か友情か、関係が恋人か親友かなんて気にならないんだと思います。そこにこだわる人なら、空気読んだり角のたたない言い方もできるはず。大輔以外に親しい人がいないって、つまり大輔だけで足りているってことなのでは?多分、旭にとっては大輔が傍にいることが何より重要で、大輔が恋人になりたいと本気で思っていると分かったら、ごちゃごちゃ考えず受け入れるんだろうなと。主人公が心の中では饒舌なので、旭は何考えてるかわからない感じで読み進めていたので意表をつかれましたが、旭は説明がいらないくらい最初から大輔しか見てないし、凄い近距離で付き合っているし、目的も明白でした。むしろ曖昧だったのは大輔の方。私が一番グッときたのは初めてのエッチで、ごく自然に攻守交代しているところ。どっちがどっちかなんて気にならないところ、旭だなぁって思いました。描き下ろしもすごく良かった!この二人らしいやり取りに萌え、極めつけが「今日はお前のコレ出番無しな」って旭のセリフ。ホントにこの二人最高だな~。
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  • Evergreen Days

    里つばめ

    作者買いです
    ネタバレ
    2023年12月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 一冊まるっと表題作、設定や展開は王道なのにそれを感じさせず、とても読み応えがありました。主人公と先生の心情が丁寧に描かれていている上に、周りの登場人物達が二人の人となりを補足してくれるので、より分かりやすかったです。主人公は他の子よりエネルギーが強い子なのか、もて余して鬱屈してるところに、先生に恋をして突破口を見つけちゃった感じ。行くとこまで行かないと止められない!校則違反も見逃すくらい面倒なことは避けたい性分の先生は、言い訳しながらなかなか主人公の想いを受け入れず拒んでいて、そこがまたリアルに感じました。一方で、凄まじいエネルギーをぶつけられ、最終的にはほだされ付き合っちゃうところも先生らしいなーと思います。描き下ろしのsuger daysが秀逸で、二人の性格や関係性が滲み出てる感じがして、すごく良かったです。
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  • DOGS

    里つばめ

    スピンオフということで読んだけど
    2023年12月20日
    Gapsの二人も大好きだけど、こっちの二人も最高でした。同じ世界線の話なのにガラッと趣が変わってスピンオフとは思えない!Gapsは日常だけど、こちらは一般人から見たら非日常。警察官ならではの様々な事件が絡んでくるので、別のドキドキも楽しめます。攻めの斎藤が金も名誉も立派な実家も何でも持ち合わせている上に、頭も良くて器用に何でもできちゃうタイプ。そんな持てる者の人生を歩んできて、プライドも尋常じゃなく高くて思い通りにならないとぶちキレるような男が、何にも持ってない矢島を好きになっちゃうんだもんな~。加えて斎藤に対する矢島の態度が完璧で百点満点なんですよね。計算じゃないところがまたね~。斎藤と矢島の性格故か、セリフやモノローグ以外の描写から二人の心情を読み取ることが多いけれど、そこが心を鷲掴みにされる理由の一つかもしれないです。妄想をかきたてられるといいますか。あー、このシリーズ永遠に続いてほしい!
  • GAPS

    里つばめ

    無限ループ
    2023年12月20日
    初めて読んだときは、最後まで読んで、そのまま最初からまた読むの繰り返しがエンドレスで続いてしまって、誰か止めて~ってなってました。あまり従順ではないけれど、とりあえず気持ちはワンコな年下攻めと、自己肯定感は低めなのに他人を受け入れる器がデカイ母なる大地のようなオジサン受けの組み合わせが私の性癖に刺さってしまいました。でも、攻めの片桐のキャラも良いのですが、私は受けの長谷川の魅力に骨抜きにされ、ぶっちゃけ私が長谷川さん抱きたいです。脇役の矢島君がまた良い男で、彼のスピンオフまであって、里先生どこまで最高なんだろう。ラフなタッチで描かれる淡々としたリーマンの日常。それだけで何故かエロく見えてくるのに、里先生の手によるHシーンは間近で眺めているような臨場感があり、こっちまで熱くなってしまいます。しかも百戦錬磨の片桐さんにも屈せず、長谷川さんは数巻に渡り貞操を守り抜いたので、読んでいる私としては待ちに待ちまくった展開な訳で、そりゃ熱くもなるってものです。Dogsの方は続巻出たので、次はこちらで出ないかなと期待しています。待ち遠しい!
  • きみが心に棲みついた 新装版

    天堂きりん

    自分の課題と向き合う強さ
    2023年12月19日
    久しぶりに読み返して、やっぱり良い作品だなと改めて感じました。全てが噛み合わなくて主人公がドツボにはまっていく様子は、読むのにエネルギーを使うのでしんどいけれど、どん底まで落ちても諦めず、そこから浮上していく姿は感動ものでした。八方塞がりで絶望しかけている人なら励まされると思うし、辛い状況を乗り越えた経験のある人なら、すごく共感できると思います。途中読み進めるのを断念しそうになっても、是非最後まで読んでほしいです。ちなみに最後というのは、この新装版のではなく「きみが心に棲みついたS」の方の最後です。こっちは中途半端に終わっていますが、Sの方に続いて完結となります。
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  • #BLごっこ【電子限定描き下ろし付き】

    ニクヤ乾

    作者買いです
    2023年12月18日
    BLごっこっていうの、実際にあるのかな?SNSやらないので疎いのですが、初めて読む面白い設定だなと思いました。きっかけはB L ごっこでしたが、それ以外は至ってオーソドックスな展開。なのにやっぱり面白い! ニクヤ先生の作品は3作目ですが、登場するどのカップルも、なんかこの二人の関係性良いな~、羨ましいな~って思ってしまう。不思議ダナー。どっちかというと、攻めの愛の方が深くて重いからかな?気楽にサクサク読めて、読後はキュンで満たされるお話ばかりなので、ニクヤ先生の作品は読みやすいです。
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  • 抱けるドラッグに一級カレシを

    ニクヤ乾

    作者買いです
    2023年12月18日
    抱けるドラッグに一級彼氏とは、またまた言葉のセンスに唸らされました。タイトルが秀逸。このタイトル通りの仕事をした橘さんが一番の功労者ですね。一級ってつくと、国家資格のように感じますが、ちょっとやそっとじゃ一級彼氏と認めてはもらえないだろうからレア度が違う。全体に散りばめられたユーモアで、厳しい展開でも安心感があって、最後まで楽しく読めました。「社内恋愛の~」の受けとは違うタイプの甘えベタな甘えん坊受けでしたが、これも良かったです。彼の幸せを全力で応援したくなるし、非常に母性本能をくすぐられました。なんか赤ちゃんみたいなのに遠慮がちに愛を乞うところがたまらないです。毎回巻末にキャラ設定がオマケでついているのですが、北野辰臣の説明に、「なんだかんだで受けになるタイプ」ってあって、激しく同意してしまいました。幼稚なだけで根っからの悪い奴じゃないんだろうなって思います(笑)
  • 社内恋愛の相手は俺ですけど?

    ニクヤ乾

    こんな二人が理想かも
    2023年12月17日
    ビ●チだけどビ●チ過ぎない、品のよさと知性を感じさせながら子供のように甘えてくる年上の受け。加えて、この体つきのエロさよ。なんだこの受けは!けしからん!最高だな!て思いました。そんな受けにピッタリの攻めも良い仕事をしていました。具体的に上手く表現できないけれど、この二人の関係って、なんか良いなーって思いました。憧れるし、羨ましい。割と淡々としてて大きな波乱はないけれど面白かったです。小さな波乱があっても、結局ゴチソウサマデシタって感じで始終甘いお話でした。個人的に一番印象的だったのは、甘えん坊将軍の27歳児というワードです。目から鱗が落ちました。あと、受けの背中からお尻にかけてのラインに目が釘付けになりました。攻めが心配するのも頷けます。
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  • サービスタイムが終わらない【おまけ付き電子限定版】

    山田2丁目

    もうちょっと読みたかった~~!
    2023年11月24日
    鬼のお話がとても面白かったので、作者様の他の作品も読みたくなり購読。ラッキースケベがきっかけで始まる恋なんて、ありそうでなかった設定だなと思いました。独特なのは、それが体質というところ(笑)わざとじゃないかと疑われ続けた南部君にとって、暖かく受け止めて許容してくれる吾野さんが神様に思えるのも頷けます。両片思い中の二人が焦れったくて可愛くてキュンキュンしました。すごく面白かったけど、吾野さんのキャラがフワッとしていて物足りなかったかも。その後の二人が読めたら嬉しいです。
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  • 食べてもおいしくありません

    山田2丁目

    5巻まで読了
    2023年11月23日
    独自の設定が大枠も細かい部分もとにかくめっちゃ面白いです。食う食われるの関係って、なんかエロくて良いですね!設定だけでも笑えるところが沢山あるけれど、人物同士の会話が最高で、小さな手書き部分まで熟読してしまいます。脇役の子達までみんな揃って良い奴で、彼らの会話を読んでいるだけでも癒されます。
    受けの日和がチョロいくせに素直じゃないし、攻めの穂高も最初は鬼の本能から手を出した感じで、なかなか恋人らしい甘い空気は流れないけれど、そこが他の作品にはない独特な面白さな気がします。新刊も楽しみです!
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  • アシガール

    森本梢子

    笑いすぎてお腹痛い!
    2023年11月22日
    この作品は誰にでもオススメできる傑作だと思います。少女マンガの主人公って、恋をしてそれなりにキラキラしてる女の子が多いと思うのですが、唯は違う。怖いくらいギラギラしてます。恋は盲目と言うけれど、若君のこととなると何も見えなくなって、猪突猛進。でも全てを捨て去っても若君を守ろうと奮闘する姿は、とても健気なんですよね。絵柄も青年マンガっぽいし、ひたすら笑いをくれるだけかと思いきや、ラブストーリーとしてのときめきもしっかりもらえます。出てくるキャラも最高で、みんな大好き!読むと元気をもらえるし、男女問わず楽しめると思います。
  • 甘く痺れて抜けない、義兄の棘【単行本版】

    八重代七瑚

    3巻まで読了
    2023年10月25日
    単話の方で試し読みしてこちらで購入。ただのドロドロした昼ドラ展開なのかと思いきや、めっちゃ面白い!絵柄が少し不安定な感じがしますが、心を込めて丁寧に描かれているのが伝わってくるので気にならず読み進められました。特に表情から伝わってくる感情がすごく良いです。何よりストーリーが良く作り込まれていて魅力的。回想という形で過去と現在が入り乱れるので最初は混乱しますが、読み直すと駿と瑠璃の気持ちの変遷が見えてきてギュンギュンさせられました。駿の他の人には無関心なのに、瑠璃にはネチっこいところがツボで、恋愛になる前から瑠璃には誠実で気にかけてあげていたところも良かった!無感情に見えて、本来は優しい子なんだろうな。他にも、あおちゃんや野水さん、義理の母の翠、、、物語を面白くしてくれるキャラが脇を固めていて、これからが楽しみでなりません。こんな風に楽しませてくれるTL作品は初めてです。
  • 笑わなくていいのに【合冊版】

    相野ココ

    男前な攻めが素敵
    2023年9月28日
    南君読んで相野先生の他作品も読みたくなり購読。南君がめっちゃ良かったので、どうかなーと思いながら読んだのですが、これも良かった!南君のは割と特殊な設定でしたが、こちらはとてもシンプルで構成要素はありきたりなのに物凄くグッときました。登場人物の心情が表情やセリフからビシビシ伝わってきて、押したり引いたりの具合もいい感じに私の心を揺さぶってくれて読み応えがありました。攻めも受けもお人好しで根っこは似ている二人だけど、ちょっとずれてて放っておけない感のある受けに、頼れる兄貴みたいな攻めがピッタリ合ってて最高でした。脇役達の使い方も絶妙でした。絵柄が最近のより少しあっさりめ?な感じがして、私はこの方が好みかもしれない。相野先生の過去作を色々読んでみたいです。
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  • 南くんはその声に焦らされたい【コミックス版(電子限定20P有償小冊子付)】

    相野ココ

    バッターン!
    2023年9月27日
    これはもう、読んだ時はびっくりしゃっくりでしたよ。新しい世界の扉が凄まじい音をたてて開きました。何これ、何コレ、何kore。。。エロすぎる。何故こんなにエロいんだ?それは恐らく相野先生の描写力なんでしょう。思いが通じあってからのエッチも良かったけれど、両片思いの時にしていたことの方が私にとっては衝撃のエロさで、エロい描写って奥が深いなとしみじみ思いました。ちなみに、レビューのタイトルは、新世界の扉が開いた音でもあり、有償小冊子を読んで酸欠で私が倒れた音でもあります。自分の性癖に刺さりすぎたのか、呼吸すら忘れました。2巻はR18版を買おうと思います。
  • 恋する鉄面皮【電子限定おまけ付き】

    中田アキラ

    4巻まで読了
    2023年8月23日
    淡々と進んでいく地味な感じのお話だなぁと思いながら、無料立ち読み分で終わらせようか迷いましたが、何となく惹かれるものがあってそのまま購読。この何となくって大事だなと痛感しました。すごく良かった!エチはさっぱりとした描写だけれど、登場人物達の心理描写に重点が置かれているので読み応えがありました。二組のカップルの話なのですが、この四人の関係性がすごく素敵で憧れます。四人とも魅力的ですが、私は夏目が好きだなぁ。こんなお嫁さん欲しいと思わせる、斎藤さんとは違う女性的な包容力を感じます。斎藤×富田カプもすごく良いのですが、私はベッドの上でしか見られない艶やかな夏目がもっと見たい!6巻は北川×夏目メインの巻だと良いな~と思っています。ちなみに、斎藤さんに関しては、意表を突かれて余裕を無くすところが見たいです。全てお見通しって感じで何にも動じないからつまらないんですよね。富田さんには無自覚に色々やらかしてもらって、斎藤さんを翻弄してほしいです。
  • 愛しのXLサイズ

    重い実

    15巻まで読了
    2023年8月22日
    しばらく読まないと禁断症状が出るくらいこの独特な面白さにハマってます。なのに私の語彙力の無さから、その良さを言葉で表現できないもどかしさ。とにかく一冊読んでみてとしか言えないという。ただ先生の個性が一番バランス良く配されて、絶妙な面白さに仕上がっているのがこの「愛しのXLサイズ」のような気がします。ストーリーも絵柄もキャラもエロも笑いも、全ての配分が絶妙で癖になります。続刊がちょいちょい出るのも嬉しいです。正直なところ、重い実先生の作品は毎回似たような感じではあるのですが、初めて買うならこの作品をオススメします。
  • シャングリラの鳥

    座裏屋蘭丸

    2巻まで読了
    2023年7月31日
    座裏屋先生の作品は2作目ですが、先生の画力大爆発といった感じです。セリフが無く絵だけで語られるシーンの説得力たるや!全ページ、全コマ絵が美しくて、ひたすら眺めていたい気持ちと、ストーリーの先が気になって読み進めたい気持ちが葛藤して気が狂いそうになります。解放感溢れるリゾート地のリラックスした環境で美しい小鳥達との快楽に耽る。そこに緊張感を与えるのがフィーの過去に関わる怪しい影だったり、アポロの心情の変化だったりするわけですが、ここからどんな展開をみせるのかとても楽しみです。3巻出たばかりだから次はだいぶ先になると思うと、読んでしまうのがもったいないとか思ってしまう。個人的には、元々恋愛に能動的だったアポロが本領発揮するところが早く見たいです。フィーに対しての思いを自覚していく様子が、ダムの決壊を眺めるようなハラハラ感があってたまらないです。
  • その世のどこか、蒼天のゆりかご【ペーパー付】【電子限定ペーパー付】

    鯛野ニッケ

    表紙で衝動買い
    2023年7月24日
    鯛野ニッケ先生の「その世のどこか」シリーズは読みたいなと思いつつ先延ばしになっていた作品で、1作目から順に読んでいく予定だったのに、この3作目の単行本表紙を目の当たりにした瞬間「ギャー!」ってなって、予定など全て吹き飛んでポチってしまいました。案の定、1作目購入前に我慢できずに読んでしまいましたが、やっぱり1作目から読んだ方が深く感情移入できるんだろうなという感触が半端なかったので、ちょっと買いに行ってきます。もちろんこれだけでも十分楽しめる内容で、個人的に主従モノや枯れかけたオジサンが大好物な私としては大満足でした。シンの人柄にも惚れてしまった。今から1作目読んで無限ループにハマりに行こうと思います。
  • マッシュル-MASHLE-

    甲本一

    16巻まで読了
    2023年7月21日
    物語のどこをとっても既視感しかないけれど、そこがこの作品の面白さでもあって、最初の方は時々吹き出しながらずっとニヤニヤしながら読んでいました。マッシュが魔法の攻撃に対して、筋力のみでどう応戦するかが毎回楽しみでしたが、コメディ100%だった序盤から打って変わって、徐々にシリアス度が増していき、ネタも尽きてきたのか笑いも新鮮味に欠けてきて、途中もう買うの止めようかなとも思っていました。でもせっかくなので最後まで見届けようと思って買い続けたら、なんかこれ割といい話だなと気付いて、やっぱり読んでよかったと思いました。あと、作者様の画力の成長ぶりも見ものです。ノートの端の落書きみたいな絵も可愛かったけれど、終わり間近になってとても迫力のある絵になってきて見応えがあります。最後はどうなるのか楽しみにしています。
  • 贄姫と獣の王【特装版】

    友藤結

    最終巻のみ特装版を購入
    ネタバレ
    2023年7月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ アニメ化された関係か最近よくキャンペーンをしているのを見かけるので、久々に読み返したら無限ループに陥りました。もうホントにこの物語読んでると心が洗われる。
    特装版ではレオとサリのラブラブ新婚生活が読めないかと密かに期待していましたが、婚姻の儀から一年経っても婚前と変わらぬ清い二人でした(笑)
    私の邪な期待はさておき、特装版の内容には満足しています。二人のやり取りからは仲睦まじさが伝わってくるし、どの番外編も優しさとユーモアに溢れたお話で、とても面白かったです。この作品の世界観がお好きな方なら、買って損はないと思います。
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  • だったら俺に惚れてしまえ【合冊版・特典付】

    おやぬ

    完結まで読んでレビュー追記
    2023年6月30日
    なんかオラついたタイトルと表紙に苦手意識を持ってしまい、広告やセールで見かけてもスルーし続けていた作品。完結を機にやたら1巻試し読みが目についたので、なんとなく読んだのですが、今までスルーしてたのを激しく後悔しました。ガチのTLなのに、物語に厚みがあるというか、しっかりしているので読み応えがあります。特に流というキャラが完璧なまでに確立されていて、ところどころに彼にしか言えない見事なセリフが爆弾のように投下されて、読んでいる私のハートは大惨事でした。こんなセリフどうやったら思いつくんだろう。おやぬ先生、天才だな!
    初対面からサカってばかりの流と亜衣なので、そりゃぁもう濃厚な描写の連続となっている訳なのですが、いつもなら巻数が進むにつれて胸焼け気味になって飽きがくるのですが、この作品はそれが全くないんです。特に魅力的なのは流の表情。普段はクールで表情に出さないのに、亜衣に心動かされた時の隠しきれてない表情が最高です。別に自分に向けられている訳ではないのに、本気でときめいてしまいます。無駄のないシンプルな絵柄で、こんな微妙な表情を描き分けるおやぬ先生、やっぱり天才だな!
    あと、個人的にシリアスと笑いのバランスを重要視するのですが、このお話は絶妙なんですよね。亜衣も苦労していますが、別の意味で流の背景も重苦しくて、ここから命懸けで乗り越えていかないといけないっぽいのですが、良い感じに笑いが気持ちを軽くしてくれるので気がふさぐこともなくサクサク読めてしまいます。TL読む方なら、この作品は本当にお勧め!!おやぬ先生の他の作品も読んでみたくなりました。(追記)なんなのもう!!!ってくらい最高なラストでした。最後のページ、それを体現するような二人の表情が印象的でした。彼らのその後もずっと読み続けたいと思うくらい面白かったです。物語の緩急の付け方が独特で飽きがこないんで永遠に読んでいられる気がします。只今コレクターズエディションの購入を検討中w
  • ピンクスクラップ

    ミユキ蜜蜂

    幼馴染っていいよね・・・
    2023年6月29日
    本編に登場した中でも一番好きなカップルが殿君×あみちゃんだったので、このスピンオフはめっちゃ嬉しかったです。幼馴染設定と見るや試し読みせずにはいられないくらいなのですが、この2人は特に妄想を搔き立てられるので大好きです。正反対の性格で惹かれ合うという場合でも、そこに幼馴染設定が加わるだけで説得力が倍増するから不思議です。小さい時からずっと一緒にいて、良い面も悪い面も全部把握してるというのが大きいのかな。由希と成瀬もちらちら出てくるし、本編の元になった読み切りも収録されているので、「なまいきざかり。」ファンの方は買って損はないのではないかと思います。他にも高校教師と生徒の恋を描いた作品も収録されていて、私は個人的に高校生を好きになる社会人というのに抵抗があるため苦手ではありますが、物語としては良かったと思います。
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  • なまいきざかり。 番外編付き特装版

    ミユキ蜜蜂

    コアなファンなら楽しめる内容
    ネタバレ
    2023年6月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 一秒でも長く「なまいきざかり。」の世界に浸っていたいというファンの方なら全力で特装版をお勧めしますが、普通に好きくらいの方なら、読んでも読まなくても本編の理解には影響を与えないような軽い話ばかりなので通常盤でもいいと思います。私はザ花に掲載されたというエロキュン袋とじが読みたかったので、迷わずこちらを購入しました(笑)普段TLを読みなれている脳みそ的には、正直色気が無さ過ぎて物足りなかったけれど、2人らしいといえばらしいエロなのかもしれません。本編の方でも少女漫画としては攻めてる方だと思いますし、袋とじだからと言って更にもう一歩踏み込んだ感じになるということはなかったです。でもまぁ、いつも素直になれない2人がイチャイチャしてる様子を読めるのは良いので、買って後悔はないです。エロについてばかり言及してしまいましたが、最終巻の特装版に後日談的な番外編がなかったのは驚きました。2人の赤ちゃんとか見たかったな~。
  • なまいきざかり。

    ミユキ蜜蜂

    幅広い層にお勧めできる良作
    2023年6月28日
    実を言うと、主人公の由希にも、ヒーローの翔にも、なんなら登場人物の誰一人共感できなくて、感情移入できないまま読み進めていったのですが、それでもめっちゃ面白くてドンドン読めちゃって、ラストまで読んだ後も爽快でした。共感はできなくてもキャラ全員大好きで、彼ら独特のノリも大好きで、たまに読み返してはワチャワチャした空気を楽しませてもらっています。「なまいきざかり。」の世界そのものが自分とかけ離れ過ぎているので、自分の人生では体験しなかったことばかりが濃縮されており、本当に読んでいて楽しいんですよね。恋愛漫画にもかかわらず、読んでいる間、私の胸は全くキュンとしなかったけれど、そんなことは全く問題にはなりませんでした。ときめきはなかったけれど、当て馬がこれほど爽やかに健闘する話は読んだことが無く、特に袴田君は個人的に表彰してあげたいくらいです。私は翔が高校卒業した12巻完結でもいい感じに収まってて良いのになと思っていたのですが、大学生編があったおかげで袴田君の頑張りを読むことができたので、やっぱり23巻まで続いてくれて良かったと思い直しました。袴田君、本当に良い子だったなぁ。静ちゃんに幸あれ。
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  • 死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから

    白川蟻ん/六つ花えいこ/秋鹿ユギリ

    3巻まで読了
    2023年6月23日
    単話を試し読みした際、なんとなく惹かれて、とりあえず1巻を購読。更に2巻を読み、白川先生に一生ついていきたいと思いました。いやもう、なんでこんなに白川先生の絵も漫画も素敵なの!表紙なんていつまでも眺めていられるし溜息しか出ない。この物語の雰囲気にピッタリ。漫画の描き方も、ただそのままを漫画にしたというのではなく、原作を読み込んで咀嚼した後、白川先生の感性で一番効果的に表現できる瞬間を模索している感じがします。ノベルのコミカライズ作品にありがちな説明くささが一切なくて、非常に読みやすいです。コミカライズ作品は試し読みして面白かったら、いつもなら原作ノベルの方を読むのですが、これは絶対コミカライズで追いかけたい!すでに完結している原作の誘惑は強烈ですが、こちらが完結してから読もうと決めました。
    こんな感じで作画担当の白川先生を崇め奉っていますが、ストーリー自体も本当に魅力的で、今の段階でも切なさが胸に突き刺さりますが、ここから更に増し増しでくるようなので覚悟しておかないといけないなと思っています。生まれ直しやタイムリープを繰り返すタイプの話は、何度も読み返して一つ一つ腑に落としていく作業が醍醐味だったりして、普通の話よりも時間をかけて楽しめるのでお得な気がします。ハリポタみたいな世界観が好きな方ならハマると思うので、そういう方にお勧めです。
  • 君を前にしたら俺はもうっ… 肉食派男子の純情な欲情

    crow

    肉体美!
    ネタバレ
    2023年6月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ この作者様、とっても魅力的に人間の身体を描かれるなぁと思いました。Hの描写も秀逸で、いやらしさは無いのに色気はあって、心身共に喜んでいる感じが伝わってきて、「いいTL読んだ~!!」って満足できました。私は特に好きという訳ではないけれど、体格差が好きな方には絶品ともいえる作品なのではないでしょうか。ストーリーの方も2巻という短さなのにラストのゴールインまでの展開に無理矢理感がなく、この2人の性格ならこうなるのも分かるわーって感じですし、2人の間をかき回すような当て馬も出てこないのに退屈しないという不思議。ほのぼのとノーストレスで読めて、良いTL作品に出会えて良かったなと思いました。
  • 村井の恋

    島順太

    新感覚少女漫画
    ネタバレ
    2023年6月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ちょっとだけマニアックな笑いとテンポで話が進むので、万人にお勧めできるとは言いませんが、とにかく面白かった!村井がめちゃくちゃイイ奴で、心底友達になりたいと思いました。そして、読んでいると自分まで一緒に遊んでいるかのような錯覚に陥って、村井の友達になりたいという願いが叶ってしまうという。この作品を読んでいる時に感じる楽しさって、学生時代に友達とバカやって遊んでいる時のそれなんですよね。村井たちと遊びたいな~と思うたびに読み返すと思います。
    ラストは少し強引な感じもしましたが、かつての親友だった少年と田中の感動の再会シーンには胸が熱くなりました。始終ふざけた感じだったのに、最後にこんな感動させられるなんて思ってもいなかったです。無茶苦茶なようで、最後まで読むと筋が通っていたので、モヤモヤすることもなく爽快な読後感でした。
  • 黒弁護士の痴情 世界でいちばん重い純愛

    すみ

    4巻まで読了
    2023年4月13日
    ヒーローの宋一はヤンデレと言っていいのか、愛着障害を抱えたこじらせ君と言った感じ。個人的にはもっと闇が深いタイプの典型的なヤンデレが好きなのですが、宋一みたいな可愛いタイプも良いものだなと思いました。病んでる彼には太陽のように明るい真っ直ぐ素直に育った女性が合うんですよね~。ヒロインの結はその点最高ランクの女性です。楽観的で、母性の塊みたいなところとか、病んだ心にはドラッグみたいにキクのではと思います。惹かれ合うのも依存しちゃうのも良く分かります。でもこの物語は2人でズブズブ堕ちるところまで落ちていくようなお話ではなく、支え合いながら少しずつ救済されていくお話のように今のところ感じます。すみ先生の麗しい絵柄でスペース級イケメンとロリ巨乳カップルが隙あらばイチャコラしてくれるので、眼福の極み&TL読んだ満足感で溢れかえります。何故か各巻、絶頂シーンで終わっていますが、5巻はいよいよ孕ませ絶頂となるでしょうか。祐一郎の再登場も匂わせていたので今から楽しみです。
  • 葬送のフリーレン

    山田鐘人/アベツカサ

    11巻まで読了
    2023年4月3日
    この作品を読むと、日常に戻った時もフリーレンの時間の流れが自分の中で続いているような錯覚に陥ります。とても穏やかな心で周りを認識できるので、私はこんなに優しく素敵な世界を生きていたのかと喜びが溢れてきます。ダンジョンとかミミックとか知らない単語が出てきても、前後関係で推測できる範囲なので、疎い私でもペースを崩されず読めました。作画の先生が素晴らしくて、主張することなく美しい絵がひたすら安定して続くので、物語のテーマに意識を向けやすいです。人間を、この世界を、異世界のお話を通して俯瞰して見せて貰っているような気がします。児童書とか、易しい言葉で哲学的な内容だったりしますが、そんな感じ。何度も読み返したくなる作品です。
  • スキップとローファー

    高松美咲

    無料の2巻まで読みました
    2023年4月3日
    よくある感じの高校生モノかなと思っていたのですが、大間違いでした。カテゴリも青年漫画だし、少女漫画みたいな恋愛物を期待すると外しますが、青春真っ盛りの高校生たちの成長物語として読むと大満足できるのではと思います。
    主人公のみつみちゃんの性格が絶妙で、その脇を固めるキャラたちも個性豊か。全員好きになっちゃうくらい魅力的でした。この配置、配分の妙は作者様のバランス感覚のなせる業なのでしょう。素晴らしいです。この手の話は、こういう登場人物達のハーモニーがとても重要に思います。
    あと、私が好きだなと思ったのは、ここぞという時の見せ場での表情です。要所要所で「ここを見て!」という作者様のエネルギーが感じられるところがあって、その時のキャラの表情がすごくイイ!心をぐわっと持っていかれます。こういう描き方する漫画家さんが大好きなので、最後まで読んでみたいと思いました。
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  • 満州アヘンスクワッド

    鹿子/門馬司

    無料の3巻まで読みました
    2023年3月6日
    これは読む手が止まらない!すっごく面白かったです。もう最初っから主人公がギリギリで生きてて、いつ死ぬかヒヤヒヤさせられるんだけど、窮地に陥りながらもヌルリと脱していくので、もう本当にたちが悪いです。ストーリーはもとより、作画担当の先生の絵が素晴らしいです。人間の暗部を見事に絵で表現していて圧巻です。登場人物が全員カッコよくて、頭のネジが一本飛んじゃってるところが好き!!狂った人間たちの物語、怖すぎて心臓に悪いけど最後まで読みたいです。
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  • この俺が、マグロ女子とのセックスなんかに溺れるワケがない。【単行本】

    西臣匡子

    4巻まで読了
    ネタバレ
    2023年3月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 人生も女性関係もそれなりに要領よくやってきた漣次と、何事にもひたむきに取り組む不器用な努力家の椿。TLにしては珍しい、ヒーロー目線で語られる割合が多いのが良かったです。多くの女性と関係を持ってきた漣次が初めての恋に振り回されて四苦八苦する様が本当におかしくて何度も吹き出しました。椿は恋愛に割く暇がなかったため心身ともに初恋処女で全てが初めて。心は童貞である漣次を師匠として仰いでいるので彼の葛藤に全く気付かないところが可愛いです。ウブウブな2人はしょうもないことでモジモジするのに、漣次の下半身が中学生並みに暴走するので至る所で盛っていてTLとしての満足感も大きいです。漣次には辻岡や唯という良い友人がいるし、椿には上司や愛する家族がいて、なんだかんだ2人とも周囲に温かく見守られながら恋を育んでいくので、そういうところにも癒されます。ラストは結婚して終わりになるんだろうと予測していますが、このままいくと同棲すっ飛ばして結婚しそうな感じなので、今はラストスパートってところかな。最後まで追いかけたいと思います。
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  • 違国日記

    ヤマシタトモコ

    完結まで読んでレビュー編集
    ネタバレ
    2023年3月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ヤマシタトモコ先生の作品は大好きで、いくつか読んできましたが、私はこれが一番好きです。どの作品もセリフ回しが独特で最初は面食らいましたが、読み直す度に少しずつ腑に落ちていく感じが病みつきになります。
    作中に「エコー」という言葉が出てきますが、登場人物達がそれぞれの個性を周りに響かせて、その反響から自分自身を知っていく感じが正にエコーって感じでした。影響を与え合うというのとは微妙に違う、でも実際こんな感じだよなぁと思いました。
    このお話はどういう終わり方をするのかなと最終巻を楽しみにしていたのですが、なんかもう凄いとしか言いようがなかったです。淡々と綴られていく日常の中で、朝と槙生はずっと一定の距離を保ったままだったけれど、最後の最後でグッと距離が縮まって、それが物凄く自然で泣きそうになりました。ずっとお互い相手の様子を伺いながら距離感を探っていたんだと漸く気付いた鈍い私(笑)
    ラストで槙生が朝に贈った詩がとても良かったです。私は年代としては槙生に近いせいかグッときました。卒業式にこんな詩を贈られたら嬉しいだろうな。
    本当にこの作品を読めて良かったです。若い方よりもある程度年齢を重ねた方に刺さる内容かもしれません。素晴らしい作品なので沢山の人に読んでもらいたいです。
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  • 悪食令嬢と狂血公爵 ~その魔物、私が美味しくいただきます!~

    水辺チカ/星彼方/ペペロン

    無料の1巻読みました
    2023年3月4日
    余り期待せずに読み始めましたが、1巻丸っと読めたおかげで2巻以降も読もうと決意できました。ヒーローについてですが、狂血侯爵とか王弟とか見た目も王子風だし、どうせ俺様なスパダリだろうと偏見に満ちていた私の心は読み進めるうちにあっさりと裏切られ、そのギャップに完全に落ちました。この主人公にピッタリな相手でした。このヒーロー凄く良い!この手の話は沢山読んできましたが、いそうでいないタイプだと思いました。まるでパズルのピース同士がハマる時のような快感を得られるカップルの物語は、絶対最後まで見届けたくなります。なかなか関係が進展しなさそうですが、この2人なら物足りなくならずに楽しめそうです。
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  • 砂時計の契約令嬢【タテヨミ】

    HanMint/soom

    無料の3巻まで読みました
    2023年3月3日
    タテヨミとは思えない臨場感。迫ってくる感じがすごくて息をするのも忘れて読んでしまいました。この作者様の絵の自信が漲る感じが凄く良い!ストーリーがめっちゃ面白い!なんかとんでもないことが起こりそうだし、主人公が超カッコよくて何でも乗り越えちゃいそうだし、読むしかないなと思いました。これはラブストーリーなのかもしれないけど、ラブなくても全然読めちゃいそう。
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  • 作りたい女と食べたい女

    ゆざきさかおみ

    分冊版の6巻まで読みました
    2023年3月2日
    この作品は話題になっていたので以前から知ってはいたのだけれど、ただ食べるだけの漫画かなと勝手に思い込んでいて、試し読みすらしないままでした。今月のパワープッシュになっていて、何となく読んでみたらビックリ!主に食べているのは想像通りでしたが、すごい読ませてきます。なんだろう、上手く言葉にできないけれど、登場人物達の会話が自然で、スッと入ってくるというか、淡々と話は進んでいくのに退屈じゃなくて、とにかくどんどん読めてしまう。絵柄もシンプル過ぎず可愛すぎずで良い感じ。特に春日さん、すごくいいと思いました。人となりが滲み出ている。こちらのまとまっている方で購読していこうと思います。
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