レビュー
今月(10月1日~10月31日)
レビュー数3件
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シーモア島


投稿レビュー
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作者買いです2025年10月3日「大正艶浪漫」「1ポンドの純情」がとても良かったのでこちらも購入。今回は全く雰囲気が変わって、ちょっとだけファンタジーが入っていました。先に読んだ2作品があまりにも読みやすかったので、このお話の読みにくさに驚きました。エルマがロボットみたいに味気なくて、今時のAIの方がエルマよりマシな会話ができるのでは?と思うくらいでした。自分の世界だけで完結していて、どうにもエルマだけが浮いている。生い立ち故なので仕方ないのですが、仕事の書類とか家電の取説読んでるみたいで、読み続けることが辛かったです。何度も挫折しかけながらも何とか最後まで読んでいくと、ラスト近くになってエルマも少し人間らしくなり、自分の人生を生きようという意思が感じられ、味気なさは消えました。人と関わることで人間らしさを取り戻せて良かった。
あと少し気になったのは、誤字が多かったことかな。でも作者様が伝えたいことは何となく伝わってきたし、総じて満足です。いいね
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作者買いです2025年10月3日「大正艶浪漫」が良かったので作者様の他の作品も読みたくて購読。こちらもとても読みやすく、あっという間読めました。あまりにも読みやすいので何故なんだろうと考えたのですが、たぶん、話の筋がシンプルな上に、必要な言葉だけで無駄なく構成された文章だからなのかなと思いました。心情描写も分かりやすいし、辞書を引くほど難しい単語も使われていないし、読むことに不慣れな人でも気楽に楽しめる作品だと思います。人によっては、ありきたりで先が読めてしまってつまらないと感じるかもしれませんが、安心して読める王道モノとしては十分満足できる内容でした。
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作者買いです2025年9月30日キッサン先生の短編集①に収録されている「矢継ぎ早のリリー」は吸血鬼のお話でしたが、こちらでは遺言執行の別の案件のお話を読むことができます。エピソードは遺言ごとに全然雰囲気が違って千差万別。こんなに多様なケースが次から次へと出て来ても、一本筋が通っていて統一感があるのは、根底に流れるものが「愛」だからだったのだとラストを読んで思いました。短編の時には描かれなかった、リリーたちが何故この仕事をしているのかについてにも触れられており、色々思うところがありました。2巻で完結していますが、もっともっと色んなエピソードを読みたかったです。
世の中には「気付いたら死んでた」っていう人も多いと思うので、死んだ後に残せる遺言って便利だなと思いましたが、理想は心残りを作らないように生きることなので、できればリリーたちの世話にはなりたくないかな~。いいね
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作者買いです2025年9月30日キッサン先生2冊目の短編集。十編の短編に加え、電子版には描き下ろしでもう一編収録されており202ページ。500円とは思えないボリューム満点の一冊でした。これだけ数があっても全部完成度が高くてハズレが無いのもスゴイです。短編って説明不足で消化不良になることが多いけれど、そういうのが全くなくて読後もスッキリ爽快大満足。意図的に謎のままの部分はあっても、それは作品の一つの魅力として成立しており、モヤモヤさせられることがありませんでした。一番印象に残ったのは「四年目」でした。結局あの女性はどういう行動をとったんだろう?目的は達成されたようですが、血にまみれた簪が落ちていたのを見て、色々想像が膨らみました。
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作者買いです2025年9月30日キッサン先生初の短編集。4作品に加えて、電子版には描き下ろしが収録されています。2冊目の短編集よりも一つ一つのお話が長めです。多種多様な世界観で、似たような話が見当たらなくて、どれも本当に面白かったです。ラストも様々、読後の余韻がそれぞれ違うので、読んでいて飽きません。どれも良かったけれど、私は「鞠めづるヒトビト」が好きでした。蹴鞠に勝ち負けが無いなんて知らなかったし、なんだかとても日本人らしいスポーツだなと感じました。あとがきで各作品に対するコメントが添えられており、そちらも興味深かったです。
「千歳ヲチコチ」で作者様のファンになり、こちらも購入しましたが、長編をあれだけ完璧に仕上げられる力量を持った方が短編を描くとこうなるのか~と思いました。短編にするとその切れ味がいっそう際立ちます。素晴らしい作品をありがとうございました。いいね
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めっちゃくちゃ面白かった~!!2025年9月30日試し読みで興味がわいて購入したのですが、ここまでハマるとは思わなかったです。楽しく笑っている間に伏線が張り巡らされていたことに全然気付かなかったので、ラストにかけての怒涛の展開に息をするのも忘れる程、夢中になって読んでしまいました。
平安時代の生活をそのまま現代語訳したような感じで、歴史のことに疎い私には、平安時代の生活文化を現代の感覚でイメージできて凄く勉強になりました。現代人のように話すのでニュアンスを理解しやすい上、ちゃんと視点は平安人なので、目の付け所の違いにハッとさせられて新鮮でした。現代の強い刺激に慣れてしまった私にとって、昔の人達の、僅かな変化に心を寄せて愛でる姿勢は、とても魅力的に見えます。あと、これは作者様の技量の成せる業なのかもしれませんが、何気ないふとした瞬間に、そこはかとない色気が漂っているんですよね。こういうエロチシズムの表現って素敵だなぁと思いました。特に印象的だったのは、ラスト近く、恐らく眠れないまま朝を迎えた亨が、寝巻姿のまま外を窺い、朝の光の中佇む姿でした。彼らしい穢れない純粋さの中に男の色気を感じました。それまではDKみたいに子供っぽく見えていたけれど、そこまでの過程でしっかり大人になる階段を一段ずつ昇ってきていたことに気付いて、「今までのあれやこれやは、ここに繋がってくるのか~!」と作者様にしてやられた感が半端なかったです。
登場人物が端役に至るまで全員存在感があり、しっかり物語の一部として役を担っているところも素晴らしかったです。どのキャラも愛おしくて、どこか身近にいそうな感じがするのも良いです。それに、綺麗で分かりやすく見やすい絵柄で、人物や表情の描き分けもしっかりなされており、とっても読みやすかったです。読み返す度に、キッサン先生の才能に圧倒されます。こんな出会いがあるから漫画読むのを止められないんですよね~。あ~、幸せ。いいね
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特別編読めて嬉しい!2025年9月27日本編が綺麗なフィナーレだったので、こんな風に特別編を読めるとは思いませんでした。ウォールバーグ校長の孫が教育係の男と共にイーストン魔法学校を見学に来るお話。マッシュと愉快な仲間たちは2年生になっていて、相変わらず個性的でマイペースに学校生活を営んでいる模様。出会う人みんなの気持ちを軽くして、前に進む勇気をくれるマッシュはカッコいいなと思いました。
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アート作品のよう!2025年9月26日独特な美しい絵柄に惹かれて購入しました。他の方のレビューを読むと、かなりアニメに忠実にコミカライズされているようで、蜷川先生のこの作品に対する思いが伝わってきます。私はアニメは見ていないのですが、まるでアニメを見ているかような動きを感じさせる臨場感あふれる絵と展開で、400ページを超えるボリュームでも、あっという間に読めました。
話の筋はあえてはっきりさせない方向で描いているのか、私が察しきれていないのか、ちょっと分からない部分が多いけれど、薬売りがモノノ怪を斬ることで、そこに残った無念を救い上げ、昇華していくお話だという事はわかりました。
あと、薬売りの男が妖しい色気を纏うイケメンで、刀を振るう時は別次元のイケメンに変身したりして、まぁとにかくカッコいいんです。彼が何なのか明らかにはされませんでしたが、他のシリーズ作品読むと分かるのかな? -
作者買いです2025年9月24日他の短編集と比べると、吹き出すくらい笑ったり、内容が分かりやすかったり、全体的に読みやすかったです。かといって薄っぺらい話という訳ではなく、読後は心に何かが残るお話ばかりです。
「センチメンタルを振り切る速度」これを初めて読んだ時は、青春の後悔がサラッと短くまとめられた、まぁよくある感じのお話なのに、何かが引っかかるというか、「何でみんな歩かないのかな?歩くという概念が無い世界のお話ってことか、でも何の意味が?」と喉に小骨が刺さったような読後感でした。しばらくモヤモヤしていて、ようやくタイトルに意識が行って、「あ、そういうことか~」と笑いました。歩いているのを走らせるだけで、センチメンタルが吹き飛ぶなんて誰が想像しただろう。シンプルなだけにツボりました。
個人的に一番面白かったのは「どつきどつかれて生きるのさ」でした。話の筋はよくある感じなのに、ボケとツッコミに特殊な設定を加えて日常の中に紛れ込ませるだけで、こんなに笑えるものなのかと心底驚きました。「センチメンタル~」と似てるのですが、こちらの方が完璧なまでに特殊設定が現実世界に馴染んでいて違和感がないです。「センチメンタル~」は違和感が大事な要素だと思うので、それはそれで完璧なんですけども・・・。それにしても、ここまで違和感なく読めるのは、大阪弁だからというのも大きいでしょう。大阪の人達って、呼吸するようにボケてつっこんでいますよね。こういう会話が日常的に繰り広げられていたら毎日楽しいだろうな~。いいね
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作者買いです2025年9月24日コメディ要素はほとんどないにもかかわらず、皮肉が凄すぎて笑いを誘う世界設定。セリフやモノローグなど読むところが多いのに隅々まで必死になって読んでいました。知らない単語や作者様の造語が沢山出てきて、国語能力の低い私としては、日本語として理解するだけでも大変でした。うめざわ先生の作品を読んでいると、自分とはかけ離れた話であっても、普段の自分がしていることって結局こういうことだよな・・・って自分自身を別角度から見る機会を得られます。今回収録されているデストピアたちは恐ろしいほど隅々まで辻褄が合っているので、頭ではありえない世界だと分かっていても、この狂った世界に自分を投影できるのかもしれません。一番印象に残った話は「もう人間」でした。主人公の水迫さんが最終的に選んだ道は、すごくシンプルに大事なことを教えてくれました。どちらも選べる状況で、自分の望む方を選ぶということ。それは、自分を生きる事に他ならないし、その身体に宿った魂がそれを望んでいるんじゃないかなと思います。どちらを選んでも地獄が待っているような選択を迫られる時、いっそ選択肢などなくなれば、少なくとも迷う苦しみからは解放されるのに、って思う気持ちもよく分かります。他のデストピアにも通じると思うのですが、国とか社会とかの大きな力に支配されていれば、流されているだけでよいから楽ではある。私自身も悩み過ぎて性根尽き果てるような時、支配される方に魅力を感じることは多いです。でもその状態では生きている実感が得られないのも人間なんだろうなと思います。どんなに楽でも生きている実感を失ってしまっては本末転倒です。ラストで有藤さんがとった行動は衝撃でしたが、それが水迫さんが提示したパラドクスを考え抜いた先に導き出された答えだとするなら、ハッピーエンドに思えました。
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作者買いです2025年9月24日「一匹と九十九匹」よりも人間に対する愛を感じて、どのお話を読んだ後も、読む前より世界が優しく感じられました。支離滅裂なようで筋が通っている気がするのですが、どんな筋かは理解できていません(笑)とにかく、人間というどうしようもない生き物に対する大きな愛が詰まっているように感じました。
うめざわ先生の短編を読む時は、いつも傍観者のような、読んでいる自分も含めて俯瞰しているような感覚で読むことになるのですが、「唯一者たち」では初めて登場人物達の視点で読むことができました。自分の努力ではどうにもできないことを自分の努力でどうにかしようとあがき、結局変われない自分に絶望して、自分は他人に迷惑をかけるだけで生きている価値が無いから死のうと思うんだけど、怖くて死ぬこともできない・・・、主人公のような性癖を持っている人に限らず、こういうことって割とあるのではないかと思います。自分に生まれたら自分しか生きられないし、それは誰にとっても自分ではどうしようもないこと。他の作品と比べたら感情移入して読めましたが、最後にはやはり登場人物達の視点から解放されて、ただありのままを眺めるだけの私に戻っていました。本当に、うめざわ先生の作品って不思議だけどおもしろいなと思います。いいね
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作者買いです2025年9月24日「一匹と九十九匹と」に収録されていた「オーバー ドーズ」を読んで、ピンキーさんに惚れました。こちらで続きが読めるようだったので購入しました。プロローグ+全五話という構成で、ピンキーさんと女たちのエピソードを堪能できます。
読みながら何度「惚れてまうやろー!」と心中で叫んだことか。とにもかくにもピンキーさんが男前!堅気じゃないから仕事では下手な情けはかけないけれど、出会った女達には結局情けをかけてしまう中途半端な自分を笑うピンキーさんに、腰が砕けそうでした。登場する女性は各話で異なりますが、みんなイイ女ばかりで、恋とかじゃなくて人として惚れたから、ピンキーさんは彼女たちを助けたんだろうなと思いました。また助け方も粋なんだな~、これが。
ピンキーさんが小人症という設定がすごく効いていて、舐められたら仕事にならない裏の世界をこの身体で生き抜いてきたということ。チーフと同じ画面に映っても、圧倒的な存在感で、むしろピンキーさんの方が大きく感じられるということ。「そういえばピンキーさんって小人症なんだった」と気付く度に、彼が内に秘める底知れなさを実感します。こういうのを漫画で表現できる作者様の才能も底が知れませんが・・・。
今は「ダーウィン事変」の連載でお忙しいと思うので難しいと思いますが、いつかピンキーさんの話の続きを描いて下さったら嬉しいです。いいね
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知らぬ間に、でも確実に溜まっていく何か2025年9月24日1巻は短編が5篇、2巻は丸っと1冊一つのお話が収録されていました。「オーバー ドーズ」は「ピンキーは2度ベルを鳴らす」にも収録されています。絵が上手くて読みやすいです。購入のきっかけも、印象的な表紙の絵でした。青年漫画によくあるエロやグロはしっかりあり、特に2巻は描写がキツイので苦手な方にはお勧めしません。
どのお話も、今までギリギリで均衡を保っていたところに、何かのきっかけでバランスが崩れて崩壊していく様子が描かれていました。一旦バランスを失うと、日常の全てが破滅を助長するというか、行くところまで行かないと止まれない。決壊したダムの様に、もう元には戻れない。登場人物達に感情移入することが難しいのに、画面から目が離せなかったです。成り行きを、ただただ何も判断せず、傍から眺めているような感覚。ラストも、それが希望なのか絶望なのかわからなくて、やはり眺めているだけな私。だからなのか、読後は精神的に疲れることもなく、むしろ心が凪いでいました。何年後かに読み返したら、また違う見え方をするかもしれない。万人にお勧めできないけれど、私は読んで良かったと思います。いいね
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作者買いです2025年9月20日ファンタジウムがとんでもなく良かったので、こちらも購読。ファンタジウムの良君もそうだったけれど、主人公たち無鉄砲過ぎやしませんか(笑)「ヤバいから!やめときなよー!」って心中叫びつつ、どんな窮地が待ち受けているのか期待を胸にドキドキハラハラしながら夢中で読みました。サスペンス要素入ると尚更、呼吸すら忘れるくらい没入しちゃいます。猟奇殺人が話の軸になって進むので、死体は沢山出てきますが、絵が綺麗なのでグロさはないです。事件の方は割とあっけなく解決しちゃった感じでしたが、事件を通じて交わる人間たちの言葉や心のやりとりがすっごく面白かったです。特にかなやと柘植の心が少しずつ近づいて行って、お互い無くてはならない存在にまでなる過程が、とても分かりやすく丁寧に説得力を持って描写されていて萌えました。
柘植の能力である「手を握るとその人の視界が見える」というもの。詳しい説明がされていなかったので、どれ位過去まで見えるのか分かりませんでしたが、見えてしまうと分かった気になってしまうところが危ういなと感じました。思い込みで捜査を進めて失敗するんじゃないかとヒヤヒヤしましたが、私の杞憂に終わって良かったです。
このお話、ドラマの相棒のようにいくらでも続いていきそうな題材だと思うので、いつか続編読めたら嬉しいです。かなやと柘植のバディをいつまでも見ていたいです!いいね
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これは名作だと思う!2025年9月19日何気なく1巻を試し読みして、一瞬でハマり込んでそのまま全巻読破。主人公の良君の器のデカさが半端なくて、かなり酷いいじめにあったり、金の亡者みたいな大人に騙されたり利用されたり、ありとあらゆる理不尽を経験しても、悩み苦しむ一方で、その状況を俯瞰して眺める冷静さが常にある。まぁそのせいなのかはわからないけれど、平気で危険を冒したりするので、めちゃんこドキドキハラハラさせられましたが、本当に魅力的な主人公でした。
私はこの作品を読むまで、読み書き障害についての知識が無く、この障害があると社会生活を営むのにどれほどの困難があるのか全く知りませんでした。特に日本で生まれ育つと、読み書きできることが当たり前という認識で生きているので、私も知らぬ間に誰かを傷付けていたかもしれないと思い、反省しました。
いろいろ勉強になり、考えさせられることが山盛りでしたが、それ以上に心に響いたのは、良君が投げかける問いでした。どれも本質をついていて、物事の捉え方を見直さざるを得なかったです。当たり前のように思っていることって、本当にそうなの?そんなことを自分にいちいち問いかけていたら日常が回っていかないから、違和感に気付かないふりして毎日生きているけれど、時々この作品を読んで、立ち止まって改めて日常を見つめ直すようにしたいと思いました。
良君以外の登場人物たちも揃って魅力のある人ばかりで、みんな一生懸命生きているというのが伝わってきて、作者様の描写力の高さがうかがえます。私自身はマジックに興味を持ったことはないのですが、好きな人でも満足できそうなくらい専門的な話もでてきますし、私みたいな門外漢もストーリーの方でグングン引き込まれて読んでいるうちに、知らぬ間に魅力的なマジックの世界を垣間見させてもらえます。続編が出たら絶対読みます。素晴らしい物語をありがとうございました。いいね
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作者買いです2025年8月16日マミタ先生の作品は5作品目ですが、遂に理想の女装オジ受けに出会ってしまって大興奮!BL読み始めて女装する男性の色気に新しい扉を開かれ、いろいろ探して読んできました。最初は女性に見える女装の可愛さに萌えていましたが、ズブズブと深みにハマっていくうちにゴツイ身体で似合わない女装をする姿にときめくようになりました。このお話の真鍋は似合ってないのはもちろんなのですが、似合わせようと、女性に近づけようとしていないところが魅力的に見えました。女装バーでのバイト中も、客からはいじられて人気も微妙で良いことは無いはずなのに、あんな笑顔で堂々と接客できるのは凄いと思いました。
昼間の仕事では勤続年数も長いのにケアレスミスを連発して、仕事ができない男の典型みたいな真鍋。見た目も歳より老けて見えるような締まりのないオッサン顔なので、イライラした客の格好の餌食になったり、部下からダメ出しされたり、日々ストレスをためています。でも、仕事ができない鈍臭い自分をよく分かっていて、行き場の無い鬱憤を他人にぶつけることなく、秘密の趣味に注いでいる。女装している時間はもとより、無心で女装の服を作っている時も、真鍋にとっては自分を取り戻す大事な時間。日々すり減っていく何かを放置していたら、そのうち自分が自分じゃなくなって生ける屍になってしまう。そうなる前に手を打てた真鍋はすごい。メイクしないで女装するのも、化粧が下手で似合わないというのとは別に彼なりの想いがあるのではと思いました。
攻めの青天目は28歳で容姿も良くて仕事もできて真鍋の正反対みたいな人だけど、彼に無いものを真鍋は沢山持っていて、女装する真鍋を初めて見た時から猛烈に惹かれているのも、ただの性癖というだけじゃ無さそうです。硬い鎧を身に纏い、自分を守ってきた青天目が、職場やプライベートで真鍋と接する内に少しずつ変わっていく。また真鍋の方も何も隠さず一緒に居られる人ができて足場が固まったような安定感を手に入れた感じがしました。これからも2人で良い影響を与え合って幸せに暮らしてほしいなと思いました。 -
愛しさしかない番外編2025年8月14日小冊子や特典ペーパーなど9つが収録されています。本来私には読めないはずのものが、このように電子で配信されて大変ありがたいです。
マミタ先生の作品は全部好きですが、メタラーさんは別枠で、私にとってはBL本というより壮志さんを愛でる本と化しています。壮志さんの出す音が可愛くて、特に喋る時の「ぽそぽそ」っていうのが見る度にギュンギュンきます。エッチなことをしてキャパを越えると気絶するとか、もう何なの、壮志さんて人間じゃなくて妖精なの?エチとかなくてもこれほど満たされる番外編も珍しいなと思いました。2人が本当に幸せそうで、それを眺められるだけで大満足です。続編が出たら嬉しいな~。 -
めちゃくちゃ良かった!2025年8月13日ものすごく綿密に作り込まれた世界観で、深く厚みのあるストーリー、展開も波乱続きでドキドキワクワク、繊細で美しい絵柄は眺めているだけでファンタジーの世界に誘ってくれます。物語の後半に入ってもドンドン話が拡がっていくので、正直なところ読んでいる途中は「これ、ほんとに5巻完結?打ち切りとかじゃないよね?」と不安がよぎりました。しかしそれも杞憂に終わり、足早ではありましたが、きちんと伏線は回収されて読者が置いて行かれることもなく、納得の堂々5巻完結。ジャンプ系の少年漫画の定石のラストではあったけれど、主人公が最後に気付いたことは人間の本質だなと思いました。いやほんと、濃いお話だった、10巻くらい読んだ気がする。描き切れなかった設定の詳細は、余白のページに書いて下さっていて、それがまた滅茶苦茶ちっさい字でミッチリ埋め尽くすように書かれていたので、作者様の作品に対する熱量が伝わってきました。拡大して必死になって読んだけれど、あまりに小さすぎて解読できない字があって悔しいです(笑)悔しくなるくらいこの物語のことを少しでも知りたいと思ってしまう自分がいます。こんな名作に出会えるなんて、漫画読んでて良かった~って思いました。レビュー数が少なくて歯痒いです。もっともっと多くの人に読んで欲しいし、作者様にはこれからもたくさん作品を生み出してもらいたいです。応援しています!
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設定が素敵2025年8月11日絵が綺麗だな~と思って購入。死んだ人間が悪魔から心臓を借りて、返すまでの15年間延命できる。悪魔の方は人間に心臓を貸している間、心臓を通してその感情を体験できる。っていう設定が、他にはない感じで凄く良かったです。心臓を返してもらわなければ悪魔もタダでは済まないので、情が移っても返してもらう悪魔もいれば、返してもらわない選択をする悪魔もいて、15年間の体験で悪魔の中に芽生え育まれたものを想像すると、切なさで胸が痛くなりました。恋愛というよりは、もっと大きな愛の物語でした。こういう終わり方もアリだとは思うけれど、その後の幸せに暮らす二人が見たかったなぁ。2巻という短さながら、読み応えのあるファンタジーでした。
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深夜番組みたいなテンションで読むと楽しい2025年8月11日自分のお一人様生活の参考にと思って読み始めました。300歳代の美魔女、御影が主人公。ダメンズにしか惹かれないというか、尽くしすぎてダメンズ化してしまうというか、とにかく昔から恋人と長続きしない。もう恋なんてしないで独り身を満喫しちゃおう!ってことで、何事も一人で楽しむ術を模索するお話。一生懸命工夫してソロ活を楽しもうとする一方で、虚しさや寂しさも感じていて、そういう揺らぎの中で、過去に縁があった男が生まれ変わって登場したり、恋をして迷ったり・・・。人間じゃないけど人間くさい、割り切れない思いを抱えながら奮闘する御影が、すごく好きだなと思いました。ラストも御影らしい選択で、良かったなぁと思いました。私は御影の師匠の腐魔女さんのように、とことん好きなことに没頭して生きていけたらいいなと思いました(笑)
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表紙に惹かれて購入2025年8月10日単話も単行本も表紙の山下君の表情がえっろ~い!試し読みをしたら中の絵はちょっと違っていたけれど、主人公の香子の心の声が面白いのと、勢いのある話運びに引きずられて最後まで読んでしまいました。香子の好きなことに対するブレなさがカッコ良くて、これくらい情熱を注げる何かがあるのって羨ましいなと思いました。
TLというよりはコメディかな?ってくらい笑いの方に振り切っていて、エチシーンは毎回サクッと済んでしまうけれど、それが気にならなかったのは、割と最後の方まで山下君と香子さんの関係が不安定だったからかもしれない。どうなっちゃうのかな~ってドキドキしてるうちに終わっていました。山下君、酔うとエロくなるだけで、香子に恋してるのかどうかが、いまいち彼の言動や表情からは読めなかったんですよね~。
「TL読みたーい!」って時には向かないかもしれないけれど、ありきたりな話に飽き気味の方にはお勧めです。いいね
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作者買いです2025年8月9日「召喚獣士の学校」を読んで作者様の他の作品も読みたくなり購入。初めてのお話、初めての本とあとがきにあり、初期作品が読めて嬉しいなと思いました。秦先生独特の、どこか緊張感が無い感じの絵柄やストーリーが大好きなのですが、このお話はそんなユルい雰囲気で、緊張感バリバリのシリアスな展開を見せていて面白かったです。最初は話の筋が見えなくて混乱しましたが、読んでいくうちに彼らの背景などが明らかになっていって、その都度それぞれの心情も丁寧に描写されて、最後の方で全てが繋がると、とても温かい気持ちになる素晴らしいお話でした。親子愛の話で終わると思いきや、意外にもラブ要素まで加味されて驚きました。2巻はラブが芽生えた2人のその後が読めます。欲を言えばルディの母親の生前のエピソードをもっと読みたかったな~。
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作者買いです2025年8月9日「METEO」を読んでから、こちらを購読したのですが、「METEO」で張良が登場していてザックリ予習できていたお陰で、チンプンカンプンで話の展開に置いて行かれることなく読めました。中国史の知識などほぼ無いに等しい私としては、張良という人物を通して史実の流れを知れたので、「METEO」の理解が深まった気がします。4コマなので、リズミカルにオチを挟みながら進んでいくのも読みやすくて良かったです。張良の人生が一段落したところで終わっていて、生涯を描いた訳ではないのですが、世界史大嫌いだった私でも楽しく学べる素晴らしい作品だと思います。「METEO」が気に入った方は合わせて読まれると良いと思います。
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作者買いです2025年8月9日「召喚獣士の学校」を読んでファンになった作者様。絵柄が大好きなので、全然違う世界観の作品だったけど購読してみました。8巻まで読みましたが、なかなか興味深いお話でした。体感型のゲームの世界と現実を行ったり来たりするので、ちっとも話が進まない感じがしますが、パソコンのゲームをしたことがないのでゲームの設定の理解にやや手こずり、個人的にはこれくらいのテンポで行きつ戻りつしてくれるのは有難かったです。更に、学生時代、世界史は毎回赤点だった私は、中国史なんて項羽と劉邦という単語しか記憶になくて焦りましたが、主人公のタツキ君が私以上に何も知らなかったお陰で丁寧な解説が入り、彼と共に学びながら読んでいけたので、そこも有難かったです。
基本史実に基づいてゲームが創られているのですが、プレイヤーの行動如何でその先が変わってくるという設定なので、中国史に詳しい方でも、これからどうなるのか予測できないのでドキドキが味わえるのではないでしょうか。「召喚獣士の学校」よりは地味な感じのお話だけれど、特別中国史が好きでもない私が読んでも面白い作品でした。こちらの続きもどんどん描いて下さると嬉しいな。いいね
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こ、これは!!2025年8月9日表紙の絵とタイトルから自分好みのファンタジー臭がプンプンして、試し読みもせずにポチりましたが、大当たりでした!まずこの絵が大好き。サッパリしてるけど安定した絵柄で超読みやすい。お話の雰囲気にもピッタリです。ストーリーに関しては、私の好きが大渋滞してて、心中で歓喜の雄叫びをあげました。主人公コーラの性格や育った背景も良いし、キリアンのコーラに対する執着心が重くて最高。コーラの担任のライナス先生の設定も面白いし、脇役達も皆キャラが立っていて良い仕事をしてくれてます。舞台になる学校なんてワクワクしかないです。淡々と穏やかな空気感の中で、コーラたちの故郷の謎や、その他様々な不安定要素が絡み合って、めちゃくちゃ面白い展開になっています。激しいバトルが繰り広げられる展開の早いファンタジーより、じっくり、でもしっかり確実に物語が進んでいく手応えのあるお話が好きなので、この作品に出会えてラッキーでした。続きを読むのが楽しみです!
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作者買いです2025年8月6日「ダーリンは絶滅危惧種」と地続きで、時間軸としては完結後のようで、その後の登場人物達がチラホラ出てきて嬉しいです。
前作以上に変態を極めた感じの登場人物達がやりたい放題暴れるので、なんかちょっと最初はついていけなくて傍観するような視点で読んでいました。しかし、それも束の間。読み進めれば無意識のうちに自分の感覚を変態へ寄せて読み始めていて、普通にめっちゃ笑っていました。みんなあまりにも当たり前のように変態だから、読んでいる私も何かが解放されるのかもしれない(笑)そんな中でも笹原先生が必死になって自分の恋心を律しているところは教師の鑑だなと思いました。教師が生徒を好きになるのは仕方ないにしても、未成年に手を出すのはダメだと思うので、笹原先生には神崎君が卒業するまでとことん葛藤して苦しみ抜いて欲しいです!いいね
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作者買いです2025年8月5日「墓守魔女ビアンカ」を読んで気になっていた作者様です。知らぬ間にBL作品を描かれていることに気付き、早速読んでみました。ビアンカは話の途中で終わってしまった感じだったから、とても好きなストーリーだっただけに残念に思っていました。この作品は最後まで読めて嬉しかったです。純愛で、描写はキスどまりでしたが、大成の理性が常に試されているのを見ているのは楽しくて、エチなくても満足できました。恵太と大成も大概変わっているけれど、脇役達の癖の強さは変態の域でした(笑)みんな魅力的で大好きになりました。また、BLでは珍しく女性キャラが存在感を放っていて、そういうところも良かったです。
コメディ寄りのラブコメなので、いっぱい笑いたい方にお勧めです。私は山崎先生の笑いのセンスが大好きで、読んでいる間中ずっとニヤニヤして、時々吹き出して、読後は抱えていたストレスが軽減されて気持ちが上向きになっていました。いいね
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責任取ってくれるよな?~イジワル幼馴染の異常な愛情~ 【短編】
単行本未収録の8.5話だけ購読2025年7月21日本編の大ファンで、何度も読み返すくらい大大大好きな作品!他の方のレビューを拝読して、本編に収録されていないお話が単話で配信されていることを知りました。いやこれ、「何で上下巻の方に入れなかったんだろう?このお話、番外編じゃなくて最終話だよね?」っていう内容だったので、「関係のない短編を入れるんなら、これ入れて下さいよ~」って、正直思いました。まぁでも、こちらで読めたので満足です。本編読んで良かったなと思った方、こちら必読ですので是非お読みください。いいね
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作者買いです2025年7月4日2作品収録されていて、先生独特のファンタジー設定が今回は登場せず、今まで読んできた中では一番シリアスでした。と言っても、やはりそこは山田先生で、2人に暗い過去があっても覆いかぶさってくるような重い空気は無くて、どこか力が抜けているので気楽に読めます。たぶん共依存の関係なのかなと思うのですが、全然そう見えないところが面白いです。単純に乳繰り合っているようにしか見えず、むしろ微笑ましいくらいでした。受けはもとより、攻めは話が進むほど実はやべぇ奴であることが明らかになっていきますが、これまた全然そう見えない(笑)本人たちが自分のヤバさを自覚したうえで言ってるから普通に見えるのかな?いや、違うか。お騒がせ要員として出てきた小名田君も現実にいたら絶対関わりたくない人間だけど、ちょっとめんどくさい友人くらいに見えちゃうし。きっと山田先生がお住いの世界には、悪い人なんて居ないんだろうな~。ファンタジーでもないのに、今回も山田先生の不思議ワールドに引きずり込まれて感覚が麻痺している感はあります。でもこれがやみつきになるというか、普段の自分の感性から離れて気分転換したい時にぴったりなんですよね~。
2作目はガラッと雰囲気は変わるけれど、これも共依存のお話でした。そうは見えないくらい楽しく依存しあっているように見受けられました。依存させ合うって楽しいよね!っていうのが伝わってきました(笑)私は1作目の病み深い方が好みですが、これはこれで面白かったです。特に受けの久国の心の声が、読んでいて笑えました。憎めない人ですね。 -
作者買いです2025年7月2日めっちゃ面白かった!笑った~!も~、どうしたらこんな面白い設定の面白いストーリーを面白く展開して描けるんだろう?!なんか面白いしか言ってない(語彙力・・・)けど、ほんとに不思議な面白さがあるんですよね。ハマる人はハマると思います。
山田先生の作品では毎回受けが超絶エロ可愛いので大好きなのですが、今回の黒石は感度抜群で抜きん出てエロかった・・・。人に迷惑を掛けないように仕事をする悪の組織の支部長で、敵の魔法幼女ほのかに仕事を邪魔をされても、子供への気遣いから反撃できずにやられっぱなし。優しくてチョロくて、ちょっと触られるだけで感じちゃう黒石が、もう本当に可愛くて可愛くて!エチは少ししかないのに、いたるところでギュンギュンさせられました。
他の登場人物もみんな癖強で、それぞれ主人公にできそうなくらいキャラが立っているのに、胸焼けするどころか絶妙なハーモニーを奏でていました。緑原とほのか兄、青木と大桃、赤屋父と一色で何かが芽生えそうな気がするようなしないような。あとがきに続きを描く予定があるとありましたが、いつ出るのかな~。いつまでも待ちますので、山田先生よろしくお願いいたします。いいね
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作者買いです2025年7月1日「食べてもおいしくありません」がすごく面白かったので作者買いしています。先生の作品を読むのは3作目です。
表題作はファンタジーで、のほほんとしたゆる~い空気を背景に、ハンターのアキとヴァンパイアのアダムの闘い(日常?)がコメディタッチで描かれています。よくある吸血鬼ものとは一線を画す設定が面白かったです。アダムっていう名前だけで何故かエロく響いてくる色気のあるヴァンパイアでしたが、特別製の聖水の催いん効果で感度がMaxになった時のエロさは凄かった。山田先生はエチしてる時以外でも、何気ないやりとりを通して、そのキャラの可愛さや色気を見せるのがお上手だなといつも思います。あと、人狼の太郎(獣ver.)が可愛すぎて、特に聖水を舐めてビリビリしているところでは悶えました。太郎とお友達とのスピンオフが読みたいです!
私は表題作が一番好きでしたが、他にも3作品収録されていました。3つともよくある感じの設定のお話でしたが、ありきたりでも作者様独特のユーモアたっぷりな会話と展開で、唯一無二になっちゃうところが山田先生の魅力の一つだなと思いました。どの作品も面白かったです。いいね
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ただのギャグ漫画じゃない2025年6月27日高倉君の高校入学の日から1学期が終了するまでのお話で、最初に読んだ時は、ページをめくるたびに笑わせられて、本を自ら閉じなければ、わんこそばのように次から次へと笑いを投入されるので、息継ぎができなくて命の危機を感じました(笑)人間って限界を超えて笑うと、座位を保てず床に転がるんですね。笑い過ぎて座っていられなくなったのは初めてです。笑いのツボは人それぞれなので、全ての人が笑い転げるような内容かはわからないけれど、少なくとも私にとっては、今まで生きてて一番笑わせられた漫画です。1巻の途中までが笑いのピークで、そこからは吹き出す程度だったんですが、3巻まで読んで良かったです。高倉君の高校の校長先生。彼女のセリフには考えさせられるものがありました。この作品はただ笑えるというだけじゃなく、人と人とが関わることの本質に気付かせてくれました。人は生きているだけで、関わる人すべてに学びの機会をプレゼントしているんだなと思うと、自分の事も他人の事も、今よりずっと許し愛せるような気がします。
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作者買いです2025年6月24日めっちゃ面白かったー!好きな作者様なので試し読みとかしないで購入したのですが、最初の方読んで「これはツッコミ不在で読者が置いてけぼりをくう類のお話かも?」って不安になったのですが、杞憂に終わりました。もう、ほんと、ニッケ先生って何でこんなに、どんな題材でも面白くしちゃうんだろう。すごすぎる。はぁ、好き・・・。
「生まれた時代がそもそも違うのでは?」と思えるくらい共通点が無さそうな2人が出会って恋に落ちる。何で会話が噛み合っているのか不思議なくらいなのに、「もうこれ運命じゃね?」って思えてしまう。この2人を自然にくっつけて違和感を感じさせないところが作者様の凄さだと思います。それに、いっつもニッケ先生のお話って、脇役が魅力的で、主役2人をこの上なく引き立てる良い仕事をしていますよね。今回なら柳川の姉がそう。姉と弟の会話に何度笑わせられたことか。ほんと、この姉弟は最高でした。
2人の関係はキスどまりだったけれど、初心者同士にしか出せないエロチシズムが感じられて、エチなくても十分満足できました。2人とも性的なことに積極的というか貪欲と言うか、この先が楽しみ過ぎるぅ。この2人の初エチ、どんな感じになるんだろ~?番外編でも相変わらずだったので、大学生編とか社会人編とか、是非とも続きが読みたいです!いいね
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ぎっちぎちに詰め込まれた番外編2025年6月22日まず目次を見て驚いて、数えたら15項目もある!す、すごい!大盤振る舞いや~。本当なら読めないはずの小冊子やペーパーなどを電子で読めるだけでもありがたいのに、なんと言葉にすればいいのかわからない。とにかく読めて嬉しい!ありがとうございます~!
そして内容の方もすっごく良かったです。本編は切なさが全面に出てましたが、こちらはニッケ先生お得意のユーモアがふんだんに盛り込まれており、もちろん甘~いイチャイチャもあり、ずっと色んな意味でニヤニヤしながら読んでいました。パベルとマウロのお話も1つ入っていて嬉しかったです。正直彼らが天寿を全うするまで見届けたいところですが、この番外編を読み返して妄想にふけって満足しようと思います。いいね
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癒される番外編2025年6月11日小冊子とかペーパーが6つもまとめて収録されている番外編!これを読まなくても本編読むときに不都合があるわけではないけれど、本編のファンなら絶対癒されるであろう内容が詰め込まれています。加害者と被害者という過去はどうしたって消せないけれど、それを乗り越えるだけの想いを2人は持っていると、何気ない日常を切り取りながらひしひしと感じさせてくれる素敵なお話ばかりでした。
恋人という形をとらず、いつでも離れられるようにしてあるところとか、抜け出そうともがいている辰巳を再び引きずり込もうとしてくる闇社会とか、なんだか本編読んでると、いつになったらこの2人に平穏は訪れるのだろうってやりきれない気持ちになるのですが、この番外編のお話は、そういう背景がある中でも、こんな穏やかな時間があるんだなと思えてホロリときます。また、辰巳の愛情表現が一周廻って分かりやすくなっちゃってるからか、イチャラブエロなしでもすごくキュンキュンさせられました。本編の続きが待ち遠しいですが、不穏な空気しか感じないので、こちらで甘さを補給しながら読み進めようと思います。 -
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作者買いです2025年5月18日表紙の絵がなんとも物語の雰囲気に合っていて素敵。ユーモアたっぷりにほのぼのとした日常の中の恋が描かれていて、読んでいてとても癒されました。
4話目はセツ視点で描かれており、両親が亡くなってからの大変だった日々を振り返りながら、由井に対する想いや、農業に対する想いなど、彼の人となりが伝わってきて良かったです。周りの人達に支えられながらセツが大きく成長できた裏には、父親の親心があって感動しました。セツと由井の恋が中心にはありますが、全体として人と関わることの大切さみたいなものが描かれているような気がします。
それにしても見多先生の描く笑顔って本当に魅力的。この作品では特に際立っていた気がします。満面の笑みも、ふとこぼれる笑みも、美味しい時の笑みも、目にすると一瞬で引き込まれて、しばらく見惚れてしまいます。先生の優しい絵柄が大好きです。いいね
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作者買いです2025年5月15日「好みじゃなかと」にドハマりして、作者様の他の作品も読みたくなり購入。表題作は、いまいち2人の心情が伝わってこなくて入り込めなかった。特に矢ヶ崎が何を考えてるのか分からなかったです。他の6作品はファンタジーで、花とゆめやララに載ってそうな感じ。独特で不思議な世界を楽しませてもらえました。最後のお話が一番好きです。一番わかりやすかった(笑)BLというより少女漫画として読む方が満足できるかも。
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作者買いです2025年5月8日表紙の雰囲気とは裏腹に、割と深刻なトラウマを抱えた主人公のお話でした。高校生同士のふざけた会話の裏で、主人公のチカが過去に囚われて自分を縛り続ける様子は、読んでいて胸が痛みました。暗くなりがちなテーマですが、チカを見守り支える仲間たちの温かさや、惠純の真っ直ぐな想いが、物語を全体的に希望にあふれるものにしているように感じました。
今まで読んできた暮田先生の作品が、偶然だと思うのですが、受けが周りの人からめっちゃ愛されてるものばかりで、とにかく受けが超可愛いんですよね。周りが過保護になるのも頷ける。今回のチカも、反応がいちいち可愛すぎて、「なんなのもう!」って感じでした。チカの周りのキャラ達に共感しながら読めるなら、更におもしろく感じると思います。いいね
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助教授の初恋ケーススタディ【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
作者買いです2025年5月7日「僕の可愛い酔っぱらい」と地続きになっているというこの作品。本編での絡みはありませんが、同じ世界でのお話だと思うとイメージしやすくておもしろかったです。主人公は攻めの朝陽なんですが、画面は由鶴の可愛さで溢れかえっているので、彼の魅力にハマれたのなら、登場人物たちに共感しながら存分に楽しめる内容になっています。特にエロいことしてる時の由鶴が可愛くて、誘い方も可愛くて、一番キュンときたのは由鶴が告白するところ。普段の合理的でドライな由鶴からのそれは反則だよ~!需要と供給が合っている朝陽とは、すぐ上手くいきそうに見えたけれど、意外にくっつくまで時間がかかって、両片想いのモダモダを楽しめて良かったです。いいね
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作者買いです2025年5月4日「僕の可愛い酔っぱらい」の続編。ちいさんの元カレが職場に舞い戻って来たのを発端に、付き合いたてのチイとヒナの間に暗雲が立ち込めるシリアス展開。チイを深く掘り下げる感じだったので、こちらを読了後前作を読み直すと、色々見え方が変わっておもしろかったです。繊細で優しくて誰より傷つきやすいはずなのに、何でこんなに無防備なのか不思議でしたが、チイに惚れてる周りの面々が大事に大事に守ってきたからなのかなと思いました。それにしても篠田のチイへの執着は親友の域を越えてる気がしたから、ひょっとしたらワンチャンあったかもだけど、壽の言う事信じてチイに確認もせず絶縁するような男だった訳だから、壽が邪魔しなくてもいずれ関係は破綻していたのではないかな。チイの無防備な心に深い傷を負わせた辛い過去だけど、その全てが今に繋がっていると思えば、嘘つき達各々に必要な経験だったんだろうな。ヒナは過去の事件の当事者ではなくて蚊帳の外状態でしたが、チイの過去を知ったことで色々覚悟が決まったようで良かったなと思いました。ラストの2人は、それぞれ一山越えて少し逞しくなったように見えました。
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新装版 僕の可愛い酔っぱらい【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
作者買いです2025年5月3日「はじめて、はじめました」が良かったので、こちらも購入。作者様初めての単行本の新装版。絵もストーリー構成も、最近のと比べると野暮ったい印象ですが、これはこれで味があって良かったです。「はじめて〜」の時も感じたのですが唇に目が行くことが多くて、なんだか無性にむしゃ ぶりつきたくなる魅力的な唇を描かれる先生だなと思いました。人物描写が丁寧なので感情移入もしやすくて読みやすかったです。いいね
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ピュアの極み2025年4月29日表紙に惹かれて購入。思った以上にピュアッピュアな2人のお話で、さすがに番外編では関係が進展するだろうと思っていたら全然そんなことは無く、ひたすらピュア道を邁進している2人がとても尊かったです。この先が見たい気持ちと、このままでいて欲しいと思う気持ちが葛藤しております。BLというくくりを越えて、人が人に惹かれるってこういう事だよな~ってしみじみと味わえる素敵な作品でした。
2人ともそれぞれ人生における大きな節目にあるわけですが、特に鴇ちゃんが抱える悩みって、仲が良くて深く愛し合う家族だからこそ生まれるものだから、なんだか切なかったです。鴇ちゃんは概ね芯が強いのでしょうが、一部超柔らかいところがある感じがして、少し危なっかしい気もします。続きが読めるなら、先に前に進み始めたタカラ君と共に、鴇ちゃんが自身の抱える問題を乗り越えていくところが見たいです。いいね
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お前に抱かれるなんて聞いてない!~ハマった男はAV男優【単行本版/電子限定おまけ付き】
読み始めたら止められない2025年3月14日大昔に単話のタイトルと表紙を見てスルーしていた作品が、気付けば単行本で6巻も出ててレビューも高評価で「そんなに面白いの?」と気になり試し読みしたらノンストップ!そのまま息をするのも忘れるほど夢中で読みふけってしまいました。ちゃんと読めばこのタイトルしか考えられないくらいのベストなタイトル。最初は主人公2人の目つきが苦手だったのですが、エロいシーンではこの目つきが超ど級の威力を発揮していることに気付き、それからは全く気にならないどころか、目を見るだけで何の変哲もないシーンでもエロく見えてくるようになりました。
受けの名取君から目が離せなくて、彼の全てが私の性癖にクリティカルヒットしてくるので、子宮がギュンギュンしすぎて潰れるかと思った・・・。4周目辺りからようやく思考が復活し、話が入ってくるようになりました。2人が少しずつお互いを知り、関係を深めていく過程が丁寧に描かれており、感情移入もしやすいです。エロシーンの描き方が本当にお上手で、売れっ子AV男優という設定が見事に表現されていると思いました。すごくテンポの良いお話で、Hも多くて、あっという間に読めてしまうので、6巻あっても何度も読み返せます。そして何度読んでも色褪せないエロさがあるんですよね~。
割と早めに付き合うことになった2人だったので、最初は2人の間にあんまり愛情を感じなかったのですが、巻を追うごとになるほどな~というエピソードが沢山出てきて、特に名取じゃなきゃダメだと思う瀬尾の気持ちが理解できるようになりました。
エロだけじゃなく、話の構成や心情描写も分かりやすくて読みやすい。性癖に刺さらなくても楽しめる作品だと思います。私の様にタイトルと表紙でスルーしちゃった過去をお持ちの方は是非試し読みされることをお勧めします! -
作者買いです2025年3月13日はなさわ先生の作品に出てくる受け君は、いつも本当に可愛くて、この世のモノとは思えないです。小泉先生に対して「なんだこのかわいいいきもの」と言う鰐淵先生のセリフには激しく共感。「こんなの地球に生息してたんだ!」っていう貴重生物発見の驚きと喜びが伝わってきます。
過去を引きずっている小泉先生がトラウマを乗り越えるまでを描きながら、小泉先生自身や鰐淵先生の人となりを自然に読者の腑に落とし、お互い惹かれ合うのも分かるな~ってなったところからの初Hは最高でした。鰐淵先生も読者も最後まで焦らされた甲斐があったと思われます。特大の大花火が打ち上げられる夜空をバックにするなんて粋ですね~。
はなさわ先生の作品は4作目なのですが、どれも読後の満足感がすごいんです。短編まで例にもれず。なんでかなぁと思って読み返していて気付いたのですが、読者の呼吸に寄り添うように漫画が描かれている気がしました。普通なら省く一コマを敢えて入れている感じがして、追い立てられることなくゆっくり読んでいけるんです。逆にそういうのがまどろっこしくて苦手な方もいるかもですが、私は炬燵でぬくぬくしている時みたいな気持ち良さを覚えます。この感覚以前にもあったなと思ったら、マミタ先生のを読んだ時と似てるんですね。動物の使い方がお上手なのも似てる。お二人とも癖になるというか、ず~っと読んでいたくなるんです。あったかくて、気持ちいい~って感じで。
まだ完結表記されていないので2巻も期待しているのですが、表紙は鰐淵先生が正面を向いた感じになるのかな?1巻は小泉先生がメインで、鰐淵先生はサポート役って感じだったので、逆のお話も読みたいです。 -
シュガーとマスタード【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】
作者買いです2025年3月12日最初はDomSubかなと思ったのですが、SとMの欲求が満たされることを重要視した社会のお話で、この作品独自の設定でした。SとMがパートナーとなり互いの欲求を満たし合う制度を社会が後押ししていて、それは恋人や結婚相手とは別に持っていてもよい関係。これのお陰で犯罪が随分減ったとか、そういう視点も興味深かったです。少し変わった設定でも、当たり前のように話の展開に集中できるのは、はなさわ先生の成せる業。話の流れに合うように、自然と設定が理解できるように話が作られている感じがしました。
Sの聖司とMの雅親がマッチングで紹介されて出会い、そこから関係を育んでいくお話でしたが、SとかMとか関係なく、パートナーとの関係を、こんな風に試行錯誤しながら丁寧に進めていけるなら、素晴らしい関係を築けるのではと思いました。その結果別れを選択するカップルもいるかもですが、共に過ごした時間はその後の人生の糧になると思います。こういうことって、どうでもいい相手とはできないこと。相手が好きで、どうしてもこの人がいい!っていう執着があるからこそ、ぶつかり合ってしんどくても、面倒くさくても、話し合って何としても擦り合わせて、より良い未来に繋げたいって気持ちになれるような気がします。
番外編も読みましたが、とっても良かったです。お仕置き&ご褒美Hのお話でしたが、本編を読んでいる時から、私は雅親が感じている顔が好きでした。気持ち良さや満たされ感が伝わってくる表情が、すごくいいなと思います。それがたくさん拝めるありがたいお話でした。 -
表紙買い2025年3月11日ごちそうΩを読んではなさわ先生の他の作品を探していたら、すでに持っていたのがこちらの作品。表紙があまりにも可愛くて衝動買いした後、放置されていた模様。さっそく読んでみたら、なぜすぐに読まなかったのかと悔やまれるくらい良かったです。
表紙のベル男に惚れて購入しただけあって、どのページもどのコマも、ベル男がいれば「か、かわいい・・・」と思考が停止してしまい、特別かわいいカットにはキュンキュンしすぎて涙が滲むくらい私の母性本能は測定不能レベルに陥りました。
そんな状態で読んだので、一読目はストーリーが全く入ってこなくて、なんかクズい攻めと愛の無いHをしている印象しか無かったのですが、最後の描き下ろしに意外な匂わせがあって、その上でもう一度読み返すと、2人のやり取りが全然違う意味合いを持ち、愛が無いなんてとんでもない!ベル男の可愛さに目がくらんでいた私は、とんだ見当違いをしておりました。隅々まで愛に溢れた素敵な物語でした。後半のベル男の兄とその元親友のお話も、前半に負けないくらいすごく良かったです。短編も綺麗にまとまっていて、読後感がすごく良い!はなさわ先生はお話を作るのがとってもお上手だと思いました。いいね
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Levius新装版からの続き2025年3月7日カラーもモノクロも、とにかく雰囲気のある趣深い絵を描かれるので、眺めているだけでも買ってよかったと思います。お話の方も壮大で、扱っているテーマも深いので読み応えがありました。ただ、物語の厚みに対して巻数が足りていない感じがしました。途中までは良かったのですが、ラスト2巻でいきなりNo.2のアーサーが出てきてから全てが説明臭くなり、置いてけぼりをくらったまま迎えたラストも微妙な感じでした。
格闘シーンは迫力があって、大勢の拳闘士だけでなく、星の数ほどいる観客の一人一人も丁寧に描き分けられており、背景まで全て作者様自身が描かれているのではと思われます。この作品に対する作者様の愛と情熱を感じました。物語の設定なども「よくこんなことを思いつくなぁ」と思うくらい細かいところまで考え抜かれていて感心しました。それだけに、もう少し要所要所を掘り下げられるくらいページ数に余裕があったら、凄い大作になっていたのではと思えて、もったいないなと思いました。
私は察しが悪い方なので、まだ気付けていない部分もあると思います。何度も読み返して作者様が何を描きたかったのか感じ取れたらと思いました。いいね
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絵柄に一目惚れして購入2025年3月4日物語の雰囲気と絵柄がしっくり馴染んで、本当にこの世界があるかのような錯覚に陥ります。蒸気が技術の中心になっているところが大きな違いとしてありますが、基本的なことは私達の世界と似ているので、一見複雑そうな設定も、2~3回読み返せばなんとなく背景は理解できます。かなり細かいところまで綿密に設定がなされている感じがして、こんな世界を創り出せる中田先生は本当にすごいと思いました。上下巻共に300ページ以上あり、左開きで少々読みにくいですが、先が気になりどんどん読み進めていけました。続編のエストも読もうと思います。まだ序章にすぎない印象ですが、ここからどんな展開になるのか楽しみです。
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最高だった・・・2025年3月2日幼馴染設定が大好きで、人一倍幼馴染モノを読んできましたが、これはベスト3に入るくらい良かったです。こういうのが読みたかったんだよ~って悶えました。
聖と小和カップルの尊みが凄まじくて、ただただ2人には幸せになって欲しい!って心の中で手を合わせながら祈りながら読んでました。だから、最終巻を詠んでいた時、話が思わぬ方に展開していった時には「え!何で?どうして?いやぁぁぁーー!」ってなって胸が張り裂けそうになり、不覚にも泣いてしまうくらい取り乱しました。そこで初めて自分がこの2人に相当入れ込んでいることに気付き、驚きました。作者様の話の運び方がめちゃくちゃ上手くて、知らぬ間に作者様の手のひらで転がされていたんですね~。貴重な体験ができました。ありがとうございます。
ここまでハマってしまったのは作者様の話運びの上手さ以外にもう一つ心当たりがあり、恐らく聖というキャラのせいかと思われます。このガチャピンを思わせる目元のヘタレ男子が男気を見せるところにグッときて、もう応援せずにはいられなくなります。幼馴染モノに興味がない方でも十分楽しめるしキュンキュンできるお話だと思うので、1巻試し読みして気になった方は是非続きも読んでみて欲しいです。
ちなみに番外編の榎本君のお話も、良かったです。榎本君にはそれほど興味なかったけれど聖と小和が出てくるだろうからとりあえず読んでみたのですが、思ってた以上に読み応えがありました。本編では描かれなかった榎本君の魅力に気付けたので、また1巻から読み直したらまた違う見え方をするんだろうと思います。 -
盛りに盛られた設定2025年2月23日獣人モノで完全に獣の姿になる作品はいくつか読んだことがありますが、はなさわ先生の描く動物は、先生の動物に対する深い愛情を感じます。ネズミは本当に愛らしくて、大福にしか見えなくて、私でも食べたくなりました(笑)狐は常に何か企んでいるかのような狡猾な感じがよく出ていて、そこを魅力的に見せているところがすごいなと思いました。狐ってこんなにカッコ良かったんだな~。
獣の姿の時の良さは、そのまま人間の時にも反映されていて、特に宇賀野の狐目は素晴らしかったです。いかにも腹に一物持ってますと言わんばかりの胡散臭い糸目。うっすら見える瞳が怖いくらい。糸目が大好きな私は、たま~に拝める瞳にキュンとするのですが、宇迦野の場合はゾッとしました。いかなる時も本能的に食べようと狙っているのがひしひしと感じられ、終始緊張感があってドキドキさせられました。といってもコメディ要素も多くて、その辺の塩梅が絶妙だからかドンドン引き込まれていき、詠む手が止まりませんでした。
あと、宇迦野の胡散臭さと誠実さのギャップがたまらなかった!見た目からして何を考えているのか分からず「なんか怪しい攻めだな~」って疑っていたところに、あんな誠実さを見せられたら、もう落ちるしかないですよね。すっかり宇迦野さんに夢中です。また一方で受けのさちおは自虐的なことばかり言ってはいるものの、ある意味悟りの境地に近いのでは?と思いました。仏のように慈悲深い人だなあという印象。ネズミのオメガとして生を受け、今まで生きてきたからこそだろうと思いますが、呼吸するように人に優しくできるところが素敵だなと思いました。この2人、ずっとずっと見ていたいくらい大好きです。 -
人間なら誰でも内包しているもの2025年2月13日とても正気の沙汰とは思えない残酷な処刑がなされたり、街中なのに戦場の如く隣人と殺し合ったり、かなり残酷なシーンが最高レベルの画力で描写されているので、受け付けない方が読んだらトラウマになるのではないかと思います。ただ、私にとってはグロイ描写よりも、この作品に描かれている人間の闇の部分の方がよっぽど目を背けたくなりました。現代の日本に生まれ育った私には、人間がここまで醜悪で愚かな行いをするなんて想像できないけれど、私だって同じ時代に同じように育てば、似たような行動をしていたのだろうと思います。そう思うと、誰かが自分を攻撃してきても、その人の言動は成るべくしてなっただけで、その人の中の無垢で純粋な魂があるのだと思える気がしました。そうやって一人一人の心が平和になれば、世界もいずれ平和になるんだと思いました。なんとなく希望が感じられない世界情勢でも、フランス革命の地獄のような状況から現代を見れば随分人間も成長したように思えます。物語の中でも、演出として時々現代の描写が出てくるのですが、作者様もそんな気持ちで未来に希望を感じて描かれたのかなと思いました。
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ただただ圧倒される2025年2月13日絵が、絵が~!!なんかもう上手いを通り越して生身の人間がそこに居るかのようです。飛び散る血も臓物も、目を背けたくなる描写でも、あまりの美しさに無になって凝視してしまう自分がいました。どうやって描いていらっしゃるのか、一部始終を情熱大陸とかでドキュメンタリーにして欲しいです。数えきれないほどの貴族達が集まるシーンでも一人一人違うデザインのドレスや装飾品を身に付けているし、背景や小道具まで徹底的に描き込まれていて、想像を絶する仕事量だったのではと思いました。
一読目は絵に圧倒され過ぎて内容が入って来ませんでしたが、再読を重ねるごとにストーリー自体にズブズブとハマっていきました。本当に奥の深い物語です。イノサンは兄のシャルル、イノサン Rougeは妹のマリージョセフが主体ですが、全体として兄妹のダブル主演でフランス激動の時代をサンソン家の視点から描いている感じです。ストーリーの感想はRougeの方のレビューに書こうと思います。いいね
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いろいろ振り切れてる漫画2025年2月4日一般的な少女漫画の高校生モノとはちょっと違って、イベントとかはちゃんと定石を踏んでいるんだけど、転がる先が斜め上の方向なので、毎度意表をつかれました。
正直言って主人公の2人は理解しがたく感情移入や共感はしづらかったけれど、その分展開が予想できなくて意外な行動に出る2人が見ていて楽しかったです。ラストも高校生モノでここまで到達するカップルは珍しいので、そんなところも2人らしいなと思いました。
日下部君は闇が深すぎて、いろはは天然が過ぎて、二人がイチャコラしていても全くキュンキュンしませんでしたが、とにかくずっと笑わせてもらえたので、個人的にはこの作品をラブコメというよりコメディとして認識しています。
主人公2人がいろいろ振り切れているキャラなのに、更に脇役達まで輪をかけてあらぬ方向に振り切れていて癖が強かったです。みんなが集まるとカオス化しますが、崩壊はしないという絶妙な匙加減も良かったです。
王道にときめくのも好きだけれど、たまにはこういう少女漫画も面白いなと思いました。いいね
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3巻読めて幸せ~2024年12月31日山中梅鉢先生が別名義でBL描いていらっしゃると知り、シーモア島で質問したら、親切な方々が見多ほむろ先生だと教えて下さり、オススメはこの作品だとのことで買ってみたら大当り!あの時答えて下さった皆様に感謝です。他の作品も読ませて頂きましたが、ほぼハズレ無し。大好きな作家さんの一人です。先生の作品はどれも好きで甲乙つけがたいですが、やっぱりこの作品が一番好きかな。まさに私の好みドンピシャな受けで「こういうのが読みたかったんだよ~」と悶えました。攻めの中年っぽさも性癖をくすぐられます。主人公が立場上、割としんどい思いをするので少しヤキモキしますが、それも恋愛の良いスパイスとなる感じで読後は大満足!買った当初はエンドレスループに陥るほどハマりました。
2巻発売から随分経ち、3巻はもう出ないかなと諦めていたところに新刊通知を見た時は思わず驚きと喜びで声が漏れました。しかもまだ続くっぽいので、すんっごく嬉しいです!方言なのも良いし、お仕事の方にも比重を置いて話が構成されているのも良いです。仕事に情熱を注ぐ男は見ていてカッコイイ!続刊が楽しみです。 -
Happy Birthday ちとせくん【電子限定描き下ろし付き】
作者買いです2024年12月31日どう言葉にしたら良いのか、自分の表現力の無さが恨めしい!もうとにかく良かった!全てが最高でした。上野先生の作品は初めてレビューしますが、いくつか読ませて頂いており、毎度良い意味で裏切られ、読後はパズルのピースがピタッと全部ハマって完成した時のような爽快感を味わえます。作品を構成する全てに無駄なものが一つも無い感じ。本当に凄いと思います。過去作は、淡々と心を抉ってくるお話が多かった印象ですが、今作は高校のエピソードを20歳の誕生日に思い出す主人公のお話だったので、ヒリヒリ感や痛々しさよりも未知数な可能性や前に進むエネルギーを感じて、ワクワクや希望の方が勝りました。あと話の筋とは関係ないですが、上野先生の少し癖のある絵柄が、癖を残したまま洗練されてきた感じがしました。私は癖のある絵柄が好きなので、癖を残したままなところが嬉しかったです。
初読み時はネタバレ無しで読む方が楽しめると思いますが、結末を知った上でも何度も読み返したくなる味わい深い作品だと思います。私もこれから何度も読み返すと思います。 -
14巻まで読了2024年8月20日このお話に出てくる登場人物達は、自分の欲求に忠実で自己中な人が多いので、常に誰かしらがバトルを繰り広げており、暑苦しいんだけどエネルギーのぶつかり合う様は見ていて爽快です。実生活では抑えないと社会で上手くやっていけないからコントロールしているけれど、本当は思い切り言いたいことぶちまけられたらいいのにって思っている人にうってつけの作品だと思います。私は演劇に興味がないのですが、そんな私でも舞台見に行ってみようかなという気持ちにさせるスゴイ演劇漫画です。
兄の御幸も狂ってる感じが最高で大好きなキャラなのですが、私は主人公の方に更に魅力を感じました。普通なら他人に知られたくないような剥き出しの欲望を堂々とぶつけてくるところが痛々しいの通り越して尊敬してしまいました。私なんて自分のそんな欲望を直視すらできていない気がします。
兄弟のバトルの勝敗の行方や、元の世界に帰れるのかという問題がどうなるのかラストまで目が離せないです! -